日々を楽しむ小さな工夫 
料理家・写真家
minokamoさんvol.2

日々を楽しむ小さな工夫010-vol2 手持ちの布や季節の草花を使って目でも清涼感を楽しむ食卓に

「盛りつけと、器やざるで
涼やかさを呼び込みましょう」

食卓を楽しく彩ることを常に考えるというminokamoさん。身近にある素材や盛りつけの工夫で季節を楽しんでいると言います。暑さで食欲が落ちやすいこの時期に“涼”を感じさせるコーディネイトとして提案してくれたのは、夏のおつまみセット。惣菜を盛りつけた猪口とガラスの酒器をお盆に乗せると、まるで小料理屋のよう。
「お猪口や豆皿に少しずつおかずを盛ると、手の込んだ料理じゃなくてもいい雰囲気に。また、手軽に手に入るざるも、おすすめです。そうめんやおにぎり、枝豆などを盛りつけると、涼しげに見えますよ」。

「料理に草花を添えると
食卓で四季を楽しめます」

正月に南天、春には桜、秋にはもみじなど、1年を通して料理に草花を添える演出も、minokamoさんの定番です。
「切り花や枝葉を見て季節を味わえるのは、日本人らしい感性ですよね。緑を添えることで料理がよりおいしそうに映えるうえ、ふだんの食卓にちょっとしたおもてなし感も出ます。夏は、プランターで育てている青じそやゴーヤーの葉もよく使いますね。青じそは料理にも使えるし、使い勝手がいいのもポイント。わざわざ購入しなくても、身近にある草花を使って、季節をを楽しんでみてくださいね」。
料理に添えたり、大きい葉なら上に盛りつけたり。草花によってアレンジを変えてみるのも素敵です。

「手ぬぐいなども、
敷物に使ってみましょう」

テーブルクロスやランチョンマットも食卓を演出するアイテムですが、季節ごとに用意するのは大変かもしれません。そこでminokamoさんが活用しているのが、手ぬぐい。軽やかな素材感と多種多様な色柄は、食卓の演出にも活躍するし、手軽に洗えるから日常遣いにぴったり。器との相性を考えたり、食材や料理の色合いとの組み合わせで色柄を選んだりと、演出の楽しみも広がりそうです。

minokamoさんに教わる
夏の器アレンジアイディア

普段づかいのガラスコップを
小鉢や猪口に使ってみる

夏用の器といえばガラス素材のイメージですが、手持ちにはないことも多いのでは。そこでminokamoさんがおすすめしてくれたのが、ガラスのコップの活用です。「いつも使っているコップをそば猪口代わりに使ってみたり(写真左)、冷菜を盛る(写真右)のもおすすめ」。写真の冷菜は、雑穀マリネの上に、枝豆やみょうがを添えた蒸しなすを盛って軽食スタイルに。「深さのあるコップで、複数の層に盛りつけるのも楽しいですよね」。

写真協力/minokamo、村山玄子

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vol.3 食材の彩りを生かした器の
コーディネイトにクローズアップ

Profile

minokamo

minokamoさん 写真

岐阜県美濃加茂市出身の郷土料理家・写真家。本やカタログでのレシピ提案と撮影のほか、地域食アドバイザーとして土地の食材を使ったメニュー提案や商品開発も手がける。書籍やイベントで器の盛りつけ提案も多数行う。著書に『ふるさと雑穀のっけごはん』(みらい出版)、2020年9月に郷土料理取材をまとめた『料理旅から、ただいま』(風土舎)が刊行予定。

http://minokamo.info/

minokamo

minokamo(長尾明子)

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