日々を楽しむ小さな工夫
住まいコーディネイター
高橋記子さんvol.2
「ヴィンテージ+ナチュラルをテーマに、
欧米風の足で暮らす雰囲気を
楽しんでいます」
“自分仕様”を取り入れて住まいを設えれば、日々の暮らしは一層気分よく、満足度がアップします。
3LDKのマンションを購入して1LDKにリノベーションした高橋さんは、その開放感のある間取りとともに、“好き”を突き詰めたインテリアで、心底居心地の良い空間を手に入れました。
長年アンティークショップを営み、自ら買いつけで海外に出向いていた高橋さんにとって、アンティーク家具や雑貨はもちろん、欧米のインテリアはなじみ深いもの。
土足で暮らす欧米風の雰囲気を取り入れたいと考え、グレーに塗装した土間コーナーを設けました。
そこに合わせたのが、木肌がきれいな家具やジュートのラグなどナチュラル素材のアイテム。メンズライクな雰囲気に偏らず、リラックス感を醸す素材によって居心地良いスタイルに仕上がりました。
「アンティークは変わらず好きなので、
建具やパーツも取り入れました」
随所で目を引くのが、壁づけの棚やスイッチプレート、ドアなどアンティークの建具やパーツ類。内装材と相まって、インテリアの雰囲気を盛り上げています。
ひとつひとつ存在感はありますが、白で統一しているので圧迫感がなく、構造材の色や質感を生かしたハードな印象にやわらかさも添えています。
アンティークの建具は一期一会の出合いが多いため、なかには「新居に取り入れよう」と思って用意したものの、使いきれなかった建具も。
「慌てず、暮らしながらベストなタイミングで生かそうと思います。いつでも取りつけられますから」と高橋さん。今は、壁に立て掛けるなどして気軽に楽しんでいます。
「リビングのインテリアは
お気に入りの家具を中心に
コーディネイトしました」
LDKのインテリアをコーディネイトするときにベースにしたのは、意外なことにアジアン家具なのだそう。
「友人から譲り受けて以来愛用してきた3点です。アジア産ですが、洋風にも和風にも似合う独特の雰囲気のある万能なデザインで、ベッドサイドに並べています」。
この家具の色や雰囲気に合わせて、アンティークのバスケットや照明、北欧のサイドボード、イギリスのダイニングテーブルをセレクト。それぞれの国や素材は違いますが、どれも少し赤みのある木肌の家具で、しっくりなじんでいます。
植物の緑を差し色にしているのも、心地良さのポイント。
「花よりもグリーンが好きですね。空間に動きを加えたり、光を受けて白い壁に形良いシルエットを映し出すような枝ぶりの苗を選んで、インテリアとの相乗効果が出るように意識しています」。
間取りや内装材からこだわって仕上げたインテリアは、ディスプレイを控えたシンプルな設えでも十分に好きな世界を表現できました。高橋さんの日々の生活に充足感をもたらす大切な場所になっています。
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vol.3 高橋さんの3つ目のルール
「モノを整理してシンプルにすると
暮らしがグンとラクになる」をご紹介します。
Profile
高橋記子 Noriko Takahashi
住まいコーディネイター。インテリアや雑貨、特にアンティークが好きで、約15年にわたり主にアメリカンアンティークを扱うショップを営む。自ら買いつけに出向き海外の住宅のインテリアに接する機会も多く、その経験がインテリアコーディネイトの土台の一部に。その後はリフォームのインテリアアドバイザーなどで、そのセンスを発揮している。
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