ホテル開発のプロに選ばれたその魅力
陰翳の美を宿すバスルーム
「i -X INTEGRAL」

この記事は「商店建築(2026年2月号)」からの
都心からわずか30分。
「滞在そのものを楽しむ」ことを目指した
その空間づくりの要となったのが、
パナソニックのバスルーム
ご採用いただいたバスルーム
「i-X INTEGRAL」
「新しい何かと融合すること」。
最適なものと融合し、
i-X INTEGRALのプロダクトコンセプトです。
機能と美しさを兼ね備え、
天井に設置された調光・調色機能付きの「Flat Line LED」が空間全体を照らし出す。グリーン/紺碧色の壁面はメタリック鋼板の上にUV硬化インクでジェットフルカラー印刷を施したもの。写真は4000Kで調光
照明は天井の間から光が差し込むような印象を与え、シャープさと開放感を両立したバス空間を志向した。写真は2700Kで調光
機能と美しさを兼ね備えた
バスルーム
i-X INTEGRAL
ノイズレスなデザイン、点・線・面のあかり、
単一空間としてのバスルームを

3種の形状のLED照明



光を美しく表現するための壁と天井




ホテル開発のプロに選ばれたその魅力
屋上のインフィニティープールから舞浜・浦安エリアを一望するPremium hotel MONday 舞浜ビューⅠがオープンした。企画を担当した第一リアルターの岡哲平さんは「都心から30分圏内でありながら、リバービューと東京ディズニーリゾートの景観を眺める開放感のある立地を生かし、インフィニティープールや大浴場・サウナを設け、都心から近いリゾートフルな体験を提供するデスティネーション型ホテルを目指しました」と話す。
客室は30~50㎡超のゆとりある広さを確保し、モダンで明るいデザインでまとめた。周辺ホテルと比べお得感のある価格帯として、複数日の滞在をしやすくしている。
計画の主幹を務めた第一リアルター商品企画部の新井大介さんは「インバウンドのファミリー層はもちろん、大人同士のグループが滞在できる落ち着いたホテルを目指しました。場所柄、近隣のリゾート施設へのシャトルバスも運行しており、楽しんだ翌日は屋上プールでくつろぐなど“水”をテーマにした施設を備えることで、ホテルで過ごす時間そのものを重視しています。そのグレード感を客室のバスルームにもつなげたいと考え、全面的な採用を決断したのがi-X INTEGRALです」と振り返る。
ひと目で伝わるシンプルな美しさに加え、更にインバウンドが求める固定式のオーバーヘッドシャワーを標準装備している点が決め手となった。独自に設計されたLEDライン照明によるシャープな光の演出も、他にはない魅力として評価された。
「陰翳礼讃」をテーマに日本文化を伝える空間
「INTEGRAL の設計思想には“陰翳礼讃”があります」と語るのは、パナソニック ハウジングソリューションズの商品マーケティング担当・片上香里。従来のバスルームが隅々まで均一な明かりを基本としたのに対し、i-X INTEGRALはライン照明による調光・調色を採用し、光と影が生む奥行きの中でのくつろぎを提案した。
同社デザイナーの吉迫亮我は「i-X INTEGRALはプロダクトデザイナー・深澤直人氏が手掛けたi-Xを源流としています。特徴としては、壁面デザインをすべて抽象柄にしたこと。ホテルに採用された『DEEP-紺碧』は、水面から深海へ降り注ぐ光をグラデーションで表現し、インクジェット技術で微細な色の変化を描きだしました。シャワーの立ち姿勢では淡く、バスタブに浸かるとより深い色に見えるように計算されています。こうした入浴する方の心理状態までを考慮した色柄をそろえました」と説明してくれた。
こうした精緻なものづくりは「インバウンドにも響くものがある」と岡さんは評価する。海外の人にとってバスルームで湯船に浸かる体験は珍しく、i-X INTEGRALが“日本人の感性や生活習慣”を伝える要素のひとつになっているそうだ。
ワンストップ提案で創造性を支援
i-X INTEGRAL導入の相談を受けたパナソニック建設エンジニアリングの松ノ下翔平は、バスに加えて全自動おそうじトイレ「アラウーノ」を提案した。「多くの案件を担当されていた新井さんたちの負担を少しでも減らしたいと考え、バスルームとトイレをワンストップで提供できる体制を整えました」と説明する。
アラウーノの汚れにくさと高い清掃性はホテル運営との相性が良く、メンテナンスの負荷低減にもつながっている。
また、第一リアルターから相談を受け、ホテルオリジナル柄の開発も進行中で、デザイナーの吉迫が新井さんたちの要望を受けて新柄開発に取り組んだ。
「自然環境をイメージした“緑と青”を基調にしたいという明確なコンセプトをいただき、デザインをスムーズに進めることができました。コンセプトを色濃く表現したグラデーション柄は、これまでにないバスウォールになったと思います」と吉迫は語る。
今回のホテルにおけるi-X INTEGRALの存在は、デザイン性や快適性のみならず、滞在時間をシームレスにつなぐ入浴体験、更にホテル全体のブランド価値向上にまで効果を及ぼしたと言えるだろう。抽象柄による普遍的なデザイン、光と影を生かした光の空間演出が、デスティネーション型ホテルの追求する「都心近接型リゾート」の質を大きく高めている。今後はバス・トイレ始め、日本で開発された設備・家電が、その生活文化を伝える手段としてホテルに採用されていくことだろう。