公開日:2026年02月27日
更新日:2026年4月1日
執筆・編集:PHCC 給湯企画推進部 編集部
監修者紹介
パナソニック HVAC & CC株式会社|給湯企画推進部|渡邉則孝
はじめまして、(パナソニック HVAC & CC株式会社)渡邉則孝(わたなべ のりたか)です。
私は約27年間にわたり、住宅設備の給湯機器の商品企画・マーケティング業務に携わってきました。ガス、石油、電気温水器からエコキュートまで多岐にわたる給湯機器を担当し、市場ニーズの分析から商品企画、販売戦略の立案まで幅広く経験してきました。
現場の声を製品に反映させる仕事を通じて、ユーザーが本当に求めている機能や使いやすさ、コストパフォーマンスについて深く理解することができました。
機種選びのポイント、設置環境に応じた最適な提案、故障時の対応方法など、長年の経験で培った実践的な知識をもとに、給湯器選びに役立つ情報をこのブログで発信してまいります。
給湯器の購入や交換を検討されている方が、安心して選べるような情報源となることを目指してまいります。
ご自宅に設置されている太陽光発電の「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)」期間満了が近づき、「何か対策をしないといけないのではないか」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「FIT」が満了を迎える方に向けて、具体的な影響から、契約状況の確認方法、卒FIT後の選択肢まで、徹底的に解説します。
卒FITとは?
「卒FIT」とは太陽光発電の固定価格での買取期間が満了することを指す通称で、「FIT制度」が由来となっている言葉です。
「FIT制度」の前身である「太陽光発電の余剰電力買取制度」は2009年からスタートし、「FIT制度」は2012年から本格的に始まりました。
買取期間は10年間と定められていたため、最初の対象者が卒FITを迎えたのは2019年11月です。
それ以降、毎年数十万件単位で卒FITを迎える家庭が増え続けており、経済産業省の試算では2023年までに累計で約165万件もの家庭が卒FITの対象となっております。
以上のことからも、卒FITは多くの家庭が向き合う課題となっています。
「FIT制度」とは
FIT制度(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)とは、太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電した電気を、国が定めた価格で、電力会社が一定期間買い取ることを約束する制度です。この制度は、再生可能エネルギーの普及を加速させる目的で2012年7月に始まりました。
ご家庭の屋根に設置されているような出力10kW未満の住宅用太陽光発電の場合、固定価格での買取期間は10年間と定められています。
買取の対象となるのは、発電した電気のうち、ご家庭で使い切れずに余った「余剰電力」です。
卒FITで売電収入はどれくらい下がる?
卒FITを迎えるにあたり、多くの方が「売電収入が具体的にいくら減ってしまうのか」という点をお気になさるでしょう。
例えば、2015年度に契約されたご家庭の場合、FIT期間中の買取価格は33~35円/kWhでしたが、10年後の2025年度に、東京電力エナジーパートナーの再エネ買取標準プランで契約した場合、卒FIT後の買取価格は約9円※1/kWhと、約1/4となります。
- 参考:過去の買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー
- 参考:再エネ買取標準プラン|再エネプラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
- ※1 1kWhあたり約9円 2025年12月時点 当社調べ
何もしないとどうなる?
自動的に継続される契約と注意点
「卒FITの通知が来たけれど、手続きが面倒でそのままにしている」という方もいらっしゃるかもしれません。
多くの場合、FIT期間満了後も、自動継続となっており、かつ、何の手続きもしなければ、それまで契約していた大手電力会社が提供する卒FIT向けの新しい買取契約に自動的に移行します。
自動的に移行したあとの買取価格が、FIT期間満了前より下がることで、経済的なメリットが小さくなってしまうことが懸念点と言えます。
契約が自動継続となっていない場合は、お手続きの必要があります。ご家庭の契約状況をご確認ください。
- 参考:よくあるご質問|資源エネルギー庁 「Q2買取期間満了後に何もしないで放置しているとどうなるのですか。」
ご家庭のFIT満了時期はいつ?
買取期間満了の確認方法
卒FIT後の経済的なメリットを考えていくうえで、まずご家庭のFIT期間が「いつ」満了するのかを正確に把握することをおすすめします。確認方法は主に2つあります。
- 参考:よくあるご質問|資源エネルギー庁 「Q1自分の買取満了時期を知りたいのですが、どうすればよいですか。」
方法1:電力会社のウェブサイト(マイページ)や契約書で確認する
契約している電力会社の会員向けウェブサイト(マイページ)で確認することができるようになっている場合がほとんどです。ログイン後、契約情報や太陽光発電に関するメニューから、FITの契約内容や満了日を確認できます。
最も確実な方法は、電力会社と締結した契約書で確認頂くことです。
方法2:通知書や、毎月の検針票・請求書を確認する
固定価格での買取期間が満了する6ヶ月~4ヶ月前を目安に、「再生可能エネルギーの固定価格買取期間満了のご案内」といった表題の通知が届きます。
満了時期が近づいてくると、毎月届く電気の「検針票(電気ご使用量のお知らせ)」や請求書に「買取期間満了日:〇年〇月〇日」といった記載が追加されることが多くなります。
【2つの選択肢】卒FIT後の選択肢を徹底比較
ご家庭の満了時期を把握したら、次はいよいよ具体的な選択肢を検討する段階です。
卒FIT後の選択肢は、大きく分けて以下の2つに集約されます。それぞれのメリット・デメリットを比較し、ご家庭のライフスタイルに最適な方法を見つけましょう。
選択肢①より高く売る:買取価格が高い電気料金プランで売電を継続
売電契約を、より有利な買取価格を提示している電力会社(小売電気事業者)に切り替えます。
ただし、すでに太陽光発電を活用できる機能が搭載されたエコキュートをお持ちの方は、選択肢②をおすすめ致します。
- ●メリット:
- ●デメリット:
- ●向いている人:
・費用がかからない
・電力会社を探して契約する必要がある
・エコキュートをお持ちでない方
・太陽光発電を活用できる機能が搭載されていないエコキュートをお持ちの方
・費用をかけたくない方
・手続きの手間を惜しまない方
選択肢②余剰電力を有効活用:エコキュートで自家消費へシフト
卒FITを機に、余剰電力を「売る」のではなく「自家消費する」という選択肢です。発電した余剰電力を、ご家庭に必要なお湯を沸かすことに活かします。
たとえば東京電力エナジーパートナーエリアでは、電力会社から電気を買う(使う)際の単価※2は、卒FIT後に電気を売る際の単価※3の約3倍となるためです。
- 参考:スタンダードプラン(関東)|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
- 参考:再エネ買取標準プラン|再エネプラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
- ※2 1kWhあたり約30円(〜120kWh) 2025年12月時点 当社調べ
- ※3 1kWhあたり約9円 2025年12月時点 当社調べ
- ●メリット:
- ●デメリット:
- ●向いている人:
・光熱費の節約効果を期待することができる
・再生可能エネルギーを熱エネルギーとして効率的に活用し、CO2排出量の削減に貢献することができる
・買替えや購入の場合は、初期投資が必要となる
・太陽光発電が活用できるエコキュートをお持ちの方
・太陽光発電が活用できるエコキュートを買替え・購入して、毎月の給湯にかかる光熱費を削減したい方
自家消費を実現するエコキュートを徹底解説
卒FIT後の経済的な選択が「自家消費」であることはご理解いただけたかと思います。
ここでは、自家消費へのシフトを実現する機器と、それらを導入する際に活用できる補助金制度について詳しく解説します。
エコキュート
家庭内のエネルギー消費の約3割※を、給湯が占めるとされています。
お湯を沸き上げる電力を太陽光発電で賄うことができるのが「太陽光発電システムの活用が可能なエコキュート」です。
パナソニックには、「ソーラーチャージ」が搭載されたエコキュートがラインアップされています。
夜間の沸き上げ量を減らし、翌日の昼間に太陽光発電の余剰電力を有効活用して分散して沸き上げます。
おひさまエコキュート
「おひさまエコキュート」という機種もご用意しています。
おひさまエコキュートも、太陽光発電でつくったエネルギーを自家消費しますが、通常のエコキュートと違い、主に昼間の沸き上げをメインとしたエコキュートです。
以上、エコキュートを導入することで、余剰電力を家庭の給湯エネルギーとして活用することができます。
昼間に発電した余剰電力を貯めて、夜間や停電時に備えるための機器である「家庭用蓄電池」を活用する、または、電気自動車があるご家庭では「V2H(Vehicle to Home)」に使用する方法もあります。
補助金を上手く活用する
エコキュートを含む高効率給湯器の普及を目的として、経済産業省が実施している給湯省エネ事業など、政府や自治体による補助金制度を活用することで、初期費用を抑えることができます。
パナソニックエコキュートの対象機種導入で、補助金を受けられる場合があります。2026年度も補助金情報の掲載は随時更新して参ります。
- 参考:給湯省エネ2026事業
まとめ:パナソニックエコキュートの導入・買い替えの検討も選択肢の一つに
卒FITを機に、太陽光発電をエコキュートで上手に活用することをおすすめします。
余剰電力を「売る」から「自家消費」にシフトし、より効率的に電力を活用しましょう。
パナソニックでは、幅広い商品ラインアップをご用意しています。
現在お使いの給湯器が他社メーカー様のものでも、最新機種を含めた最適なパナソニックエコキュートへの買い替えをご提案する、P-SPEC給湯買い替え提案システムをご用意しています。
買い替えされた際の、電気料金の変化もシミュレーションできますので、ぜひご活用ください。
「住まいづくりを考えたら、まずはご相談を!」
あなたの住まいづくりをサポートします


