2024/10/31
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北欧と日本を組み合わせた
「ジャパンディスタイル」のポイント
「ジャパンディスタイル」は、北欧と和のインテリアテイストを組み合わせたスタイルのこと。ジャパンディスタイルをリフォームで取り入れるポイントについて、インテリアコーディネーターで株式会社Laugh style代表のMAKOさんにお聞きしました。
「ジャパンディスタイル」とは?
「ジャパンディスタイル」とは、Japanese(日本)とScandinavian(北欧)のインテリアデザインの要素を組み合わせたスタイルのこと。新しいインテリアスタイルを表す造語でSNSなどでも話題になっています。
寒い時期が長い北欧では、室内で過ごすことが多いため、家を快適にする工夫がとても上手。
北欧の家具やファブリック製品などの洗練されたデザインは日本でも人気です。そんな北欧のスタイルに日本の要素を取り入れたのが「ジャパンディスタイル」です。
- 1.自然を感じられるものを取り入れる
- 2.内装はニュアンスカラーでまとめ、アースカラーを取り入れる
- 3.和風と北欧風の比率を3対7にする
- 4.インテリアを活かすために部屋をスッキリ、余白を残す
詳しく説明します。
自然を感じられるものを取り入れる
1点目は素材選びです。ジャパンディスタイルを実現するなら、自然素材(天然素材)のものにこだわりましょう。自然素材とは、例えば木材、石材、竹材、土、羊毛、綿などが挙げられます。
自然素材のアイテムは、手仕事による温かみを感じられるのが大きな特徴です。そのため温かみを重視するジャパンディスタイルともよくマッチします。
家具を木製にしたり、観葉植物などのグリーンを取り入れるのもおすすめです。花を飾る場合は、色数を増やさずシンプルに。大振りの枝ものを飾ったり、同じ種類の植物を2~3本生けると空間になじみます。
内装はニュアンスカラーでまとめ、アースカラーを取り入れる
2点目は色合いです。
内装のカラーは、自然な感じを重視するならアースカラー、洗練された雰囲気を求めるならニュアンスカラーがおすすめ。複数の色味が混ざったような曖昧な色と言われるニュアンスカラーは、どんな素材とも合わせやすく飽きのこないカラーです。ホワイトやグレー、アイボリーをベースにし、アースカラーを加えるとジャパンディスタイルらしい温かみのある空間になります。
「アースカラー」は自然界に存在する色で、例えば茶色(木や土)、緑色(葉)などです。他にもカーキ色、オリーブ色など、特に緑系統の色はアースカラーに多く該当します。
また黒、白、グレーといった無彩色もおすすめです。無彩色は他の色を邪魔しないため、調和を乱さずにコーディネイトに取り入れることができます。黒はアクセントカラーとして取り入れると空間が引き締まります。
和風と北欧風の比率を3対7にする
3点目は和風と北欧風の比率です。一般的にジャパンディスタイルは、和風:北欧風=3:7が適切と言われています。そのため意識的に北欧風のアイテムを多めに取り入れることがポイントです。
例えば家具などの大きなアイテムは北欧風で統一し、アクセントとして和の要素を取り入れると、バランス良く和風3割、北欧風7割の空間を演出できます。
和の要素は、カーテンやロールスクリーンに取り入れやすいかもしれません。生地感が和をイメージするものだったり、和風の柄が入っているものや、リネン素材を取り入れるのもいいですね。
スクリーンは、透け感のある素材を選ぶことで圧迫感を軽減する効果も。選ぶ素材によって空間の印象をガラッと変えられます。
部屋の一部の壁だけクロスの色や柄を変える、アクセントクロスもおすすめです。色の濃淡があるクロスやテクスチャーに特徴があるタイプ、和風柄などを使うと異なるテイストでも上手に組み合わせることができます。
インテリアを活かすために部屋をスッキリ、余白を残す
4点目は、部屋をスッキリさせて、あえて余白を残すことです。
北欧では、ミニマリズムを追求したデザインが多いのが特徴です。ミニマリズムとは、自分が心地よく暮らせるように、ムダを省き、必要なものだけを取り入れる考え方です。
そのため色や照明でジャパンディスタイルを演出できても、物がたくさんある状態だと台なしです。収納は、扉付きのものを選ぶと部屋がスッキリと見えます。
家具の形状は、線が細いものや圧迫感のないもので、自然界にある色を使ったベージュやブラウン、テラコッタ、モスグリーンといったアースカラーがおすすめ。木製品やラタン(籐)素材などをプラスするのもいいですね。
照明器具に北欧ブランドや和のデザインを取り入れる
照明を選ぶ際は、下記の4点を重視します。
- ● 自然素材を取り入れたものを選ぶ
- ● シンプルなデザインのものにする
- ● 空間にぬくもりを感じられる間接照明を取り入れる
- ● 部屋の雰囲気と相性の良い照明の色を選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
自然素材を取り入れたものを選ぶ
照明には様々な素材がありますが、ジャパンディスタイルにするなら自然素材のものがおすすめです。例えば木製、籐製、和紙製などの自然素材を使ったものが、適しています。
ただし自然素材を取り入れるのはあくまでも原則です。あえて異素材のアイテムを組み入れてみると、それがアクセントとなり、シャープな雰囲気を作り出すこともできます。
シンプルなデザインのものにする
ジャパンディスタイルに合う照明はシンプルなデザインのものです。シンプルであり、なおかつディテールが美しいものを選ぶのがおすすめです。
基本的に、カラフルなものや派手なデザインはジャパンディスタイルには向いていません。しかし部屋全体を俯瞰して見た時、照明以外のアイテムでシンプルさにこだわっているなら、あえて照明はカラフルなデザインを採用すればアクセントになります。
空間にぬくもりを感じられる間接照明を取り入れる
ジャパンディスタイルは、間接照明を使うことでも実現できます。間接照明は、暖色系にするとぬくもりを感じられる空間に。
例えば部屋全体が北欧の雰囲気が強めなら和紙などを使った和風の間接照明、逆に部屋全体が和の空間なら北欧デザインの間接照明を取り入れるのが効果的です。
部屋の雰囲気と相性の良い照明の色を選ぶ
照明を購入する時は照明のデザインに加えて、照明の色も非常に重要です。光の色によって、部屋の雰囲気は大きく変わります。
ジャパンディスタイルにこだわる場合は、やわらかさや自然なイメージが重要となるので、電球色や昼白色を選ぶのがおすすめです。また電球全体がシェードで覆われているタイプは、光源が直接見えないため、部屋全体をやわらかく照らしてくれます。
照明は、均一に明るくするのではなく陰影に差をつくることで、空間に広がりや奥行きを演出することができます。フロアスタンドやペンダントライトであかりを集めた「あかりだまり」を部屋に複数つくるのがおすすめです。
ダイニングテーブルにあかりだまりをつくると、みんなが集まりたくなる場所に。部屋の隅につくれば、広がりを感じられる空間になります。
ジャパンディスタイルを演出するポイントは、北欧と和の割合を確認すること
「ジャパンディスタイル」を成功させるには、北欧と和のテイストのバランスが大切。和の要素が多いと和モダンと区別がつかなくなったり、北欧に偏りすぎると北欧スタイルになってしまいます。
北欧の割合を多くして和テイストは少なめにすることが、「ジャパンディスタイル」成功のポイントです。
取材協力
MAKO(まこ)さん
株式会社Laugh style
代表取締役/インテリアコーディネーター
モデルハウス・モデルルーム、個人宅のインテリアコーディネートのほか、セミナー講師、コラムの執筆など、幅広く活躍中。テレビや雑誌の取材も多数。