リフォーム・リノベーションのヒント集

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2025/07/04

オール電化について徹底解説|オール電化住宅の
メリット・デメリットからリフォーム方法まで

自宅をリフォーム(リノベーション)する際は、ライフラインも検討する良い機会です。

小さな子どものいるご家庭や高齢者だけの世帯の場合、火事の危険性が少ないオール電化住宅を検討される方もいらっしゃるでしょう。

しかし、2023年6月から始まった電気料金の値上げを考慮すると、オール電化への切り替えによって光熱費が上昇する可能性も気になるところです。オール電化住宅へのリフォームによって光熱費はどうなるのか、リフォームをする前に調べる必要があります。

また、オール電化住宅にするためには、具体的にどのような工事が必要になるのか、オール電化に移行後の生活はどのように変わるのか、詳しくご紹介します。

その他の省エネのリフォーム事例や費用相場などについて詳しく説明しているページはこちら

オール電化とは

オール電化とは、生活に必要なエネルギーを電気でまかなうことです。オール電化を採用している住宅は「オール電化住宅」と呼ばれます。

一般的に住宅で使われるエネルギーは電気とガスの2種類ですが、オール電化住宅ではガスを使用せず、電気を利用するIHクッキングヒーターやエコキュート(電気温水機)などで調理や給湯を行います。

オール電化にリフォームした後はガス管を閉栓する

住宅を新築する際、最初からオール電化住宅として建てる場合、ガス配管を外から引き込んだり、敷地内に配管したりする必要はありません。

これまでガスを併用していた住宅をオール電化にリフォームする場合は、各ガス機器に接続されているガス管を専用プラグとシール材で閉栓します。既存のガス配管を撤去する必要はありません。

オール電化で使われる設備とは

オール電化住宅ではどのような電気機器が使われるのかご紹介します。

キッチン

ガス併用住宅では、調理の際にはガスコンロを使用しますが、オール電化住宅ではIHクッキングヒーター(IHコンロ)を利用します。

IHとはInduction Heating(電磁誘導加熱)の頭文字を取った略称です。IHクッキングヒーターの内部にある磁力コイルに電流を流すことで、磁力線を発生させて金属鍋自体を発熱させる仕組みが用いられています。

魚焼きグリルは、グリル庫内を電気ヒーターで温めて食材を加熱します。かつてはIHクッキングヒーターの魚焼きグリルはガスに比べて火力が劣ると言われていましたが、近年ではグリルにもIHを使った高火力のグリルも登場しています。

キッチンをオール電化にリフォームする場合、システムキッチンに埋め込まれているビルトイン型のガスコンロを、そのままビルトイン型のIHクッキングヒーターに取り替えます。必ずしもシステムキッチン全体を交換する必要はありません。

給湯

お湯を沸かす給湯設備には、以下の2種類があります。

  • ・エコキュート
  • ・電気温水器

一般的に戸建て住宅ではエコキュートがよく使われますが、エコキュートを設置する場所がない戸建て住宅やマンションでは、電気温水器が用いられることもあります。

エコキュート

エコキュートは、気体を圧縮すると温度が上がり、膨張させると温度が下がる性質(ヒートポンプ)を利用してお湯を沸かします。大気中の熱を利用して効率よく熱エネルギーを生み出す省エネ給湯器です。

エコキュートは少ない電気で効率よくお湯を沸かすことで節電になり、環境に優しく、戸建て住宅のオール電化リフォームでは多く利用されています。

電気温水器

電気温水器は、タンクに溜めた水をヒーターを使って温め、お湯を沸かす給湯器です。

タンク内の水全体を温める対流沸き上げ方式と、給湯に必要な分だけを沸かして給湯する積層沸き上げ方式の2種類があります。

暖房

エアコンやホットカーペット、こたつなどは、もともと電気を使う暖房器具ですので、オール電化住宅でも使うことができます。

ガスストーブやガスファンヒーターを使用していた場合は、セラミックファンヒーターなどに置き換えることが多いようです。

また、オール電化にリフォームするときによく採用されている暖房器具が床暖房システムです。エアコンと床暖房を併用することで、室内を効率良く温めることができます。

床暖房システムには電気式と温水式の2種類があります。

電気式

電気式床暖房は、床下に電気ヒーターを設置し、通電させて床を温める方法です。温水式に比べてリフォーム費用が低く抑えられますが、温水式に比べて光熱費は高くなります。

パナソニックの電気式床暖房は、温度にあわせて発熱量を抑制するPTCヒーターが使われているため、無駄なエネルギーを使いません。

温水式

温水式床暖房は、床下に張りめぐらせたパイプに温水を通し、温水で床を温める方法です。床材の張り替えのほか、床下パイプの配管や給湯器の工事が必要になるため、工事費用が電気式に比べると高くなり、工事の日数もかかります。
エコキュートと組み合わせることで電気代がお得に、ランニングコストを抑えられます。

オール電化のメリット

オール電化住宅にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここからはオール電化のメリットを6つご紹介します。

1.不完全燃焼や火災の危険が少ない

IHクッキングヒーターは火を使用しないため、調理中にカーテンや服に火が燃え移って火災になるといったリスクが下げられます。

また、吹きこぼれて火が消えてしまうこともありません。

2.子どもや高齢者でも安心して使える

IHクッキングヒーターは磁力コイルに電流を流すことで、磁力線を発生させ、金属鍋自体を発熱させて調理を行うため、天板を触っても直火のように熱く感じるわけではありません。子どもや高齢者でもヤケドの心配が少なく、安心して調理ができます。ですが、ヒーター面は、調理直後はある程度の温度があるため直接触れることは避けたほうがよいでしょう。また、鍋自体は、調理中は熱くなるため注意が必要です。
また、ITクッキングヒーターではなく電気コンロの場合、稼働中にはコンロ面が熱くなります。混同しないように注意しましょう。

3.キッチン掃除がラク

IHクッキングヒーターは鍋をのせるための五徳(ごとく)がなく、天板がフラットなため、汚れてもサッと拭けばキレイになります。また調理している鍋も直火にあたらないためコゲつきも少なく、洗い物も簡単です。

キッチンをキレイな状態で維持できるため、汚れを気にせず料理ができる点もメリットです。

4.キッチンが広く使える

IHクッキングヒーターは、天板全体がフラットであるため、鍋の手前など空いている部分を調理スペースとして活用できます。

キッチンのスペースが狭いと、下ごしらえした具材の置き場所に困ることがあります。IHクッキングヒーターであれば天板全体を有効活用できるので、特にキッチンのスペースがあまり取れないご家庭におすすめです。

5.災害時の復旧が早い

オール電化住宅はガス併用住宅と比べて、地震などの災害が起きたときにライフラインの早期復旧が可能とされています。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の際の事例によると、東京電力管内の電力は震災翌日には9割近くが復旧し、3月19日にはすべての地域で復旧が完了しています。

それに対し、都市ガスが復旧完了した時期は5月4日(家屋倒壊などでガス供給停止した戸数を除く)でした。

災害が起きたときでもオール電化なら比較的速やかに日常生活が取り戻せる可能性があります。

6.火災保険料が安くなる

火災保険を扱う損害保険会社によっては、オール電化住宅に対して「オール電化住宅割引」を用意しているところがあります。オール電化住宅は前述のとおり火災のリスクが低いためです。

建築時にオール電化ではなかった住宅でも、オール電化にリフォームすることで割引を適用できる可能性があります。契約中の損害保険会社が「オール電化住宅割引」を取り扱っているかどうか、リフォームをご検討中の方はぜひ確認してみましょう。

オール電化のデメリット

オール電化住宅へのリフォームは多くのメリットがありますが、いくつかデメリットも存在します。

ここからはオール電化住宅にリフォームしたときのデメリットを5つご説明します。

1.導入費用が高い

オール電化へのリフォームは、ビルトインのITクッキングヒーターへの交換費用やエコキュートの機器・設置費用などが含まれ、導入費用が高額になる場合があります。

2.停電時に使えない

オール電化住宅で使われているエネルギーは、すべて電力です。

そのため停電が起きた場合、照明だけでなく調理・給湯・暖房がすべて使用できなくなります。

3.調理器具が制限される

IHクッキングヒーターは天板に接している鍋の金属部分を温めて調理するため、金属製の鍋やフライパンでないと使用できません。

金属製の鍋であっても、鍋底がフラットでないと熱効率が悪くなってしまいます。

調理器具はIHクッキングヒーター対応のものに限られるので、これまで使っていた土鍋や丸底のフライパンなどが使えなくなり、調理器具の買い直しが必要になります。

4.昼間の電気代が高くなる

多くの電力会社では、オール電化住宅向けの契約プランを用意しています。

オール電化住宅向け契約プランは、昼間と夜間の電気料金を変えて、電気料金が割安な夜間にエコキュートなどの蓄熱式機器を使用できるようにしたプランです。

オール電化住宅向け契約プランを選んだ場合、夜間の電気料金は低いですが、逆に昼間の電気料金は高くなります。

現在では在宅ワークなどで日中にも自宅にいる方が多くなっているため、想定よりも毎月の電気代が高くなる可能性があります。

家庭内でのエネルギー消費の状況

家庭部門のエネルギー消費において、2019年度の電力のシェアは49.8%と約半分を占めている状況です。

1973年度時点では、灯油、電力、ガスがそれぞれ3分の1のシェアだったのが、家電製品の普及、多機能化、オール電化住宅の普及もあって、今では電力がエネルギー消費の約半分のシェアを持つようになりました。

エコキュートは災害時の生活用水確保に役立つ

エコキュートは貯水タンクが内蔵されているため、いざというときにはタンク内の水を生活用水として利用することが可能です。

災害時に備えて、防災用品や備蓄食料を準備しているご家庭も多いと思います。

飲料用と調理用だけで1人当たり1日3リットル、最低3日分の9リットルの備蓄が必要と言われています。

それに加えて、調理や風呂、トイレの水洗などの生活用水が必要です。過去の災害時には、水洗トイレの水が流せず苦労したという経験談も聞きます。

貯湯ユニット370リットルのエコキュートの場合、20リットルのポリタンク約18個分の非常用水が取り出せます。(※満タンの場合)

停電時や断水時にタンク内のお湯や水が取り出せ、生活用水として使うことができるので、万が一の備えになります。

オール電化にリフォームする方法

ガス併用住宅をオール電化住宅にリフォームするためには、どのように進めれば良いのでしょうか。

電気工事やガス閉栓は資格を持った方でないと行えないため、有資格者がいるリフォーム会社や工務店にリフォーム工事を依頼する必要があります。

どのリフォーム会社に頼めば良いかわからない場合は、パナソニックのリフォーム紹介サービスをご利用ください。リフォームの相談からリフォーム会社の最終決定まで、コンシェルジュが無料でリフォームをサポートします。

マンションのオール電化リフォームは難しい

オール電化へのリフォームを考えている方の中には、戸建て住宅ではなくマンションに住んでいらっしゃる方もいるでしょう。

しかしマンションの場合、オール電化へのリフォームは戸建て住宅に比べ難しくなります。

マンションの分譲部分をオール電化にするためには、共有部分の配管・配線工事と、建物自体の電気容量を増やす必要があるため、マンション管理組合などの許可を得なければいけません。あらかじめ建物の電気容量が決められているため導入できないことがあります。

また、マンションの場合には、温めた温水を貯めておく貯湯タンクを設置するスペースを確保するのも難しいでしょう。

もともとオール電化として建てられたマンションでない場合は、リフォームできる範囲を確認しておきましょう。

オール電化リフォームの流れ

ここからは、実際にオール電化にリフォームするときの流れをご紹介します。

STEP1:事前の確認

リフォーム紹介コンシェルジュやリフォーム会社と話をする前に、以下についてあらかじめ確認しておくとスムーズな相談ができます。

  • ・予算
  • ・リフォーム希望時期
  • ・現在の電気料金プラン
  • ・エコキュートが設置できるスペースがあるか
  • ・200Vへの電圧変更が可能か

一般的な家庭用電圧は100Vですが、オール電化設備のほとんどが200Vになるので、3本の電線を使って100Vと200Vを同時に供給する「単層3線式」の工事が必要になります。

最後の電圧変更については、分電盤に3本の線がつながっているかどうかを見れば電圧変更が可能かどうかを確認することができます。自分で確認できなくてもリフォーム会社の現地調査で確認できるため問題ありません。

STEP2:リフォーム会社を探す

オール電化へのリフォームが可能なリフォーム会社を探します。

パナソニックのリフォーム紹介サービスを利用して、リフォーム会社を紹介してもらうことも可能です。お住まいの近くにあるリフォーム会社を自分で探してみても良いでしょう。

以下のページからは日本全国のおすすめリフォーム会社を地図と一覧で探すことができます。ぜひご活用ください。

STEP3:リフォーム会社と契約する

リフォーム会社に相談し、見積もりを依頼します。

1社からだけでなく、複数のリフォーム会社から見積もりを取るようにしてください。リフォームの工事方法や費用は、リフォーム会社によって異なる場合があります。

複数の提案と見積金額を見比べ、コストだけでなく信頼度もあわせて比較検討してから契約しましょう。

STEP4:電力会社に連絡

リフォーム会社と契約し工事日が決定した後は、契約中の電力会社に連絡してオール電化へのプラン切り替え申請を行ってください。

オール電化にするために200Vへの配線切り替えとブレーカーの増設、交換などが必要になるケースがあります。

リフォーム会社によっては、電力会社への連絡もあわせて行ってくれる場合があります。申請代行に費用がかかるかどうかもあわせて確認しておきましょう。

STEP5:事前工事

ほとんどのオール電化リフォームでは、本工事の前に事前工事を行います。事前工事と本工事をあわせて1日で行うケースもありますが、1日では終わらないケースもあることを知っておきましょう。

事前工事では以下のような作業を実施します。

  1. 1.200V用ブレーカーボックスの取り付け
  2. 2.200V用の配線への交換
  3. 3.分電盤からIHクッキングヒーター・エコキュート用の敷地内配線
  4. 4.システムキッチンへのIH用コンセント取り付け
  5. 5.エコキュート設置場所の土台作り・基礎ベースの設置

事前工事に要する時間はおよそ半日程度です。エコキュート設置場所の地盤が軟弱な場合には、さらに時間を要する可能性があります。

STEP6:本工事

オール電化リフォームの本工事では、以下のような工事を実施します。

  1. 1.電線と敷地内電線の接続
  2. 2.オール電化専用メーターへの交換
  3. 3.ガスコンロ取り外し
  4. 4.IHクッキングヒーター取り付け
  5. 5.ガス給湯器取り外し
  6. 6.エコキュート取り付け・給湯配管への接続
  7. 7.床暖房工事(床暖房にする場合)

エコキュートの設置に伴うお風呂や洗面台の工事は必要ありません。

工事に要する時間はほぼ終日を見込んでおきましょう。オール電化だけのリフォームの場合は、リフォーム中に仮住まいへの転居はしなくても大丈夫です。

STEP7:リフォーム終了

リフォーム終了後はガスを使用しなくなりますが、ガス供給会社への使用停止手続きをしないと基本料金が請求されてしまいます。

ガス供給会社への連絡は忘れずに行ってください。

オール電化のリフォーム費用

オール電化へのリフォーム費用は、導入する機器のタイプやエコキュートの設置場所、現在の電気配線状況などによって変動します。

オール電化で導入する機器ごとのリフォーム費用を見ていきましょう。

IHクッキングヒーター

IHクッキングヒーターを導入する費用は、本体代金と工事代金、撤去費用などを合わせて20~40万円ほどです。

キッチン全体のリフォームをする場合には、150万円~300万円ほど費用がかかることが多いようです。

キッチンリフォーム費用の価格帯については、以下のページをご参照ください。

エコキュート

エコキュートの導入費用は、本体代金、工事代金、解体、撤去費用などを含め、合計で50万円~100万円ほどかかると考えておいた方がよいでしょう。

本体価格はタンク容量やオート機能の有無などにより異なります。

床暖房

リビング等を床暖房にするときの費用は、新たに床暖房を追加する場合、どの程度の広さを床暖房にするか、電気式と温水式のどちらにするか、などリフォーム方法によって費用は異なります。

ガス温水式床暖房から電気式ヒートポンプ式温水床暖房にリフォームする場合、床暖房設備代、床の張り替え、温水配管工事など合わせて、12畳の場合で130~150万円ほど費用がかかります。費用は、面積によって変わります。

エアコン・こたつ等の暖房器具

床暖房以外の暖房器具であるこたつ、ホットカーペットに関しては基本的に、本体代金以外のリフォーム工事費用はかかりません。

エアコンは設置場所により、別途取り付け工事費用が発生する可能性があります。

オール電化へのリフォームは補助金が出る

オール電化へのリフォーム費用は本体代金・工事費用をあわせると費用がかかります。

オール電化へのリフォームは省エネにつながるため、国では補助金事業を設けてオール電化住宅の推進をしています。

2025年6月時点のオール電化工事で利用できる国の補助金事業は以下の2種類です。

事業名 給湯省エネ2025事業 子育てグリーン住宅支援事業
交付申請期間 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで) 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)
事業内容 高効率給湯器(エコキュート、ハイブリッド給湯機、家庭用燃料電池など)の導入支援 既存住宅に開口部の断熱改修やエコ住宅設備の設置を行う場合、リフォーム内容に応じて補助金が支給。エコ住宅設備は、基準に合うエコキュートの設置などが対象です。
助成金額 詳細はこちら 詳細はこちら

国が設けている補助金以外でも、各自治体が独自にオール電化へのリフォームで補助金や助成金を設けている場合があります。

導入費用が高額なためオール電化へのリフォームをためらっている方は、国や自治体の補助金が活用できないか検討してみましょう。

オール電化で光熱費は上がる?下がる?

「オール電化にすると毎月の電気代がかかるのでは…」と心配になる方も多いでしょう。

電気とガスの両方を契約しているとそれぞれの基本料金が発生しますが、オール電化にすればガスの基本料金はかかりません。

またIHクッキングヒーターやエコキュートのランニングコストは、お湯を沸かす時間などを工夫すればガス使用時に比べて下がることがわかっています。

オール電化+太陽光発電にしたときの光熱費シミュレーション

具体的にガス併用住宅からオール電化住宅にリフォームしたときの光熱費がいくらくらいになるかは、以下のWebシミュレーションで確認できます。(ただし、オール電化と太陽光発電がセットになった場合)

  • ※上記の光熱費シミュレーションは、2024年10月時点の電力料金・ガス料金を元にシミュレーションしています。

オール電化住宅で電気代を節約するには

上昇傾向にある電気代を少しでも節約するためには、どんなことに気をつけていけば良いのでしょうか。

ここからはオール電化住宅の電気の節約術をご紹介します。

住宅の断熱性を高める

リフォームでオール電化住宅にする場合、あわせて住宅の断熱性を高めるリフォームを行えば、外気の影響を受けにくくなって光熱費の節約が期待できます。

窓を2重窓にする、床や壁の断熱リフォームなどを実施することにより、外の暑さや寒さが遮断でき、冷暖房の効率が良くなります。

エコキュートの使い方を工夫する

電力会社のオール電化プランは夜間の電気料金が低く設定されているため、夜の間にエコキュートでお湯を沸かすことで電気代が節約できます。

また家庭ごとの使用湯量とパターンを学習して効率的に沸き上げる省エネモードが設定できるエコキュートを使えば、さらに省エネになります。

料金プランを定期的に見直す

電気料金の値上げが相次いでいますが、今後、料金プランを改定する可能性が大手電力会社・新電力会社ともにあります。

各社の電気料金プランについて常にアンテナを張り、光熱費の節約になる料金プランや電力会社が見つかったら契約の見直しを行うのも一案です。

エコキュートは夜間にお湯を沸かすため深夜帯に電気料金が安くなるプランが有利ですが、日中の電気料金が割高になる可能性があるので、日中在宅している人にとっては電気代の節約が難しくなる場合があります。

電気代を効率よく節約するためには、自らの生活スタイルにどの電気料金プランが合っているのかを定期的に見直すことが大切です。

太陽光発電システムや蓄電システムを導入する

電力会社から提供される電気エネルギーではなく、自ら電気エネルギーを作り出す方法もあります。

太陽光発電システムや蓄電システムは、初期費用はかかりますがその後の電力は自家消費でまかなえるため経済的です。

また太陽光発電システムと蓄電システムの組み合わせは、停電時にも電気が使えるため災害時の備えにもなります。太陽光発電システムは、クリーンエネルギーであるため地球環境にも配慮した発電手段です。

まとめ

今回はオール電化のリフォームについて、気になることを詳しく解説しました。

オール電化に必要な設備や工事内容などを知っておくことで、リフォームの内容が具体的になり、相談がスムーズに行えます。

オール電化住宅にリフォームすることにはメリットが多く、また補助金や助成金が利用できる可能性もあるので、前向きに検討する価値があるといえるでしょう。

しかし一方では初期コストが高額になる、停電時に住宅内のあらゆる設備が機能しなくなるといったデメリットも存在します。

そのため災害に備えてカセットコンロや懐中電灯、石油ストーブの準備など、電気が復旧するまでの必要な対策を講じておくことが大切です。

この記事を参考にしていただき、理想の住まいづくりの可能性を見つけてください。

監修協力

亀田 融さん

亀田 融(かめだ とおる)さん

匠住宅診断サービス
1級建築施工管理技士/宅地建物取引士/マンション管理士/JSHI公認ホームインスペクター
東証一部上場企業グループの住宅会社に現場監督及び住宅リフォーム事業の責任者として約33年間勤務。その後2015年10月よりホームインスペクション(住宅診断)の専門会社を立ち上げて運営すると共に、小規模リフォーム会社の顧問としても活動中。

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