2025/06/30
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リフォームの補助金は国と自治体どちらを使う?併用は?注意点も紹介
補助金には、国が行っているものや都道府県や市区町村が行っているものがあり、中には組み合わせて使えるものもあります。リフォームで利用できる補助金について、仕組みや内容について紹介します。
その他の費用・補助金のリフォーム事例や費用相場などについて詳しく説明しているページはこちらリフォーム時に利用できる補助金で賢くリフォームしよう
リフォームを考えている方は、国や自治体が行っているリフォームを対象にした補助金が活用できないか確認しましょう。補助金を活用できれば、リフォーム費用の負担が抑えられます。
リフォームの補助金とは、リフォームの工事の内容によって費用の一部が国や自治体から支給されるものです。
補助金なのでローン等とは異なり、利用者の返済義務はありません。
ただ、リフォームならすべての工事に補助金が出るというわけではなく、バリアフリーや省エネ、耐震化といった内容の工事が対象となります。
補助金の対象となるリフォームを予定しているなら、積極的に制度を活用してみてはいかがでしょうか?
以下では、リフォーム補助金の注意点をご紹介しています。補助金制度の利用をお考えの方は、申込前にチェックしてください。
上限があるものは期限を要チェック!
リフォーム補助金は事業や自治体ごとに予算が異なります。ほとんどの場合あらかじめ決められた予算額に達したら締め切りとなります。締め切り前・年度末などに申し込む場合は注意が必要です。
また、受付期間がそれぞれ違ったり、契約や施工の期間に条件を設けている事業もあります。
受付期間が短い補助金もあるので、気になる補助金がある場合は条件・期限などをあらかじめ確認しておきましょう。
申請は事前に事業者が行う
リフォームの補助金は、施工前に申請するものがほとんどです。利用者は書類の準備などは行いますが、申請手続き自体は事業者が行います。
下記の場合は、補助金の対象とならないので、補助金を利用する予定の方は、ご注意ください。
● 登録していない事業者の施工
● リフォーム後の事後申請
● 管轄の官公庁や自治体に個人が直接申請
補助金は併用できるものとできないものがある
リフォームの補助金は制度を併用できる場合があります。
併用可能なケースとしては、以下のパターンが挙げられます。
● リフォームの目的(省エネ・バリアフリーなど)や工事の内容が異なる
● 国と地方自治体など資金源が異なる
たとえば、窓を断熱窓にリフォームする場合は国の「先進的窓リノベ2025事業」と自治体が行う断熱改修の補助金や助成金など、窓のリフォームを含むものがあれば併用することができます。ただ、窓口が地方自治体であっても国庫が資金源の場合は、国の補助金と併用ができないことがあります。
リフォームを依頼する事業者に国と自治体のリフォーム補助金を併用したい旨を伝えるなど、相談しながら、利用する補助金事業を決めましょう。
国のリフォーム補助金
国が提供しているリフォームへの補助金について、内容や条件をご紹介します。
なお、各事業の詳細は2025年6月時点での情報です。補助金制度をご利用の際は最新情報をご確認ください。
住宅省エネ2025キャンペーン
住宅省エネ2025キャンペーンとは、家庭の省エネ化をサポートするキャンペーンの総称です。その中から戸建住宅と集合住宅のリフォームで活用できる事業をご紹介します。
概要
【子育てグリーン住宅支援事業】
特徴:既存住宅の省エネ化や子育て対応等リフォーム工事に対し支援を行う
【先進的窓リノベ2025事業】
特徴:既存住宅の窓の断熱性能向上のためのリフォームを支援する
【給湯省エネ2025事業】
特徴:家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める高効率給湯器の導入を支援する
補助対象と補助額上限
| 補助上限(住戸あたり) | |
|---|---|
| 子育てグリーン住宅支援事業 | ・必須工事①~③のすべてを実施…60万円 ・必須工事①~③のうち、いずれか2つを実施…40万円 ・④~⑤の任意工事については、①~③の必須工事を2つ以上行った上で実施した場合、補助対象 【必須工事】 ①開口部の断熱改修 ②躯体の断熱改修 ③エコ住宅設備の設置 【任意工事】 ④子育て対応改修 ⑤防災性向上改修 ⑥バリアフリー改修 ⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 ⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 |
| 補助上限(住戸あたり) | |
|---|---|
| 先進的窓リノベ2025事業 | 対象工事に応じた補助額の合計 一戸あたり5~200万円(工事内容による) |
| 補助上限(住戸あたり) | |
|---|---|
| 給湯省エネ2025事業 | 導入する給湯器に応じて定額を補助※ 家庭用燃料電池(エネファーム):16万円/台 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器):8万円/台 ヒートポンプ給湯器(エコキュート):6万円/台 |
- ※ 給湯器の性能に応じて金額が加算されます。
期間
住宅省エネ2025キャンペーンは事業ごとに期間が定められています。
契約日、着工日、申請日、完了報告など工程ごとに期間が異なるので、事前に確認が必要です。
【子育てグリーン住宅支援事業】
| 契約日の期間 | 契約期間は問わない |
| 着工日の期間 | 2024年11月22日~交付申請まで(遅くとも2025年12月31日) |
| 交付申請受付期間 | 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)※
|
【先進的窓リノベ2025事業】
| 契約日の期間 | 工事着手日以前 |
| 着工日の期間 | 2024年11月22日~交付申請まで(遅くとも2025年12月31日) |
| 交付申請受付期間 | 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)※
|
【給湯省エネ2025事業】
| 契約日の期間 | 着工日以前 |
| 着工日の期間 | 2024年11月22日~交付申請まで(遅くとも2025年12月31日) |
| 交付申請期間 | 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)※
|
長期優良住宅化リフォーム推進事業
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、既存住宅の長寿命化や省エネ化に役立つ、住宅の性能向上リフォームや子育てしやすい生活環境の整備に対してリフォーム費用を支援する制度です。
概要
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」では、持ち家(既存住宅)の性能を向上させて長く快適に過ごせるようにするためのリフォーム(省エネ・耐震性向上・躯体構造の劣化対策など)を支援しています。
リフォーム前にインスペクション(住宅の現況調査)を行い、施工後に一定の性能基準を満たすことが補助金支給の条件です。
また、リフォーム履歴と維持保全計画は施工後も保存しなければなりません。
予算
補助限度額は以下の通りです。
1.長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、一定の性能向上が認められる場合
→80万円/戸
2.長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合
→160万円/戸
- ※ 三世代同居対応改修工事を実施する場合/若者・子育て世帯が改修工事を実施する場合/既存住宅を購入し改修工事を実施する場合、50万円を上限に補助額が加算されます。
期間
・通年申請タイプ
交付申請の受付期間:
【Ⅰ期】2025年5月下旬~2025年9月30日
【Ⅱ期】Ⅰ期終了後~2025年12月22日
・事前採択タイプ
交付申請の受付期間:採択通知日(2025年8月初旬予定)~2025年12月22日
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は高性能建材を用いた断熱改修を行うことで、既存住宅のエネルギー消費効率の改善(省エネ化)と低炭素化を促進するための補助金事業です。
概要
「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は、省エネ効果が見込まれる高性能な建材(登録製品)を使った断熱リフォームを支援しています。
● トータル断熱:断熱材・窓・ガラスを用いて住まい全体で断熱改修を行う
● 居間だけ断熱:窓を用いて居間をメインに断熱改修を行う
のどちらかを選択してご応募ください。(同時に両方は利用できません)
予算
・補助率
補助対象経費の1/3以内
・補助金の上限額
最大120万円/戸(工事内容により異なる)
期間
年に数回公募があるので、利用の際はホームページで公募期間を確認してください。
リフォーム減税制度
リフォームの費用優遇に関する優遇制度は補助金だけでなく、対象となるリフォームを行った人が利用できる控除・減税制度などがあります。
リフォームを対象にした減税制度には、一定の基準を満たすと所得税の控除、固定資産税の減額、リフォーム資金の贈与を受けた場合は、贈与税が非課税になります。
自治体のリフォーム補助金制度
都道府県や市区町村といった自治体単位でもリフォームや改修に対する補助金事業を行っています。
市区町村の補助金
国・都道府県以外にも、市区町村単位でもリフォーム補助金制度を利用できます。
補助金事業の規模や名称は自治体によって異なります。補助金制度の一部をご紹介します。
バリアフリー
既存住宅のバリアフリー化、または子育てしやすい環境に改修する際の費用を一部支援する事業です。
バリアフリー化は高齢者が快適に過ごせるようにするほか、自宅で介護しやすい住宅環境作りを目的としています。
例えば室内外のドアの段差を解消する、湯船を浅めのものにする、階段や浴室に手すりをつけるなどの工事が補助金の対象となります。
自治体のリフォーム補助金以外に、介護保険制度でもリフォームにかかる費用の一部補助が受けられます。
子育て世帯向け
子育て世代がリフォームをする際の費用を補助する事業です。
子ども部屋の増築や、段差の解消など子育てのための快適性を向上するものなどです。
耐震化
既存住宅の耐震性を高めるリフォームに対して補助金が利用できる制度も多くあります。
耐震リフォームは、耐震診断を受けた結果に応じて工事内容を決めるのが一般的な流れです。
耐震改修の費用は、住宅の種類や面積によって異なりますが、木造住宅(2階建て)では、100~150万円で行われることが多く、半数以上の工事は約190万円以下で行われています※。事前に耐震診断を行うことで、耐震改修の費用は具体的になります。
地方公共団体では、耐震工事以外にも耐震診断費用の一部を補助する制度もあります。
公的な資格を持った業者を案内してもらえるので、お住まいの市区町村の役所窓口等でご相談ください。
具体的な耐震リフォームの内容としては、外壁・内壁・基礎・屋根の補強、耐震金物の設置などがあります。
省エネルギー化
窓や壁などの断熱化工事や蓄電池システム、太陽光発電設備、エコキュート等の設置でも自治体のリフォーム補助金が利用できます。
東京都の補助金
都道府県によってリフォーム補助金事業の予算や内容は異なります。
例として東京都のリフォーム補助金をご紹介いたします。
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
省エネ性に優れ、災害に強く、健康にも資する断熱・太陽光住宅の普及拡大を促進するための事業です。高断熱窓・ドアへの改修、高断熱浴槽、蓄電池・太陽光発電設備等の設置などが補助の対象です。
補助額上限や補助率については、内容により異なるので、以下のページからご確認ください。
パナソニック商品が対象に「子育てグリーン住宅支援事業」
子育てグリーン住宅支援事業は、住宅省エネ2025キャンペーンの事業のひとつです。
子育てグリーン住宅支援事業の対象工事は必須と任意があり、補助金額も工事内容によって異なるため、初めてリフォーム補助金を利用する方には分かりにくい点もあるかもしれません。
こちらでは、子育てグリーン住宅支援事業で対象となるパナソニック商品の紹介と補助額についてご紹介します。
補助金の対象となるリフォーム
子育てグリーン住宅支援事業の対象となる設備をご紹介します。
・高断熱浴槽
・高効率給湯器(エコキュート)
・蓄電池※
- ※ 定置用リチウム蓄電池のうち、一般社団法人環境共創イニシアチブにおいて令和4年度以降登録・公表されている蓄電システムであること
・節水型トイレ
・節湯水栓
・ビルトイン食器洗機
・掃除しやすいレンジフード
・ビルトイン自動調理対応コンロ
・浴室乾燥機
・宅配ボックス
・空気清浄機能・換気機能付きエアコン
・開口部の断熱改修・生活騒音の配慮に関する開口部の改修
- ※ 子育てグリーン住宅支援事業事務局に登録された商品のみ対象になります。詳しくは登録商品検索でご確認ください。
子育てグリーン住宅支援事業の詳細や補助額のシミュレーションは、こちらのページからご確認が可能です。
リフォームの補助金の手続き方法
リフォーム補助金の手続きは一部を除き、リフォームを行う登録事業主が行います。
利用する補助金によりますが、住宅の不動産売買契約書なども必要なことが多いようです。
詳細な必要書類は制度によっても異なるので、事業者によくご確認の上準備しましょう。
市区町村が提供するリフォーム補助金では、個人での申込が必要なものもあります。
必要書類・手続きの手順は自治体のホームページや市区町村の役所窓口などでご確認ください。
リフォームショップ紹介サービス
リフォームショップ紹介サービスは、最初のイメージ作りからリフォーム会社決定までコンシェルジュがサポートするサービスです。
ご要望に合ったリフォーム会社やプランをご案内いたしますので、リフォーム会社が決まっていない方、選ぶのが難しい方はぜひお気軽にお問合せください。
自分で探したい方
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まとめ
リフォームを対象とした補助金は、省エネやバリアフリー、子育て対応に関する改修工事など、リフォーム工事費用の一部について補助金が受けられる制度です。申込前の施工は対象外となる事業が多いこと、事業ごとに細かい要件があるので事前に確認してください。
国の補助金も自治体の補助金も制度に大きな違いはありません。ただし、国の補助金の多くは予算の上限に達すると締め切られるため注意が必要です。国と自治体で対象となる工事や設置内容が異なります。また、併用できるものとできないものがあります。詳細はリフォームを依頼する会社に事前に確認することをおすすめします。
大切な住宅を長く、快適に住めるように気になる部分は早めにリフォームを検討し、使える補助金や減税制度など上手に活用したいですね。
この内容は、2025年6月現在のものです。
掲載している内容については、変更になることがありますので、利用前には、最新情報を確認してください。
監修協力

熊谷 一志 さん
家づくりコンサルティング株式会社
CFP®(日本FP協会認定)・1級FP技能士・宅地建物取引士
不動産・建築業界を経てきた経験を活かし、住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして2006年に家づくりコンサルティング株式会社を設立。延べ5000件を超える住宅購入時のお金に関する悩みのコンサルティングを行っている。フジテレビ「笑っていいとも!」、日経CNBC「マーケット経済専門チャンネル」などメディア出演の他、企業での講演やセミナー講師など幅広く活躍中。