2025/07/04
- {{ $store.state.categories[pageInfo.category] }}
間取り変更リフォーム成功のポイントとは?
おすすめ事例と費用相場も併せて解説
「家族が増えたので、リフォームで間取りを変更したい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
賃貸なら住み替えができますが、戸建てや分譲マンションに住んでいる場合は、今のお住まいの間取りが希望通り変更できるかどうかを検討する必要があります。
間取りの変更リフォームは、間仕切りを変えたい、キッチンや浴室などの水まわりを一新したいなど、家族の希望が異なるうえに、できること・できないことがあります。
また、費用も内容によって異なります。
間取り変更リフォームをお考えの方のために、リフォーム成功のポイントをお伝えします。
併せて、おすすめのリフォーム事例や費用相場などについてもご紹介します。
間取りを変更するきっかけとは?
間取りを変更するためには、大掛かりなリフォームが必要となります。
リフォームをする前に、なぜ間取りを変更したいのか、理想の間取りはどのようなものなのかを明確にしておきましょう。
ここでは間取りを変更するきっかけとなりそうな例をいくつかご紹介します。リフォームをされる際の参考にしてみてください。
将来のことを考えて理想の住まいづくりをしたい
例えば、老後はゆっくりと過ごしたいなら、快適なこだわりのある住まいにリフォームしたいもの。
間取りの変更に加えて、キッチンや浴室の入れ替え、床暖房の導入など、理想とする住まいをイメージしてどんな設備や機能が必要か考えることも大切です。
使い勝手が悪くなった住まいの改修
建物が老朽化し、使い勝手が悪くなってしまうこともあります。
また、今の生活スタイルに間取りが合わなくなり、使い勝手が悪い場合は、間取り変更リフォームを検討してみましょう。
お住まいの不満でよくあるものをまとめてみました。
- ・洗面所が狭くて混雑する
- ・キッチンと玄関の距離が遠い
- ・収納場所が少ない
- ・お風呂の位置が悪い
- ・日当たりが悪い
- ・外から中が丸見え
- ・料理の匂いがリビングにまで入ってくる
間取り変更リフォームは、頻繁に行えるものではありませんが、ライフスタイルやライフステージの変化に合わせて間取り変更を行うことで使い勝手がグンと良くなります。
古い建物でも間取りを変更することで、快適な住まいに変えることができます。
古くなった建物のメンテナンス
住宅は長寿命化していますが、経年劣化の影響は避けられません。
何もメンテナンスをしていないと、さまざまな個所で不具合が発生し、その都度補修工事が必要になります。
経年劣化による各種トラブルは、快適な住環境を保つにも、点検などで気づいた時に対処したいものです。
しかし、予算の兼ね合いもあるため、しっかりと計画して実施することが重要になります。
新しい設備の導入や耐震補強のための工事などと同じタイミングで間取り変更リフォームを実施するのもおすすめです。大掛かりなリフォームは一度に行うことで、費用が抑えられるほか、雰囲気が変わり、新鮮さも味わえます。
古くなった建物をメンテナンスしながら、その後も長く、快適な暮らしができるようにしたいですね。
ライフスタイルの変化
子どもがいる場合は、成長に合わせてご家族の生活スタイルも少しずつ変化していきます。
そのため、新しい子ども部屋を作ったり、独立した後は子ども部屋を撤去して書斎にしたりと、ライフスタイルに合わせた間取り変更リフォームも考えられます。
また新しい家族と同居するなら、二世帯住宅を検討したり、間取り変更時にバリアフリー化を一緒に行ったりするなど、実用性を兼ね備えたリフォームを検討したいものです。
理想の家の間取りを考えるおすすめの方法
理想の間取りを考えるためには、写真や動画、モデルハウスなどを参考にするのがおすすめです。
実際のリフォーム事例を見ることで、ぼんやりとしたイメージがよりはっきりとしていきます。
この章では、理想の家の間取りを考えるための効果的な方法について解説します。
自宅の間取り図を確認する
まずは、現在の間取りがどのような状態になっているのかを確認することから始めてみましょう。
生活している空間を図面で確認することで、今の住居の課題点が見つかりやすくなるはずです。
その後、間取り変更リフォームの目的をはっきりとさせながら、必要なリフォーム項目を決めていきます。
間取り図は、間取り変更リフォームだけではなく、将来の修繕工事や増改築工事などでも利用しますので大切に保管しておきましょう。
間取り図を見てわかること・わからないこと
間取り図からわかることについて整理します。
- ・部屋の広さと位置
- ・部屋数
- ・収納の位置
- ・窓やドアの位置と数
- ・方角
このような情報を元に、間取り図面から家事のしやすさや、家族の生活動線がイメージできるようになります。
また、風通しのよさや日当たりのよい場所、さらには時間帯の違いによる室内の明るさなどの確認にも利用できます。
一方、間取り図だけではわかりづらいこととしては、空間をイメージしにくいことが考えられます。
間取り図は設計や建築においてなくてはならないものですが、平面で表現されているため、空間までしっかりと表現できません。
空間がイメージしづらいので、天井までの高さや部屋全体の広さなどは実際に体感するほうが早いです。
ビジュアルを確認したい場合には、3Dでお部屋のイメージをシミュレーションできるソフトウェアなども利用してみるとよいですね。
リフォーム後のお住まいをイメージしにくい場合は、リフォーム会社に3Dモデルなどで雰囲気を確認できないか相談してみるのも一つの方法です。
ご家族で相談して間取りのアイデアをまとめる
理想とする住まいの間取りは、一緒に住んでいる人と考えたいもの。
どのような間取りにしたいのかを話し合い、今の住まいに関する悩みやリフォームに望むことなどを書き出して整理してみましょう。
一緒に住んでいる家族みんなで整理することで、理想の住まいに対する思いやアイデアを共有でき、お互いが住みやすい居住空間を実現することができます。
また、漠然とした希望も少しずつ整理していくにつれて、具体的な形になっていくことでしょう。
間取り変更リフォームは、設計のプロと一緒に作り上げていくものです。相談を重ねて、納得のいくリフォームを行いたいものです。
しっかりと案を練らないまま間取り変更リフォームを行ってしまうと、完成後に後悔する原因となってしまいます。
間取り変更リフォームのプロに相談しながら、よりよい最終形を模索してみましょう。
間取り変更リフォームの事例を参考にする
間取り変更リフォームを成功させるためには、漠然とした希望や理想の形をより具体的なものへと落とし込んでいく必要があります。
間取り変更リフォームには、壁を撤去する、間仕切り壁を作る、広々とした空間を作るリフォームなどがあります。
新築マンションであっても、購入後に好みの間取りに変更する人もいます。
間取り変更リフォームを行う際には、リフォーム会社が提供している、これまでに施工してきたリフォーム事例を参考にするといいでしょう。
リフォームの流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
戸建てとマンションの間取り変更リフォームを比較
戸建てなのか、マンションなどの集合住宅なのか、住宅の種類の違いで、間取り変更リフォームの自由度が変わります。
その理由は、建物の工法や構造が関係するからです。
戸建てとマンションを比較した場合、間取り変更リフォームにはどのような違いがあるのか、それぞれの注意点などについて解説します。
戸建て住宅でできる間取り変更リフォーム
「戸建てだから自由な間取りにできる」というのは間違いです。なぜなら、元々の家の構造によっては耐久性の問題で実現できないことがありえるからです。
木造軸組(在来)工法やS造(重量鉄骨造)などの、柱や梁・筋交いなどで建物を支えているような場合は、比較的間取りを自由に変更できます。
例えば、戸建てでよくみかける「2✕4工法」は、壁で建物を支えているため、必要な壁を撤去することはできません。間取り変更をする場合は、2×4工法の構造を理解してリフォームする必要があります。
- ※「2✕4工法(ツーバイフォー)」は、2インチ✕4インチの角材をベースにして住宅を作る方法です。角材の枠と合板を組み合わせてパネルを作り、6面の立方体を基準にして住宅を組み上げていきます。
マンションの壁の撤去は難しい
マンションは、「S造(重量鉄骨造)」なら間取りの変更は比較的自由度が高くリフォームをすることができます。
しかし、「RC造(鉄筋コンクリート造)」や「SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)」の場合で、「壁式工法」を採用している場合は、間仕切り撤去などの間取り変更リフォームは難しくなります。「ラーメン構造」ならスケルトンリフォーム(壁や建具、設備機器をすべて撤去する)が可能な場合が多く、間仕切りの変更が可能です。
- ※「S造(重量鉄骨造)」は、鋼材を使用した住宅の構造の一種です。
- ※「RC造(鉄筋コンクリート造)」や「SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)」は、鉄筋や鉄骨鉄筋によって補強されたコンクリートの構造です。
- ※「壁式工法」は中低層の住宅の構造で、「ラーメン構造(ドイツ語の「枠」のこと)」は中高層マンションで採用されている構造です。
マンションの間取り変更リフォーム事例はこちら
水まわりの間取り変更は希望通りにならないことがある
マンションでは、設計上は自由に間取りが変更できたとしても、管理規約による制限、排水管の位置が動かせないなど、実際には自由に間取りを変更できない場合もあります。
マンションは共同住宅ですので、共用部分や構造に関する部位の補修ができないことがあります。
また、排水経路や配線位置などを動かすことができない場合には、水まわりを移動させるリフォームが難しくなります。
床下や天井を二重にして電気配線や給排水管を通す方法もありますが、コストが高くなります。
マンションのリフォームではさまざまな制約があるため、リフォームを行う前に管理組合に問い合わせを行い、リフォームが可能な範囲を把握しておきましょう。
マンションの間取り変更リフォームの注意点の詳細はこちら
間取り変更リフォームの事例と工事費用の目安
間取りを変更するリフォーム工事は、住宅リフォーム工事の中では大規模な工事に分類されます。
自由度が高いことから、リフォームに対する要求が多すぎると、予算が予定よりもオーバーすることがあります。
よくある間取り変更リフォームの事例を紹介します。工事内容と費用の参考にしてください。
一般的な間取り変更リフォームの費用相場
間取り変更リフォームとは、間仕切りを取り払って一つの広いスペースにしたり、逆に新たに間仕切りを設置して2つの部屋に分けたりする工事です。
小規模な工事なら費用は10万円〜、大規模な工事なら200万円以上の費用がかかります。
場所別の間取り変更リフォーム費用相場については以下の表を参考にしてみてください。
| アコーディオンカーテンの設置 | 10〜20万円 |
| 間仕切り壁設置 | 10〜50万円 |
| 壁やドアの新設 | 15〜50万円 |
| ダイニング、キッチン、リビングをLDKに変更 | 200〜700万円 |
何をしたいかをはっきりとさせることで、間取り変更リフォームにかける費用を抑えることができます。
希望の中から優先順位をつけて、漠然とした要望を具体的なものにしていくことが重要です。
中古戸建ての広々間取り変更リフォーム
リビング横の和室を撤去して、広々としたLDKに変更する中古住宅のリフォーム工事です。
既存の設備を活かしながら、工夫をすることで大胆なリフォームが可能です。
- ・リフォーム費用・・・100〜200万円
- ・工期・・・90日間
- ・一戸建て
ダイニング、キッチン、リビングと分かれていた部屋をLDKに変更するため、リフォーム費用が高くなります。
マンションの間仕切り撤去で広いLDKにリフォーム
和室と洋室の間仕切りを撤去して一つの部屋にするほか、LDKの間取りに変更するリフォーム工事も人気です。
キッチン、浴室、トイレ、洗面所などの設備や内装も一新します。
マンションのリフォーム範囲にはマンションごとに異なる制限があります。
区分所有権の対象となる専有部分のみのリフォームでも、室内を広々と見せることができます。
また、間仕切り壁を設置することで、新しく子ども部屋を作ることもできます。
間仕切り壁は、生活音や楽器の音が漏れないような防音効果に優れた素材を使用するといいでしょう。
- ・リフォーム費用・・・160万円
- ・工期・・・15日間
- ・築35年マンション
マンションを購入する場合は、将来の間取り変更を考えて購入することがおすすめです。ライフスタイルが変われば、元に戻せるような間仕切り壁の利用も検討してみてください。
キッチンや浴室を移動し広いLDKへのリフォーム
たとえば、LDKと洋室の境界線には、引き込み戸を設置すると、間取りの自由度をさらに高めることができます。独立型のキッチンは、間仕切り壁を撤去することで広々とした印象に。
リビングと一体化させたり、オープンキッチンにしたりすることで、家事がしやすい機能的なキッチンになります。
- ・リフォーム費用・・・180万円
- ・工期・・・15日間
- ・築30年一戸建て
キッチンの移動と3LDK→2LDKの間取り変更リフォーム
店舗やホテルの一室のような高級感を出す間取りリフォームも人気です。
キッチンのレイアウトを対面式に変更し、リビングと和室を合わせて利用できるように変更。間仕切りとして、引き戸を設置することで、メリハリをつけることができます。
洗面台や洗濯機の位置を変更し、トイレや洗面室などの水まわりもリフォームする場合には、大掛かりな工事となります。
- ・リフォーム費用・・・350万円
- ・工期・・・60日間
- ・築20年マンション
部屋をまとめて広いリビングをつくるリフォーム
LDKと部屋の間仕切り壁を撤去するリフォームでは、廊下の一部をリビングに取り込むことで、明るく開放的なリビングになります。
リビングの裏は、ウォークインクローゼット、寝室、書斎などのスペースを確保することで収納を充実。リビング空間をゆったりと使うことができるようになります。
例えば、壁面収納は、物がたくさんあっても、しっかり片付けることができます。スッキリとした機能的な空間は、掃除の手間も省けます。
キッチンは、壁付け式から対面式にリフォーム。壁を撤去したり、ダイニングやキッチンとまとめて一緒にしたりすることで、広々とした空間を生み出すことができます。
- ・リフォーム費用・・・400万円
- ・工期・・・30日間
- ・築35年一戸建て
リフォーム内容が多くなると、工期も長くなり、リフォーム費用も高くなります。
戸建てのリフォーム費用については、以下のページをご覧ください!
間取り変更リフォームで工事費用が高くなるケースとは?
間取り変更リフォームは、フルリフォームでも400万円前後が工事費用の相場です。
それ以上高くなる場合は、リフォームではなく、リノベーションなどの建物の一部解体が必要な大掛かりな工事のことが多いようです。
費用相場を超えるような間取り変更リフォームにならないように、どのようなケースで工事費用が高くなるのかを確認していきましょう。
間仕切り壁と内装の工事
間仕切り壁の設置や撤去工事は、一か所につき10〜50万円前後の費用がかかります。
また、見た目や質感を統一させるために、天井・壁のクロス、フローリングなどの張り替え工事も必要となることから、費用が高額になることがあります。
ドアやクローゼットの新設
子ども部屋などに間仕切り壁を設置して新しい部屋を新設する場合は、新たにドアやクローゼットなどの増設工事が必要になります。
- ・ドアの増設・・・15〜50万円
- ・壁付クローゼット増設・・・20〜80万円
- ・ウォークインクローゼット増設・・・60〜150万円
部屋やドアの数が多いと費用が高くなります。
窓のサイズ変更や増設
間取りを変更する際に、窓の位置を変えたり、サイズを変更したりする場合があります。
日当たりや風通しなどを重視するなら、窓の新設やリフォーム工事も必要です。
窓の設置や位置の変更には外壁の解体・補修が必要なことから、施工費用が高くなります。
- ・窓のサイズ変更・・・25〜50万円
- ・窓の増設・・・10〜30万円
- ・室内窓の設置・・・10〜20万円
窓の増設やサイズ変更は高額です。室内窓にするなど、工夫をすることでコストを抑えられます。
2階以上に窓を設置する場合は、別途足場代が必要になります。
水まわり設備の移動と設置
キッチンや浴室などの水まわり設備の位置を変更する場合や新規に設置する場合は、施工費用が高くなります。
また、給排水設備工事、電気配線工事、排気ダクト工事なども必要です。
- ・キッチン・・・50〜350万円
- ・浴室・・・50〜200万円
- ・洗面所・・・10〜80万円
- ・トイレ・・・10〜70万円
階段の増設や移動
階段の増設、階段の位置の変更、廊下の幅の拡大や変更などの階段に変更を加えるリフォームも施工範囲が広くなることから、費用が高額になることがあります。
工事期間の長い間取り変更リフォーム
工期が長くなるほど、その分人件費などが必要なため費用が高くなります。
同じ施工内容なら、短い期間で施工できるリフォーム会社のほうが工事費用は安くなります。
しかし、工事規模が大掛かりである場合は、工期が長くなり、さらに仮住まいを用意しなければならない場合には費用も高くなります。工期はリフォームの内容によって決まるので、単純に短縮できるわけではありません。
間取り変更リフォームは、どんな会社に依頼する?
マンションや戸建ての間取り変更リフォームは、構造や技術などのさまざまな問題をクリアしなければなりません。
マンションや戸建てなどの建物の種類や構造によっても、それぞれのルールがありますので、施工実績が豊富で間取り変更リフォームを得意とするリフォーム会社に施工を依頼することが重要です。
間取り変更リフォームを依頼するならどのような会社が良いかについて解説します。
会社によって施工方法が異なることに注意する
間取り変更が不要な小規模なリフォーム工事の場合は、お近くの内装リフォーム会社で対応できるでしょう。
しかし、間取りの変更や水まわりの変更、電気工事が必要になるなど、規模が大きくなり、複雑な手続きや修理・専門的な作業が必要となる場合は、工務店、住宅メーカーのリフォーム部門やリノベーション会社などのほうが、柔軟に対応できます。
また、会社によって同じリフォーム内容でも施工方法が異なることがあります。
いくつかの会社をピックアップし、見積もりを依頼して検討してみましょう。
相見積もりで工事内容や価格を比較検討すること
間取り変更リフォームにも、価格相場があります。
費用の問題に関しては、同じ施工内容での見積もりをよく比較検討することで、無駄な工事や使用すべき材料などが絞り込まれていきます。
そのため、施工で細かい話が直接でき、顧客の要望に応えてくれるリフォーム会社を選択するようにしましょう。
間取り変更に対応できる工務店や住宅メーカーのリフォーム部門
間取り変更リフォームをあまり手掛けていない会社も存在します。
当然ですが、間取りリフォーム変更に詳しい専門会社に施工をお願いすることをおすすめします。
スタッフの対応や質問に対する回答など、家の構造にまで踏み込んでしっかりと説明してくれるかどうかがポイントです。
間取り変更リフォームを実施する際の注意点
間取り変更リフォームは、できること、できないことの両方があります。
事前にどのようなことができるのかを理解し、リフォーム会社ともきちんと打ち合わせを行い、納得できる範囲でリフォーム工事を実施するといいでしょう。
間取り変更ができないケースにご注意!
戸建て、マンションの両方において、建物の構造がネックとなって、間取りの変更ができないケースがあります。
例えば、間仕切り壁がコンクリートでできている「壁式構造」の建物です。
壁式構造はマンションによく採用されており、このケースでは、間取り変更などの構造を大幅に変更するリフォームができないことがほとんどです。
さらに、マンションは、共用部分や排水経路の配管位置が決まっており自由に動かせないケースがあります。
また、管理規約などの制限もあるため、このような制約や制限をクリアできない場合は、間取り変更リフォームは難しくなります。
リフォーム中の日常生活や荷物の移動など
リフォーム工事に入ると、間取り変更リフォームの場合は、工期が長くなるケースがほとんどです。2〜3日で終わるケースは少なく、1週間〜2か月を要することも多くなります。
その間、自宅で今までと同じように生活できるわけではありません。ホテルやウィークリーマンションなどの仮住まいを用意する必要もあります。
また、水まわりのリフォームを実施すると、一時的に水道が使えなくなったり、キッチンでの調理やお風呂・トイレの利用もできなくなったりします。
普段と同じような生活ができなくなる恐れがありますので、工事期間中はどのように生活するのかをよく考えておきましょう。
小さな子どもがいる場合は、夏休み期間中などの長期休暇中にリフォームを実施するなど、学校生活に影響がでないようにしたいものです。また、間取り変更リフォームは、音が響く場合もあるので、ご近所の方にも迷惑がかからないように注意しましょう。
マンションの場合は管理規約や排水経路などのご注意を!
マンションの場合は、管理規約が存在し、共用部分の勝手な変更が禁止されています。
リフォームの禁止事項なども管理規約には細かく記載されており、制限が設けられているからです。
また、ガスや電気の容量制限にも引っかかることがありますので、十分にご注意ください。
間取り変更リフォームの工期の目安
間仕切り壁を撤去・新設するようなリフォーム工事では、各工程で1日以上の工事期間が必要となります。
施工内容や工事の項目が多くなるほど、工期が長くなります。
日程や予算に制限がある場合は、平均的な工期を押さえ、仮住まいの用意などもしっかりと考えるようにしてください。
また、リフォーム費用を抑えるためには、工期の短縮も有効なので、長すぎる工期にはチェックを入れてリフォーム会社に確認するようにしてください。
間取り変更に関するリフォームの工期の目安は以下の通りです。
| 間仕切り壁の撤去(補修工事含む) | 4〜6日間 |
| 間仕切り壁の撤去(床の張り替えを含む) | 5〜6日間 |
| 間仕切り壁の新設 | 2〜3日間 |
| 引き戸の取り付け | 1〜2日間 |
| アコーディオンドアの取り付け | 1〜2日間 |
| ロールスクリーンの取り付け | 1〜2日間 |
最適な業者を選んで間取り変更リフォームを成功させよう!
この記事では、間取り変更リフォームを検討されている方のために、間取り変更リフォーム成功のポイントをお伝えしました。
人生の節目では、ライフスタイルや生活スタイルが大幅に変化します。そこで初めて間取りを変更するリフォームを考えるケースが一般的です。
戸建てやマンションの構造や規則によって間取りの変更ができるかどうかが決まりますので、まずはリフォーム専門の会社に見積もりをしてもらい、確認しましょう。
また、予算との兼ね合いも考える必要があります。コストパフォーマンスを考えたリフォームを行うためにも入念に計画を立てたいですね。
監修協力

野村 正樹(のむら まさき)さん
株式会社 ローバー都市建築事務所 代表取締役
一級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士/古民家鑑定士一級
同志社大学法学部を卒業後、京都工芸繊維大学造形工学科へ編入学。(株)NEO建築事務所を経て、00年「ローバー都市建築事務所」設立。後に、京都工芸繊維大学大学院建築設計学 前期博士課程修了。2006~2018年 毎日新聞京都版 朝刊「きょうと空間創生術」第1回~第274回執筆掲載。