日々を楽しむ小さな工夫 
窪田俊さん・Harunaさんvol.2

日々を楽しむ小さな工夫002-vol2 インテリアアイテムは、デザインだけでなく素材感も重視して

「大切にしているのは自然素材。
特に木を生かしたいんです」

「これまで8~9回引っ越しをしましたが、その都度さまざまなスタイルを楽しんできました」。
北欧やヴィンテージ、アメリカ西海岸など、プライベート空間でも幅広いジャンルに挑戦してきた窪田さんですが、気づけば“木の素材感”を生かしたスタイリングを好んで実践していることが多かったそう。
「どんなインテリアにもなじむので、好みが変わっても手離さずに使い続けられるところが魅力。型にとらわれずにミックススタイルを楽しむ今も、やはり木が主役です」。

「ひとつのモノとの出会いから
インテリアスタイルが見えることも」

「現在のインテリアをあえてスタイルで表すとしたら、“アンティークナチュラル”でしょうか。自然素材のなかでもアンティークの素材感は格別。家具や小物で取り入れています」。
そのきっかけとなったのが、アンティークラタンの椅子でした。使い込んで味わいを増したラタンとアイアンの脚のコンビネーション、デザインにひと目惚れして、遠方のショップから取り寄せたのだそう。
以来、アンティークパインのテーブルや椅子、壁面にディスプレイしている古民具など、美しく経年変化を遂げたアイテムを積極的に取り入れるようになりました。

「好みのスタイルや素材、
色を探すことが、
心地よい空間づくりのスタート」

プライベートな時間を過ごす住まいだからこそ、インテリアでリラックス度や気分が上がれば理想的。そのためには、まず自分が心地よくいられる住まいとは何かを探ることがポイントです。イメージがぼんやりしているなら、「雑誌やSNSで“いい”と思うインテリアの写真を集めてみるのがおすすめ」と窪田さんは言います。「写真や画像のストックが増えれば、好みのスタイルが見えてくるはず。“こんな素材や色、アイテムが好きだったんだ”と気づくこともあるかもしれません」。
窪田さんにとって、住まいの心地よさを作る要素は、“自然素材”と“アンティーク”ですが、近年、公私ともにパートナーであるフローリストのHarunaさんと暮らすようになってからは、そこに“植物”の存在が大きく加わりました。
Harunaさんが手がける草花あしらいとセッションをするようにインテリアのアレンジを楽しみ、常に新しい“心地いい”を模索しています。

窪田さんに聞くスタイルと素材の話

木を生かしてまとめた、さまざまなインテリアスタイル

白をベースにグレーや黒など“無彩色”のアイテムでまとめたスタイル。木色の肌の椅子と白くペイントした椅子をミックスすることで、無彩色なインテリア中にも、どこかあたたかみを感じさせる雰囲気に。

明るい木肌の家具をベースにしたインテリア。
同じく明るい色合いの北欧デザインのファブリックを取り入れることで、双方が引き立て合うコーディネイトに。

モダンな印象の黒い革のラウンジチェアとカジュアル感のあるコンパクトな木製ベンチチェアに、アンティークの木箱をローテーブルとしてコーディネイト。
一見異なるテイストのアイテムをモノトーンのラグでまとめることで、モダンななかにも重厚感のある、大人っぽい雰囲気に仕上がりました。

現在注目されているアウトドアを連想させるアイテムを取り入れたアレンジ。ランタンはもちろん、室内外問わず楽しむイメージでセレクトした椅子やブランケットが、ワイルドな印象です。ちょっと無骨で手づくり感のある木の椅子や可動式のラックがアクセント。

窪田さんお気に入りの自然素材

アンティークパイン
ダイニングテーブルやローテーブルには、アンティークパインを取り入れています。
木の質がやわらかく、古傷もやさしい味わいになって、ナチュラル感を高めてくれます。

ラタン
窪田さんが最近注目している素材。
ツル性植物の特徴を生かして曲線のあるデザインにできるうえ、圧迫感がない素材感なので軽やかに見せられるのも魅力です。

アイアン
木のやさしい質感や色とやわらかな色合いでまとめた空間には、黒いアイアンをさし色として取り入れると、キリッと引き締まった印象に。
取り入れるボリュームは好みによりますが、少し取り入れるだけでも印象が変わるそうです。

コットンやウールのラグ
「ラグはとても好きなアイテムなので、いろいろな色柄素材のものを持っています。
自分は“好き”と感じるものをこだわりなく取り入れていて、今は黒の柄が入ったものを選んで空間の引き締め役にもしています。季節感を演出するなら秋冬は暖色系だったり毛足の長めなものが演出しやすいです」。

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vol.3 植物を取り入れた
インテリアアイディアにクローズアップ

Profile

窪田俊・Haruna 
Shun Kubota・Haruna

窪田俊さん・Harunaさん 写真

インテリアスタイリスト(窪田俊)とフローリスト(Haruna)によるデザインユニット「F.I.N.D UNIT」として、花や植物を積極的に取り入れた空間を提案。雑誌や広告、カタログなどの撮影用のインテリアスタイリング、ボタニカルスタイリングのほか、モデルルームや店舗のコーディネイト、コラム執筆、講師など、インテリアと花に関連する分野で広く活動する。

https://www.sisusta-interiorstyling.com/

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