2025.09.22

キッチン選びの第一歩

キッチンは、毎日の食事をつくる場所でありながら、家族が自然と集まり、「コミュニケーションの中心」となる場面も多くなっています。かつては料理をするだけの独立空間だったキッチンも、今では会話や団らんが生まれる憩いの場へと変化。最近では扉柄のラインアップも充実し、コーディネイトを楽しめるようになり、インテリアの一部としても大切な役割を担うようになっています。
本記事では、キッチンを選ぶときに大切な使いやすさや機能性、収納、デザインの視点から、長く快適に使い続けられるキッチンづくりのヒントをご紹介します。

キッチンの基本的なレイアウトを知る

調理中の移動や配膳、後片付けなど、行き来の多いキッチンは、レイアウト次第で日々の作業効率が大きく変わります。
キッチンは「独立タイプ」と「LDKタイプ」の2つに大別できます。
「独立タイプ」は、壁に囲まれているため調理に集中しやすく、ニオイや音がリビングに伝わりにくいのが特長。「LDKタイプ」は、リビングやダイニングと同じ空間にキッチンがあるスタイルで、家族と過ごす時間を大切にしたいというニーズの高まりから、近年では主流となっています。タイプが決まったら、次に考えたいのがキッチン内のレイアウトです。夫婦で料理を楽しみたいなら「すれ違いやすい広さ」、一人で作業に集中したいなら「省スペースで動ける配置」など、「誰とどんなふうに使うか」を意識することで、自分たちに合ったレイアウトが見つけやすくなります。
ここでは代表的な6つのレイアウトを紹介し、それぞれの特長とおすすめの使い方を整理します。

I型

コンロ、シンク、作業スペースが一直線に並ぶ、シンプルなレイアウト。調理から配膳、後片付けまでの動線がまっすぐにまとまり、少ない動きで完結するのが特長です。壁付けの場合コンパクトに納まるため、リビングやダイニングを広々と使うことができます。

II型(セパレート型)

シンクとコンロを2つに分けて、向かい合わせに配置したレイアウト。作業の分担がしやすく効率的に家事を進められるのが特長です。
パナソニックでは、コンパクトな空間でもリビングを広く使える「II型対面プラン」も提案しています。キッチンとダイニングテーブルと隣り合わせにすることで、作業動線もスムーズになります。

ペニンシュラ型

対面キッチンの中でも、キッチンの一辺が壁に接しているセミオープンなレイアウト。アイランド型に比べて省スペースで設置できます。対面キッチンにしたいけれどスペースは抑えたいという場合におすすめです。

アイランド型

島のように独立しているレイアウトで、四方から自由に出入りできる自由な動線が特長で、家族やゲストも調理や片付けに参加しやすくなります。インテリアの主役にしたい方にもおすすめです。

L型

キッチンをL字に配置するレイアウト。部屋のコーナーを活用したり、片側を壁付けにして対面キッチンにしたりと、自由度が高いのが魅力です。コンロとシンクが分かれているため、作業の分担もスムーズに行えます。

U型(コの字型)

キッチンをU字に配置するレイアウト。シンクとコンロの動線が短く、複数の作業を並行しやすいのが特長です。シンクやコンロの配置を自由に選べるため、自分の使いやすい並びにカスタマイズできます。作業効率を重視する方におすすめです。

6つの基本レイアウトに加え、パナソニックならではのプランをご紹介します。調理と食事の場を一体化した新しいスタイルの「いろりダイニング」。IHクッキングヒーターを囲むように家族や仲間が集い、料理をしながら会話や団らんを楽しむことができます。食卓とキッチンの境界をなくすことで、自然なコミュニケーションが生まれるのも魅力です。

このように、キッチンのレイアウトは、使い方や家族構成、空間の広さによって最適なスタイルが異なります。それぞれの特長を理解しながら、自分たちの暮らしにぴったりのレイアウトを選んでみてください。

「調理作業をラク」 にする機能を選ぶ

毎日立つキッチンだからこそ、料理や片付けをできるだけラクにして、効率よく作業したいもの。そんな想いに応えてくれるのが、最新機能を備えたキッチンです。近年では、シンクやコンロ、水栓、レンジフードなど各パーツが進化し、「使いやすさ」や「お手入れのしやすさ」に配慮した機能が充実。パナソニックのキッチンも、そうした「調理作業をラク」を支える機能や素材が数多く揃っています。ここでは代表的な機能を紹介します。

コンロ

トリプルワイドIH

トリプルワイドガス

マルチワイドIH

コンロには「IH」と「ガス」の2種類があり、火力や火加減の微調整を重視する方にはガス、お掃除のしやすさや安全性を重視する方にはIHが人気です。特に小さなお子様がいるご家庭では、火を使わないIHがおすすめです。パナソニック独自の「トリプルワイドIH/トリプルワイドガス」は、3つのコンロが横並びに配置しているため、ふたり並んで料理がしやすいのが魅力。カウンターとの段差が小さく、IHからカウンターまで一気に拭けるため、お手入れもラクに。最大4つの鍋を横並びで使える「マルチワイドIH」もあります。

シンク

ラクするーシンク

スクエアシンク

ラウンドアクセスシンク

シンクは水を使う場所だからこそ、水アカや傷、汚れへの強さが重要です。素材の選択肢としては、耐熱性やサビに強い「ステンレス」、マットな質感で水音を抑えられる「人造大理石」などがあります。中でもパナソニックの「スゴピカ素材」は、有機ガラス系の独自素材で、水アカや汚れがつきにくく、お手入れが簡単。このスゴピカ素材を使ったシンクには、3つの形状があります。使いやすさやデザイン性で選べます。

ラクするーシンク

奥行きが広く、段差を少なくした形状で、お手入れがしやすい。

スクエアシンク

直線的デザインで、空間に美しく溶け込みシャープなイメージに。

ラウンドアクセスシンク

ひとりでも、みんなでも。3方向どこからでも使いやすい形状。

カウンター

ステンレスカウンター

グラリオカウンター

キッチンカウンターは、調理や片付けを支える重要な作業スペース。素材によって、見た目の印象も、お手入れのしやすさが大きく変わります。
熱や水に強く機能性重視なら「ステンレス」、自然な質感で高級感を求めるなら「人造大理石」などがあります。パナソニックでは、独自のスゴピカ素材を採用した「グラリオカウンター」もラインアップ。清掃性とデザイン性を両立したい方におすすめです。
扉材やシンクとの組み合わせによって空間の印象が大きく変わるため、仕上がりイメージを意識して選ぶことがポイントです。

水栓

タッチレス水栓

浄水器一体型水栓

水栓は使用頻度が高く、使い勝手の良さが重要です。ベーシックなレバー式に加え、調理中の使いやすさをサポートする多彩な機能が登場しています。
代表的なのが「タッチレス水栓」。手をかざすだけで水が出るため、料理中に手が汚れていても衛生的に使えます。「浄水器一体型水栓」は、不純物を除去したおいしい水を手軽に使え、水の購入が不要に。経済的で、家族の健康を考える方にもおすすめです。

食器洗い乾燥機

食後の片付けを効率化する食器洗い乾燥機は、今や定番の設備。ビルトインタイプなら作業動線に組み込め、シンク横からそのままセットできるため効率的で、見た目もスマートです。容量の多い「深型」や「フロントオープンタイプ」を選べば、一度にまとめて洗えて家事時間を大幅に短縮できます。家族の人数や使用頻度に合わせて、最適なタイプを検討しましょう。

レンジフード

油汚れが気になるレンジフードも、最新モデルは清掃性が大きく進化しています。フィルターやファンが洗いやすい構造なら、掃除の負担を減らせます。パナソニックの「ほっとくリーンフード」は、油汚れを毎回自動で掃除するため、面倒なファン掃除が10年不要。お手入れの負担を大幅に軽減。パーツは簡単に取り外して丸洗いできるため、清潔に保つことができます。

「調理作業をラク」にする機能を選び、調理効率や清掃性が高まれば、家事の負担は大きく減り、家族と過ごす時間も自然と増えていきます。キッチンは毎日の暮らしを支える場所だからこそ、便利な機能を取り入れて“ラク”を実現しましょう。

出し入れしやすい「収納」を考える

キッチンには、調理器具や食器、調味料、食品ストック、家電など、収納するものは多岐にわたります。まずは「何を、どこに、どれくらい収納したいか」を整理することが大切です。

意識したいのが、次の2点。

  • 使用頻度に応じて、キッチン側とカップボード側で収納場所を分けること
  • ものの量に合わせて収納のサイズや配置を決めること

日々の動線をイメージしながら収納計画を立てると、キッチン全体がより使いやすく整います。

キッチン本体の収納

引出し収納(スライドタイプ)

キッチン本体の収納は、大きく分けると「引出しタイプ」と「開き戸タイプ」の2種類。「引出しタイプ」は中のものがひと目で確認でき、奥まで無駄なく活用できるため人気です。フライパンや鍋、調味料など、すぐに取り出したいものを手の届く範囲に収納できます。カトラリーや調理器具などは、仕切りやトレーを使えばスマートに整います。

パナソニックの「スタンドイン収納」は、鍋やフライパンを立てたまましまえる設計で、重ねずに取り出せるため効率的。調理時間の短縮にもつながります。

吊戸棚(ウォールユニット)

吊戸棚は壁面上部のスペースを活用できるため、収納力を高められます。食器や季節家電の収納に適しています。昇降式のタイプなら、高い位置でもラクに出し入れができ、使用頻度の高いアイテムも収納しやすくなります。

カップボード

カップボードは、キッチン背面の壁一面を活用できる大容量の収納。食器や調理家電、食品ストックからゴミ箱まで、さまざまなアイテムをまとめて収納できます。引出し、開き戸、オープン棚などを自由に組み合わせて、自分の使い方に合ったスタイルにカスタマイズできます。

カップボード(トールタイプ)

高さのあるカップボードは、飲料やストック食材、日用品などをたっぷり収納可能。家族の多いご家庭や備蓄品をまとめて収納したい場合におすすめです。扉付きなら、家電を隠してスッキリとした印象に。パナソニックの「スライドイン家電収納」は、扉を閉めても開けても美しく見え、生活感を出さずに収納できます。

カップボード(カウンタータイプ)

カップボードの天板をカウンターとして使うことで、収納力を確保しながら作業スペースを広げることができます。上部にお気に入りの小物をディスプレイできる棚を設ければ、「見せる収納」も楽しめます。

キッチン収納は、「量」だけでなく「出し入れのしやすさ」「作業動線」「サイズの適切さ」がポイントです。家事の流れに合わせて収納を設計すれば、自然と片付き、毎日の作業がスムーズに。無理なく整う収納を目指して、わが家に合ったスタイルを選びましょう。

LDKの一部として「デザイン」を考える

料理をする場であると同時に、リビングやダイニングとつながる「空間の一部」。だからこそ、使いやすさだけでなく、気分を高めるデザイン性も大切です。キッチン本体の見た目に加えて、リビングとのコーディネイトまで意識することで、より自分らしい空間が実現します。ここでは、デザインを決める3つのステップをご紹介します。

① リビングを起点に、インテリアテイストの方向性を決める

まずは、リビングやダイニング全体のテイストを考えていきましょう。「ナチュラルで温もりのある雰囲気にしたい」「モダンでホテルライクにまとめたい」など、LDKのインテリアテイストを先に決めておくと、キッチンのデザインだけが浮いてしまう心配がなくなります。
パナソニックのイメージ検索は、テイスト別、カラー別に事例を一覧で見ることができるので、空間のテイストを考える際にぜひお役立てください。

② インテリアテイストに合わせて、キッチン本体のデザインを考える

空間のイメージが固まったら、次はキッチン本体の色や柄を選びます。特に「扉」「カウンター」は面積が大きく、空間全体の印象を大きく左右する重要な要素。
例えば、木目柄の扉に明るめの色のカウンターを合わせればナチュラルであたたかみのある印象に。濃い色の石目調のカウンターにダーク色の扉を合わせれば、重厚感のあるキッチンに仕上がります。
パナソニックの「カラーコーディネイション」は扉やカウンター、取っ手などの細かいパーツまで自由に組み合わせることができますので、デザインの検討にご活用ください。

③ 細部のパーツや仕上げまでこだわる

キッチンの完成度を高めるのは、取っ手や照明、素材感といったディテールです。色や質感をインテリア全体と調和させたり、アクセントとして効かせたりすることで、空間全体がぐっと洗練された印象になります。
毎日を過ごす場所だからこそ、自分らしさを大切にしたお気に入りの空間に仕上げましょう。

キッチン選びで後悔しないために「優先順位」を考えよう

ここまで、キッチン選びのポイントを「使いやすさ」「機能性」「収納」「デザイン」の視点から、紹介してきました。大切なのは、どれか一つに偏るのではなく、「自分の暮らしにとって、何が一番大切か」をはっきりさせることです。必要なポイントが満たせていれば、長く心地よく使い続けられるキッチンになります。
また、カタログやホームページの写真では分かりづらい「シンクやカウンターの素材感」「水栓の使い心地」「収納の高さや奥行き」などは、ショールームで実物を見て、体感することで納得感のある選択につながります。
「どんなふうに使いたいか」「どんな時間を過ごしたいか」を丁寧にイメージしながら、毎日の料理がもっと快適で楽しくなる、自分らしいキッチン空間を実現してください。

この内容は2025年9月現在のものです。

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