日々を楽しむ小さな工夫 
「テラ・コヤ」建築家・寺林省二さん、
道具店店主・坂本眞紀さんvol.1

日々を楽しむ小さな工夫011-vol1 好きな雑貨に囲まれて自分らしく暮らす心がけとは?

「素材や手触り、機能性など
使い心地を大切に選ぶのがルールです」

建築家の寺林さんが設計した自邸「テラ・コヤ」は、家、建築事務所、奥さまが営む生活道具の店が一体になった職住空間。おのずと仕事道具と生活雑貨が混在し、物の数も増えるものですが、丁寧な物選びとセンスのいい見せ方で、居心地よく整った空間を実現しています。
物を選ぶ時のルールを尋ねてみると、「気持ちよく使えるものが好きなので、手になじむ形や触り心地がよいものに惹かれますね。もちろん、機能性もしっかり見極めるようにしていますよ」と寺林さん。結果、手元に集まったのは、木や土、ガラス、ステンレス素材など。どれも、一生使い続けたいと思える愛着のある品ばかりで、ムダな物を持たない暮らし方にもつながっています。

「家の棚にきちんとおさまるか
購入前にイメージすることもポイント」

新しい物を購入する際に、置き場所をイメージしておくことも大切なのだとか。そうすることで、無計画に買ったものが散乱するような事態を防ぐことができます。
「僕の場合は自分で棚を設計しているので、サイズも把握していますが、既製品でも収納スペースなどのサイズを知っておくといいですよ」。

「棚はすべて造作。見やすさ、
生活の変化とともに
出し入れのしやすさを優先しました」

「テラ・コヤ」では、収納のほとんどをオープンスタイルにしていますが、その理由は、出し入れのしやすさや空間を効率的に使うことを優先しているから。その代わりに、杉材で揃えて造作するなどして、雑貨との相性やインテリアに統一感を出すように配慮しています。
「縦横のラインがはっきり見える骨太なデザインにしました。木枠の中に物が収まっているように見えると、整った印象になると思ったんです」と寺林さん。
物選びと置き場所づくりの双方に気を配ることで、お気に入りの雑貨がより見映えよく並ぶ空間に仕上げています。

生活道具をかわいく見せる
テラ・コヤさんの工夫

古布を掃除用にカットして
ガラスジャーに収納

縁あって手にしたものをしっかり使い切ることも、寺林さんのモットー。古くなった衣類やシーツなどの布製品は小さく切って、掃除に活用します。ガラスジャーに入れているので、オープン棚に置いても違和感がありません。色ものや柄ものなど、その時々にある古布によって見え方が変わるのも楽しんでいるそうです。

写真協力/テラ・コヤ

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カゴづかいにクローズアップ

Profile

「テラ・コヤ」 
寺林省二さん、坂本眞紀さん

寺林省二さん、坂本眞紀さん 写真

建築家である寺林省二さんの事務所「テラバヤシ・セッケイ・ジムショ」、奥さまの坂本眞紀さんが営む生活道具の店「musubi」、そして、夫妻が娘、猫とともに暮らす家が一体となった職住の場を「テラ・コヤ」と名づけている。寺林さんは建築事務所勤務を経て1998年に独立、2011年に自ら「テラ・コヤ」を設計。眞紀さんは商社、インテリアショップのバイヤーとして勤めた後、2011年に「musubi」をオープン。日常の暮らしに寄り添う“ささやかだけど美しい物”を紹介している。

テラバヤシ・セッケイ・ジムショhttps://terracotta.jp/

musubi https://www.musubiwork.jp/

terabayashisekkei

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