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- 第2回インテリアスタイリスト 窪田俊さん・フローリスト Harunaさんvol.3
日々を楽しむ小さな工夫
窪田俊さん・Harunaさんvol.3
「住まいに花を取り入れるのは
自分にとって自然なこと」
現在フローリストとして活躍するHarunaさんですが、実は、トリマーをはじめ、さまざまな職業を経験してきました。
「高校生の頃、華道の授業がすごく楽しくて、授業後にはクラスメイトが残していった花材をいただいて、家でも生けたりしていました。社会人になり、ふと自分らしい生き方を考えたときに、あらためて、好きだった花の世界へ飛び込みたいと思ったんです」。
その後はフランスのフローリストに直接交渉して働かせてもらい、暮らしのなかで身近に花を楽しんでいるフランス流のライフスタイルに大いに影響を受けたそう。やがてそれは自身のライフスタイルにも定着し、生活空間には常に草花を添えるようにしています。
「生けるときには立体感の
バランスを大切にしています」
切り花に鉢植え、ドライフラワーなど、さまざまな植物をインテリアに取り入れていますが、その際大切にしているのは“植物それぞれの特性に合う見せ方”。
たとえば、つる性の植物ならハンギングすることで高さを出して飾ったり、小さな鉢植えなら棚や台の上に並べて視界に入りやすいようにするなど。切り花を生けるときも、「葉や茎の持つ動きを生かしながらバランスをとります」と語るHarunaさん。植物に寄り添った演出が、インテリアにしっくりなじむ草花あしらいを成功させているのです。
「どの場所に居ても、
植物の息吹を感じていたいんです」
「豪華に作り込んだアレンジメントをリビングのテーブルの上にどんと飾るような演出よりも、自然に近い姿で生けた草花をあちこちに配置して、どこにいても植物の気配が感じられる空間が好きです」とHarunaさん。
ご自宅のインテリアは窪田さん主導でコーディネイトしていますが、そこに季節感を添えるように随所にさりげなく花を生けたり、ときには窪田さんのリクエストがある場所に草花をアレンジすることもあるそう。
今、Harunaさんが気に入っているのは、農薬を使わず露地栽培されたオーガニックフラワー。シャキッと伸びた一般的な切り花にはない、自然な動きの茎や葉、不ぞろいの花が魅力です。ナチュラルスタイルのインテリアに自然にフィットし、おふたりらしい空間のエッセンスになっています。
Harunaさんが実践する植物づかいの工夫
鉢植えグリーンは“床置きに”、“棚や台置き”、“ハンギング”でリズミカルに
「鉢植えを飾るとき、配置の仕方で空間の印象が変わります」というHarunaさん。
高さに変化をつけたリズミカルな配置で立体感を出すように工夫しています。床に置く植物は130cm以上あるものを選び、小ぶりのものなら棚や台に並べて視界に入りやすくするのがポイントだそう。「ツル性の植物は吊るすとツルの動きが生かせます。ツルの長さに合わせて、吊るす高さを決めましょう」。
枯れていく過程やドライも楽しんで
次々と生花を取り替えるのではなく、自然に枯れていく風情やドライフラワーまで大切にするのもHarunaさん流。水に差した状態で自然にドライにしていく“ウォータードライ”を楽しんだり、ドライになった植物をオブジェ的に飾ったり、クラフトにしたりとさまざまな形でインテリアに取り入れています。「かすみ草やバラ、また、プロテアなどアフリカの花などもドライにしやすいのでおすすめです」。
Fin
次回は、
ギャラリー「ヒナタノオト」のオーナー、
稲垣早苗さんに登場いただきます
Profile
窪田俊・Haruna
Shun Kubota・Haruna
インテリアスタイリスト(窪田俊)とフローリスト(Haruna)によるデザインユニット「F.I.N.D UNIT」として、花や植物を積極的に取り入れた空間を提案。雑誌や広告、カタログなどの撮影用のインテリアスタイリング、ボタニカルスタイリングのほか、モデルルームや店舗のコーディネイト、コラム執筆、講師など、インテリアと花に関連する分野で広く活動する。
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