2021/01/12
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段差解消だけではない、
バリアフリー対策で快適な住まいに
バリアフリーと言えば、手すりの設置や段差の解消…だけではありません。住まいに不便を感じる前に対策をしておくことで、ずっと安心して暮らせるようになります。リフォーム減税や補助金を活用できる場合もあるので、費用面も調べてリフォームしたいですね。
床をフラットにするだけではない、バリアフリー対策
バリアフリーと聞いて思いつくのは、床に段差のないフラットな住まいかもしれません。しかし、加齢とともに、モノが見えづらくなったり、テレビの音声が聞こえづらくなるなど、今まで気にしなかったことが、バリア(障がい)になることも。いつまでも快適に過ごすために、段差だけでなく、照明を明るく見えやすいものにしたり、テレビのある部屋は家族が気にならないように防音仕様にするなどの対策が考えられます。
リフォームの際は、手すりの設置を
おっくうだからといって歩くのを避けていたら、ますます筋力は衰えます。家の中を安全に歩けるよう、階段や廊下に手すりを設けましょう。手で握る、腕全体を乗せる、もたれかかるなど、手すりは使い方によってふさわしい形や高さが違います。専門家にも相談し、身体の状態や使用方法などに適した施工をしてもらいましょう。
ホームエレベーターで、家の中をラクラク移動
上下階の移動が多い場合は、家庭用エレベーターを検討するのもよいでしょう。階段は、つまづいたり、視力や筋力の低下により、上り下りが不安になることも。
設置場所がないという場合は、収納スペースや吹抜けを活用してホームエレベーターを設置することもできます。最近は、乗っている時に閉塞感を感じにくいように大型窓タイプのものや、インテリアにこだわったもの、ボタンや手すりに抗菌処理※を施したものなど、種類が豊富です。
- ※抗菌とは、製品の表面における細菌の増殖を抑制する状態をいいます。
気軽にパッと出かけられる玄関にリフォーム
散歩や買い物など、健康維持のためにも積極的に外出はしたいもの。玄関の出入りが苦にならないよう、玄関と廊下の段差はできるだけ低くしましょう。さらに、ベンチを設置すると、靴の脱ぎ履きがラクになります。玄関扉は引戸がオススメ。開閉の際にバランスを崩しにくく、車いすになっても自分で開け閉めができます。動線に沿って、手すりも設置すれば、外出しやすくなりますね。
室温やにおいに鈍感になる?何より大切な体調管理
年齢とともに暑さや寒さを感じにくくなり、熱中症や体調不良を起こしやすくなります。室温に応じて自動で温度調整してくれるエアコンがあると安心です。
また嗅覚が衰えるとガス漏れに気づきにくくなります。ガスコンロを使う場合は、温度センサーや消し忘れ消火機能が付いたものがおすすめです。IHクッキングヒーターにするのもいいですね。
浴室のヒートショック対策
冬場に暖かい部屋から冷えたバスルームに入るときに注意が必要なのが「ヒートショック」です。急激な温度変化で血圧が上昇したり、脳卒中などの大きな疾患につながる場合も。バスルームには暖房を取り付け、浴室全体を暖めるなどの対策をしましょう。
また浴室は滑りやすく、立ち座りが多い場所です。滑りにくい床材を選ぶ、手すりをつける、またぎ込み部分が低い浴槽にするなどの工夫で、危険を解消しましょう。
トイレは広・楽・近がポイント
万一、介助が必要になったとき、トイレに介助者が動けるスペースはありますか?十分な広さがない場合は、洗面や浴室と一体化して、広さを確保するのもひとつの方法です。またドアを引戸にするだけでも、トイレ内で動きやすく、出入りもラクになります。
トイレに手すりが付いたタイプなら、立ち座りがさらにしやすくなります。
リフォームでは、トイレを寝室の近くに移動できないか検討してみましょう。トイレの回数が増えても安心です。
費用負担を軽くしてくれる、うれしい減税制度
バリアフリーにはなにかとお金がかかりそう。少しでも費用を抑えるために、お得な減税制度を活用しましょう。
特定のバリアフリーリフォームを行った場合、税金の優遇措置が受けられます。所得税が一部控除されたり、固定資産税が減額されたりします(※)。お金の心配をできるだけ軽くして、隅々まで納得のいくバリアフリーリフォームを行いたいですね。
- ※制度を利用するには一定の条件を満たす必要があります。また制度の見直や廃止もあり得ます。利用前には最新情報をご確認ください。