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横浜市で、私鉄駅に近い高台に立地するO邸。お子様が独立され、現在はご夫婦二人暮らしです。2階建てのお住まいは、眺めのよい東南方向にLDKと寝室を配し、採光・通風も良好で快適な生活空間です。建物は、次世代省エネルギー基準をクリアした耐久型断熱工法で、高い耐久・耐火・耐震性も確保。ご夫婦二人の今後の暮らしを考え、設備のメンテナンスにはできるだけ手がかからないよう要望されました。太陽光発電システム、エコキュートなど省エネ設備を多く採用されたオール電化住宅です。ハイレベルな環境性能を実現したO邸をご紹介します。
横浜市近郊のマンションにお住まいだったOさんご夫婦。お子様が独立され「これからの夫婦の暮らしを充実させたい」と家づくりを検討されました。いくつかの候補地の中から、奥様が気に入られた見晴らしの良い土地に決定されました。ご主人は「8人の大家族で育ったため自分の部屋が持てず、自由にできる空間が欲しかった」とおっしゃっています。そのため、新築するにあたり、多くの展示場やショウルームを訪れ、自分の足と目で建物や設備を確かめられたそうです。その中で特に気に入った住宅の神奈川デザインオフィスに家づくりを依頼されました。
設計の際に、「普段は夫婦が快適に過ごせ、しかも、大勢でホームパーティが楽しめる家にしたい」が、Oさんご夫婦のご希望でした。
このため、基本プランとして見晴らしも日当たりも良い1階東南を大空間のLDKとし、隣に寝室と和室も配し、普段は1階を中心に生活ができるように計画。2階はお子様たちが訪れるときのことを考えて、DKと個室を別に用意しました。また、老後のことを考え、バリアフリーも視野に入れ、各部屋と廊下はフラットに。廊下幅も広くとり(1098mm)、洗面室へのドアは引き戸にするなど、年齢を経ても使いやすいように配慮されています。
Oさんは住宅設備機器や家電などにも関心が深く、普段から積極的に情報を収集。気に入った設備機器の採用についても設計の段階で具体的な提案を重ねられました。Oさんは、「設計士やインテリアコーディネーターと、意見を交わしながら家づくりをするのは、とても楽しかった」と振り返られます。
Oさんの基本的な住まいの条件は、大地震や台風、大雨などの自然災害などに対して、安心して住める丈夫で長持ちの家でした。このため土地の基盤や住宅の構造まで注意を払われました。
O邸の土地は、もともとRC構造のマンションが建てられ地盤が強化されていましたが、さらに耐震性能を高めるために安定した地盤まで新しい杭を打つことにしました。
構造に対しても、鉄骨構造、軽量気泡コンクリート造りを採用され、さらに次世代省エネルギー基準をクリアした耐久型断熱工法によって、高断熱・高気密はもちろんのこと、耐震・耐久・耐火性に配慮された構造になっています。
間取りは、1階玄関から入りホール、廊下を通り、正面にリビング(約64.02m²)があります。通路を挟んで北側に和室(41.25m²)。南側にダイニングキッチン(69.3m²)があり、その奥に南側の庭と弓道場に面した寝室・書斎があります。トイレ、洗面室、バスルームは、玄関付近に集められています。
生活の中心となるLDKのキッチンは、アイランド型のシステムキッチンを採用。両サイドから出入りができるようになっています。普段の暮らしの中でLDKを一体としてラクに移動できるように配慮されました。
2階は、ダイニング・キッチンを中心にべランダ、洋室3室がレイアウトされ、お子様ご家族が訪れた時に使えるプランになっています。
将来的に二世帯で住まわれる場合を考え、キッチン横のストックルームは、ユニットバスに変更できるように広さや配管が先行設計されています。お互いのライフスタイルに配慮し、独立して生活できるようになっています。
また、階段を上がってすぐに1畳ほどの読書スペース、その隣に壁全面に書棚を持つ蔵書コーナーを設けて、読書を楽しめる空間をつくっています。
Oさんご夫婦は、ショウルームで見かけたシステム収納家具、「キュビオス」を大変気に入られ、「こんな家具が入るリビングがいいね」とキュビオスを起点にしたインテリアデザインをリクエストされました。ホームパーティの中心になる約64.02m²のリビングの北面に、キュビオスと65インチの大画面テレビを配置。東南面はハイサッシで開口部を大きくとり、眺望が楽しめるリビングになっています。
さらに「リビングの隣にはくつろげる畳の部屋が欲しい」という、Oさんのご要望で和室が置かれ、トータルで約174.57m²の大空間がO邸の中心となりました。「キュビオスの存在感は今も一番のお気に入りです。入れてよかった」と大満足されています。
和室は琉球畳でシンプルにまとめられ、冬は掘りコタツが楽しめるように配置されています。和室にある収納ボックスは、和モダンな外見ながら仏間になるように設計されています。
LDKは部屋全体を間接照明で照らし、テーブル周りやキッチン上部などの必要な部分をダウンライトで明るくすることで、陰影のある空間をつくりだしています。
家の内装の基本色は、ダークブラウンで統一。もともとお持ちだった家具と同系色に合わせつつ、グレード感のある色で統一しようと、キュビオスやキッチンの収納扉など、まとまりのある色調に仕上がっています。
リビング・ダイニング・寝室の外側に連続したウッドデッキはOさんご夫婦が希望された「大勢でホームパーティが楽しめる家」に一役買っています。普段から人と人との繋がりを大切にしたいと考えておられるご主人。お料理が趣味で、おもてなしも大好きな奥様。その人柄を慕う友人や仕事関係の知人を招いた集まりの際にも、ウッドデッキが大活躍だそうです。横浜の街を見渡す眺めはもちろん、ご夫婦が丹精された庭を堪能しながら、バーベキューなどをされるそうです。ウッドデッキとリビングとの高低差をなくし、一続きで使えるようにしたことも使いやすさの要因に。ウッドデッキとLDKや寝室とは、ペアガラスのハイサッシで区切られていますが、開口部が大きいことが空間の一体感を高めています。
環境問題への関心が人一倍強いOさんご夫婦は、「自然エネルギーを積極的に活用できる設備を、できるだけ採用したい」とお考えでした。そこで、太陽光発電システム、エコキュートなど、自然エネルギーを有効利用できるオール電化を導入されました。屋上に設置された太陽光発電システムについて、「日本は資源が少ないのだから、太陽光発電で自然エネルギーを活用することは、すごく良いことだと思う。以前の生活と比べて光熱費も下がったし、設置してよかった」と喜ばれています。エコキュートはヒートポンプで大気熱を利用できるうえ、深夜電力利用で電気代も割安に。温水を利用した床暖房とエアコンを併用することで、快適で暖かい室内づくりが実現されています。
Oさんの意向を反映して、住宅内の照明も蛍光灯・蛍光灯型ランプに統一され、落ち着いたあかり空間を演出しながら、省エネを実現しています。
さらに、情報システムには「ライフィニティ」を採用されています。家庭でのエネルギー使用状況の確認から、門扉や玄関ドアのセキュリティを始め、照明、エアコンなどの設備機器をLANで連携して、テレビやパソコンで確認できるようにし、将来の暮らしの便利さと省エネの両立を可能にしています。
夫婦で過ごす時間を快適に、家族や友人との時間を大切にしつつ、地球環境など広い視野で暮らしを考えた悠々自適の住まいです。
所 在 地 |
: |
神奈川県横浜市 |
設計・監理 |
: |
旭化成ホームズ株式会社 神奈川営業本部 |
施 工 |
: |
旭化成ホームズ株式会社 |
構 造 |
: |
RC造/地上2階建て |
敷地面積 |
: |
733.44m² |
建築面積 |
: |
178.95m² |
延床面積 |
: |
292.40m² |
竣 工 |
: |
2008年11月 |
工 期 |
: |
120日 |
薄型大画面テレビ、IHクッキングヒーター ダウンライト、床暖房、特注分電盤(34回路) ライフィニティ、太陽光発電システム
オール電化