2023/12/27
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大切なわが子を危険から守る。ネコ目線で考える安全・快適対策
愛するネコを交通事故や感染症から守るために、完全室内飼育をする家庭が増えています。リフォームの際は、ネコが室内で一日中快適に過ごせるように、ネコの習性に合わせた工夫をしましょう。
交通事故に感染症、屋外はネコにとって危険がいっぱい
交通事故などに遭って野外で亡くなる、ネコの「ロードキル」をご存じですか? 2019年に29万頭近い数のネコが野外で亡くなっていたという報告があります※
※出典:認定NPO法人人と動物の共生センター全国猫のロードキル調査(2021)より
交通量の多い都市部はもちろんのこと、普段はあまり車が通っていないエリアでもスピードを出して走る車があることから、交通事故に遭うネコが後を絶たないのです。交通事故に遭ったネコは、亡くなったり、大けがをしたりします。
また、屋外で過ごすネコは、縄張り争いによるケンカや病気を持ったネコや野生動物との接触による感染症、心ない人による残忍な虐待・殺害といった危険にさらされています。人とネコの両方に感染する病気があることも知られています。
大切なネコを守るために、ネコは家の中だけで安心して過ごしてもらう完全室内飼育を選択するご家庭が増えています。
家の中の思わぬ事故。愛するネコを屋内の危険から守る
ネコが家の中だけで過ごしていても危険はあります。近年増えているのが高層階や階段・吹き抜けからの転落事故。2階程度であっても、高いところからの落下でネコも骨折や脱臼といったケガをしますし、最悪の場合は亡くなります。
高層階からの落下は、バルコニーや窓で起こります。ネコはにおいの多すぎる屋外に出るとパニックになってしまい、普段とは違う行動をとりがち。安全のため、バルコニーにネコを出さずに、換気をする際は窓を少しだけ開けたり、格子などを付けたりして、思わぬ事故を防ぎましょう。
網戸はネコが体当たりすることで外れたり、網に大きな穴を開けて外に出たりすることがあります。普段は外に興味が無いネコも、大地震といった非常時には網戸に突っ込み飛び出してしまい、そのまま行方不明になることも多数報告されています。
また、階段まわりや吹き抜けから転落する事故も起きています。階段の手すりに乗って足を滑らせたり、高いところで寝たままずり落ちたりすることで、ネコは落下します。ネコが手すりに乗らないようなつくりや、落下する吹き抜けが無い家のつくりにしておくことなど、落下対策をしておくと安心です。
浴槽でおぼれて亡くなる事故もあります。バスタブのフタはネコが乗ったいきおいで外れてしまうことがあるので、危険です。使わない時は浴槽のお湯を抜いておきましょう。
さらに、ヒモ状の長い物や小さく飲み込みやすい物による誤飲事故も起きています。ネコの手が届くところ、目につくところに、ネコが気になりやすい物は置かないようにしましょう。
ネコはヒモ状の電化製品のコードを噛みたがることがあります。 感電や出火などの事故にもつながるので、コンセントコードは外に出さないようにしたいもの。ユニット内に収納、配線できると安心です。
ネコには暑がりも寒がりもいる。夏場は熱中症対策を
ネコの平均体温は38〜39度と高め。快適と感じる室温は20〜28度程度ですが、ネコには暑がりも寒がりもいるため、快適と感じる室温にバラツキがあるようです。快適と感じる場所に移動してネコは過ごすため、家全体で均一な適温にするか、様々な室温の部屋を用意するなど、ネコも人もお互いに過ごしやすい室温を目指すと良いでしょう。高齢ネコや、子ネコは体温調節が苦手なので、室内を一年中暖かく適温を保つよう心がけましょう。
暑すぎたり、冷房で冷えすぎたりしたとき、ペットドア(小さなくぐり戸)がついたドアがあると、いつでも部屋を行き来できて快適に過ごせます。ただし、ペットドアはネコに使ってもらえるように訓練が必要です。
「わんにゃんSmile」のペットドアのくぐり戸は工具無しで取り外しができるので、最初は通り抜けの訓練をすることで、ネコに慣れてもらいやすく、のれんも軽く、開閉音が静かで、怖がられにくく、安心して使ってもらいやすい工夫がされています。
ネコの好みを知って、もっと快適な住まいへ
ネコが普段からお気に入りにしている場所があると思います。リフォームでネコの好みを取り入れ、より住まいを快適にする方法もあります。
例えば、走るのが好きなネコなら、滑りにくく、傷に強い床材にすれば、ネコが思いっきり走り回ることができます。廊下は長い一直線よりも、折れ曲がりがあったり、部屋があって隠れられたり、変化があるほうがネコにとっては楽しい場面が多くなり、喜びます。リフォームなら、よく走っているところだけでも滑りにくい床材に交換するのもひとつの手です。
上に行くのが好きなネコや2匹以上いる場合、キャットウォーク・ステップで様々な居場所を用意するとネコの満足度が上がりやすくなります。外を飛ぶ鳥や歩く人が見える窓など、ネコの好奇心を満たす居場所を組み合わせるのもいいでしょう。ネコと人が場所を共有することで、一緒に過ごす時間が増えて仲良くなりやすいです。
監修
いしまるあきこさん
一級建築士 ・猫シッター
代表を務める 一級建築士事務所ねこのいえ設計室では、建築士の視点で猫と犬との住まいの設計・アドバイスと小規模リフォームの施工も行っている。猫シッター「ねこのいえ」では猫と犬のシッターだけではなく、お世話方法や暮らし方のアドバイスも。建築士と猫シッター2つの視点で猫と犬の行動や習性をふまえ、人と猫と犬がバランスよく快適で安全に暮らせる住まいを提案している。パナソニックの犬猫向き「わんにゃんSmile」建材を監修。