対談│住宅会社様×商品営業担当者
テーマ
地域密着住宅会社様の提案
リサイクル基材製造のパイオニア、日本ノボパン工業(株)との協業。
住宅の解体廃材や、扱いづらく行き場のなかった未利用材を基材(サステナブルボード)の原料として、利用することで森林資源を有効に活用しています。
左:企画営業部 部長 三鶴智弘様
中:代表取締役 松田多聞様
右:営業担当 松田心花様
取材協力:大海建設株式会社様
熊本県熊本市南区城南町藤山3297-8
https://taikai-kensetsu.co.jp/
「循環型の仕組みを導入」
環境負荷軽減をサポートする商品
南出
(商品営業担当)
新商品サステナブルフロアー(以下、サステナブルフロアー)についてお話しさせていただきます。
環境負荷軽減をサポートしながらも、床として高い性能があり、値頃な床材としてのご提供を考えております。
また、サステナブルフロアーを採用していただくと、「ぐんま
つむぎの森」の森林整備に寄付貢献ができます。
商品的な特長として、従来は石油由来の塗料を使用していたのですが、業界初である植物由来のバイオマス塗料を採用しております。
また、建築廃材から出る廃材や森林整備の中で出る未利用材をリサイクルした基材を採用しておりまして、日本ノボパン(株)様というリサイクル基材メーカーさんと協業して開発製造をしています。
三鶴様
(企画営業部部長)
サステナブルフロアーにも、床暖房対応はありますか?
南出
はい、もちろんです。床暖房対応です。
半坪からご注文いただける利便性
三鶴様
三鶴様重さとかどうですか?
南出
南出だいたい一坪あたり33キロくらいになります。
松田多聞様
(社長)
松田多聞様(社長)ただ、重いということは密度があるということ?
南出
南出
はい、おっしゃる通りです。密度が高いから重い、ということは比重が高いのです。非常に凹みにくいという性能もあります。
サステナブルフロアーは、重さが敬遠されないように、半坪入りでご用意いたします。
荷上げしていただきやすいように。
一坪のラインナップがなくて、半坪のご用意なんです。
三鶴様
三鶴様半坪入りは良いですね。
重さの軽減だけではなく、ロスを減らすような考え方にもなりますし、例えば今までなら一枚足りないという時に、一坪分を注文しなければいけないから、余ったものは会社に持って帰らないといけなくなる。
リサイクルボードを基材にし値頃感を実現
南出
南出色柄の選択肢が多過ぎて、施主様がキッチン関係を決めただけで、へとへとに疲れるという感じですよね?
なので、人気柄をぐっとよせて。サスティナブルフロアーに関しては、シートと突き板と2タイプがございますが、シートタイプで9柄、突き板タイプで4柄の展開でご用意をします。
リサイクルボードを基材に採用することと相まって値頃な床材となっています。
循環をしていくようなストーリーで商品を提案させていただきたいと考えています。古い住宅が建築廃材になりチップ化される。
それとは別に森林資源、間伐材などの未利用材などがチップ化され、それをサスティナブルフロアーに使う。
加えて植物由来のバイオマス塗料をコーティングしてサスティナブルフロアーが生まれる。
ご採用いただければ「ぐんま
つむぎの森」の環境整備に寄付貢献できる…。
もともと「ぐんま
つむぎの森」というのがあったわけではなく、群馬県と協定を結び、県が持っている森林の整備パートナーのような形で協定を結んでもらいました。
環境整備をさせていただくことで、森林資源がまた生まれて、材料が生まれてまたチップ化され、そういう循環ストーリーになっているということです。
サスティナブルフロアーをご採用いただくことで、住宅販売の場面で売りのひとつにならないかなというのが、貢献度の見える化のお話しでございます。
三鶴様
三鶴様サステナブルフロアーは無垢材ですか?
南出
南出突き板タイプとシートタイプの2種類をご用意していまして、突き板タイプは木のポテンシャルを最大限に引き出せるマイスターズウッドという技術で製造しいます。
湿気が上がってきても影響しない防湿シート
南出
南出裏面には、湿気が上がってきた時に影響しないように防湿シートを貼っており、単板の下にも挟み込んでいます。
三鶴様
三鶴様以前、荷上げのときに雨が降ってきて、剛床が濡れて困った時がありましたね。
メーカー・流通・住宅会社が三位一体となって協力し推進
南出
南出御社では、環境に配慮した商品を積極的に取り入れられ、お施主様にご提案をされていますが、その動機はどのようなものでしょうか?
松田多聞様
松田多聞様それは、同じ床材なら環境に配慮している商品がいいと考えているからです。
御社の「ぐんま つむぎの森」の保全整備の取り組みはお施主様にも伝えやすい。
SDGsの考え方なんかも企業までは浸透していますが、お施主様はじめ一般の人は具体的な活動に落とし込むのが難しい。
だから、お施主様に代わって環境貢献できる仕組みをメーカー・流通・住宅会社が三位一体となって協力し推進していくことが大切だと考えています。
家を建てることで自分たちも貢献できた、という喜びがあると思う。
南出
南出ここ熊本エリアでは先般の地震があったり水害があったりと近年は自然災害に見まわれてきました。
皆様、大変なご苦労があったかとお察しします。
そのような背景もあり、家の改修や立て直しをされる方も増えたのではないかと思います。
そんな中、熊本県民の方々はSDGsへの意識が高いとお聞きしていますが…
松田多聞様
松田多聞様熊本県は都道府県単位では日本一だという話しは新聞にも載っていたと思います。
松田心花様
松田心花様小学校、中学校でも教育の場でSDGsに力を入れてますね。
松田多聞様
松田多聞様熊本県では、早くから銀行とコンサルタントと企業と一緒に推進していました。
松田心花様
松田心花様なので、お客さんにも自然と浸透していますよね。
ただ、SDGsのために自分で木を植えたいと思っても、一般の人はなかなか簡単には植えられないから。
松田多聞様
松田多聞様だから、お施主様に代わって企業が森林整備をしてくれるのは良いことですね。商品を買ったら、こんな風に代行しますという形。
お客さんも「私達が商品を買ったら、代わりに森林整備をしてくれた。」と思える。
意識が変わって、よかったと思ってもらえるよ。
いや、そんな風にしていかないと、CO2削減はできない。個人ではなかなか難しいと思います。
これからはZEHの推進という形で個人も協力してくださいよっていうのが国の考えですよね。
南出
南出ありがとうございます。
環境配慮への意識の高まりと合わせて、今、商品自体の発売背景やストーリーがあるものを求められる方が増えて来ていると思うのですが…
松田多聞様
松田多聞様そうですね、それは感じます。
南出
南出この商品の背景にあるストーリーに共感いただき、これを使うことで「ぐんま
つむぎの森」の環境整備ができるんだというストーリーがあるものとないものとでは、環境配慮への意識を持っている方に対する響き方も違ってくるだろうなと考えています。
サステナブルフロアーというベタな名前をつけた理由は、「何がサステナブルなの?」と、聞いていただくことを狙っています。
松田多聞様
松田多聞様そこがポイントですよね。
このサステナブルフロアーを買うことで環境が良くなる。そこがシンプルで良いと思う。
いろいろ詳しく説明するよりも、自分では森林整備はできないけれど、買うことによって森を整備できるということが一番簡単でいい。お客さんにも一番わかりやすい。
三鶴様
三鶴様こういったフローリングって御社の営業担当の方やショウルームのアドバイザーがお奨めすると、説得力がありますよね。
こっちがサステナブルなフロアーだからいいですよと。
ショウルームでちゃんとご説明していただければ、そういったコミュニケーションで広がっていくと思います。
松田多聞様
松田多聞様簡単に説明ができるように、分かりやすくパナソニックが説明するのが一番いいよね。
私たちは、お客様をショウルームに連れていくからね。
今までなら、水まわりくらいしか説明しないもの。(笑)
だから、メーカーと問屋さんと、うちみたいな住宅会社が一緒になって、分かりやすく伝える努力をみんなで協力しなければいけないね。
南出
南出ありがとうございます。
松田多聞様
松田多聞様そりゃ、そうですよ。そこは役割分担でしょ?メーカー、問屋、自分たちみたいな建築屋・工務店が役割分担して、ここまでは私たちがしますから、ここからはお願いしますといったリレーションを作ればいい。
そうしないと、これだけ多くの商品がある中で無理でしょ?ってことですよ。(笑)
どこかが全てを把握するというのは難しいよ。そこは役割分担しないとね。
南出
南出商品の説明や訴求についても、環境配慮というものも、みんなで一緒にやっていくということが大切ですね。
松田心花様
松田心花様誰もがわかる、わかりやすい、すぐにピンとくるような循環ですね。
ものが良くて、お客さまにもお喜びいただいて、家を建てたら必然的に貢献ができる。
いいことなんじゃないかな!
エコバッグが当たり前になったように
南出
南出話は変わりますが、御社の場合、環境配慮型の住宅づくりをリードしていらっしゃいますが、お施主様には「床材で環境貢献」という考え方は伝わるでしょうか?
松田多聞様
松田多聞様環境配慮型をリードしていくというよりも、熊本ではすでにSDGsの教育が進んでいるという背景もありますから。
松田心花様
松田心花様今は小学校教育にもSDGsに関する学習の時間があります。例えば、子ども達に、うちの会社はSDGsなの?って聞かれるんですよ。
学校では、「いろんな会社さんでこんなふうに環境保全してるんだよ」って紹介するものだから、子どもたちが、うちもそうなの?って聞いてきます。
そんな風に、自然とみんなが当たり前のように環境配慮について考えているので、お施主様も同じですよね。しっかりと伝わると思います。
松田多聞様
松田多聞様環境配慮が当たり前にならないと。
ポリ袋でもなんでも一緒でしょ。
以前はエコバッグなんて使わなかったのに、今ではそれが当たり前の文化になっている。
松田心花様
松田心花様だから当たり前にように、私たちもこういった環境配慮型の材料をご提案しています。
南出
南出ありがとうございます。
エコバッグが当たり前になったように、環境配慮型の建材が当たり前になるように努めてまいります。
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