日々を楽しむ小さな工夫 
ライフスタイルデザイナー
内山ミエさんvol.3

日々を楽しむ小さな工夫009-vol3 好みの色や雑貨を取り入れて機能も見た目も快適なインテリアに

「見せる収納と隠す収納を区別して、
空間を整えます」

内山さんのお宅で、収納の機能性を高めるのに大切にしているのが、見せる収納と隠す収納のメリハリ。
「見せる収納は使用頻度の高い物をメインに配置します。常に視界に入るので見映えに気を遣うことも大切。反対に、食材のストックなどは、多少出し入れしづらくても問題ないので、バックヤードにおさめる感覚で、引き出しやクローゼットなどに隠します」。
見せる収納のディスプレイで驚かされるのは、物と物の間隔の広さ! 一見、スカスカとも思えるくらい間をとることで圧迫感を軽減し、出し入れ作業の邪魔にならないようにするのがポイントです。
逆に、隠すタイプの収納はラベリングしたり、仕切りを使ったりしてわかりやすく整理するのが大切だとか。
ふたつのスタイルの収納を線引きすることが、機能性と見映えを両立する第一歩なのです。

「生活用品の収納を整えたら
好きな雑貨や植物で彩りをプラスします」

インテリアを好みのスタイルに仕上げるとき、内山さんが重要視するのが、飾るバランスと色のトーン。
「必要な場所に必要な生活用品を配置してから、空いたスペースを補うように雑貨をレイアウトします。壁面も空きがあることが多いので、棚をつけたりフレームを掛けると華やぎますね。飾る物は、色のトーンを揃えるとまとまりやすく、ポイント的に反対色を混ぜたり植物を添えるとこなれた雰囲気をつくることができます」。
植物も雑貨のディスプレイと同様、ハンギングしたり、大きな観葉植物の鉢を置いたり、小さな鉢を棚に置いたりと、空間のバランスを見て点在させています。意外と育てにくいエアプランツなどはフェイクを取り入れるなど、無理せず快適なインテリアをキープする工夫も忘れません。

見せる収納と隠す収納は
物の量と詰め具合いを分けて

  1. 造りつけ収納が少なかったキッチンには、食器棚とパントリーを兼ねたオープン棚を配置。リビング側から視界に入りづらい棚の下段には引き出しを入れ、食材のストックをしまっています。
  2. リビング側からも見える上段には、よく使う食器を収納。内山さん宅のインテリアのテーマカラー「ブルー×黒」を意識するほか、形の違う器を2種以上重ねると乱れて見えるので避けるなど、ルールを決めてきれいに見せています。

壁面の空きと色のトーンを意識して
雑貨と植物をバランスよく配置

  1. 絵本の表紙のブルーをディスプレイに生かすため、壁づけしたラックに立て掛け、マニキュアのボトルを添えました。絵に配色された黄色が、ブルーの反対色としてアクセントに。
  2. 壁の2面にディスプレイスペースを創出。ここもブルーを中心にコーディネイト。「ベースの家具は木で揃えていますが、ナチュラルな雰囲気になりすぎないように黒いアイテムを引き締め役に取り入れています。ベースカラーも統一しておくとインテリアをまとめやすいですね」。
  3. 突っ張り棒タイプの可動式ディスプレイ棚。壁面のフレームと棚板の高さをバランスよく配置したのがポイント。黒のアイアン素材がほどよい引き締め役になっています。
  4. ライティングレールからコウモリランをハンギング。「葉の形が特徴的で存在感があるので、ハンギングにおすすめの植物です。天井から吊るすほかに、壁面に掛けても様になります」。

写真協力/内山ミエ

Fin

次回は、
料理家・写真家の
minokamoさんに
登場いただきます

Profile

内山ミエ Mie Uchiyama

内山ミエさん 写真

2014年に整理収納アドバイザー1級を取得、ヒバリ舎を立ち上げ、片づけが苦手でも簡単に片づく部屋をつくる方法をレクチャーしている。前職のウェブデザイナーの経験や自身のセンスを生かし、見た目が美しい&楽しい収納の提案が人気。それを受け、2017年よりライフスタイル全般をデザインする目的で、ライフスタイルデザイナーとして活動開始。著書に『モノを探さない部屋づくり 無理して捨てないお片づけ』(池田書店刊)、『「めんどくさい」がなくなる部屋づくり』(SBクリエイティブ刊)。
ライフオーガナイザー1級、ホームエレクターアドバイザー。

https://hibarisha.com/

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