築20年程経っており、当初はキッチンだけ取り替えるつもりでした。ところが防水や配管等いろいろ面倒なことが出てきて、結局ダイニングやリビングまで全部やり直すことに。設計の際にまずお願いしたのは、母が高齢なので特に使い勝手を重要視したキッチンにということでした。

　IHクッキングヒーターは正直なところ、全く考えていませんでした。認識はありましたが、私の回りではまだ使っている人が誰もいないし、今までのコンロで不自由していないし、電気代がかかるのではないか、母は高齢で目も見えにくいし操作が難しいのではないかと思ったからです。

　でも信頼できる工務店さんから「今キッチンを新しくするのであれば、絶対IHにすべき。今まで採用した方たちも良かったと言っていますよ」と言われて。実際に使っていらっしゃる方から、直接いろいろ伺えたのが良かったです。話が具体的で、操作の心配がないことも納得できましたね。その後ショールームでの説明や、実際にお湯を沸かす実験でIHが圧倒的に早いのを見て「これは真剣に考えよう」という気持ちになりました。

　以前と比べて悪いところなんて一つも見つかりません。昨年7月から約半年程使ってきた実感として、IHはほんとに利点ばかりが挙げられます。

　まず、火力が強いのでお湯が沸くのが早い。ショールームでもわかっていたことですが、実際の生活の中でホントにこれは便利です。

　掃除がラク。今までのように汚れませんし、たとえ吹きこぼれてもふきんでサッと拭いて終わり。年末も大掃除をしなくて済みました。今までは、五徳を1時間から2時間かけて、歯ブラシでゴシゴシこすっていたのに、年末の忙しい時にこれがないのは大助かりです。

　実は以前は3才の子どもがコンロのスイッチをひねったりして困っていました。一度覚えると面白くなって、何度も繰り返すんですね。今は、キッチンで子どもがちょろちょろしても安心していられます。

あと、出掛けた後「火をちゃんと止めてきたかな」と不安になったりすることがありますよね。今は炎もないし、安全機能も色々あるから本当に安心です。

　母がよく天ぷらをするのですが、引火しないようになっていて危なくないですし、「サクッと揚がっておいしくできる」とやはりとても喜んでいます。

　　　　　　　　
*この記事、写真は、生活用品研究所企画・協力の季刊誌・住と生活 『Ｋitchens&Ｂathroom』誌で掲載されたものです。