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「洗面化粧室」は住まいの中では小さなスペース。歯磨き・洗面に限らず、入浴時の脱衣や洗濯、ヘアケア、お化粧のスペースなどさまざまに使える、利用頻度の高いスペースです。
そんな「洗面化粧室」に関する疑問を募集したところ、小さいスペースゆえの機能性に関わる「収納」への疑問をはじめ、バスルームに隣接することなどから、湿気に対する悩みなどが多く寄せられました。女性からの疑問が半数を超え、世代的には30歳代〜40歳代の方から多く寄せられました。
収納するものも体重計をはじめ、化粧品、タオルや下着の衣類など、多種多様です。
洗面室は、かつての脱衣や洗濯の場から、健康や美しさを保つメンテンススペースとしての役割を担っているようです。
募集期間/2006年6月21日〜2006年9月21日
募集告知方法/すむすむ、すむすむメールマガジン
有効回答数/182人
■年齢構成比
■男女構成比
「住まいに関する疑問を募集! 洗面化粧室編」に疑問をお寄せいただきました皆様、ご協力ありがとうございました。今後も、読者の皆様にテーマごとの疑問を募集していく予定です。ご協力をよろしくお願いいたします。
(すむすむくん&すむすむ編集部)
今、洗面化粧台の研究は何が大きなテーマですか?
洗面化粧台の原形が誕生して約40年になります。洗面専用のボール(陶器)タイプの登場で、洗面化粧台の快適化が始まりました。
洗面化粧台は時の流行にとても敏感です。ボールの次に、「キャビネットタイプ」が登場し、さらに身だしなみを整える「鏡付き」、朝シャンブームでは「シャワー機能付き」でボールも大きなタイプに。ペアで並んで使える「2ボールタイプ」も登場。お化粧のしやすさを考えて鏡面角度を変えられるものなど、さまざまな機能が加わり、今日の洗面化粧台へと進化しています。
今、注目されているのが、立ったままでも使いやすい高さ、小物を置きやすいカウンター、お化粧をしやすい(影を作らない)ように照明の位置が工夫された洗面化粧台です。
背景には、化粧台として使う人の増加があります。また呼び名も、洗面台から「洗面化粧台」に。空間として考えると言う意味から「洗面化粧室(ドレッシングルーム)」と呼ばれるようになってきました。
それまで脇役イメージがあった洗面化粧室ですが、洗面化粧台の進化により、今では使い勝手と快適性を備えた暮らしになくてはならない空間に変わっています。
「洗面化粧台」の呼び方には、いろいろあるそうです。グルーミングとか、ドレッシングとか…。ドレッシングと言っても、サラダにかけるドレッシングではありません!(念のため)
洗面の顔を洗うだけではなく、きれいにドレスアップするという意味からドレッシングと呼ばれているそうです。そう、僕みたいなおっちょこちょいばかりだと、間違えやすいので、正式名称は、パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社では「洗面ドレッシング」と言うそうです。と〜っても素敵なイメージが浮かんできますよね!
雑多な空間のイメージはなくなり、スタイリッシュな洗面化粧台でドレスアップする空間に。
デザインや機能など、いろいろなタイプの洗面化粧台を目にします。今、どんなタイプが人気ですか?
10年ほど前に社会現象にもなった“朝シャン”では、当時70%の人が洗面化粧台で朝シャンをしていました。人気が高かったのは洗面ボールの大きいタイプで、ステイタスにもなっていました。
今では、朝シャンする人は30%弱に減り、逆に増えているのが洗面化粧台の前でお化粧をする人です。そのため、ボールの大きさよりも、物を置くスペースが広い、カウンタータイプの人気が高くなっています。
色は、清潔感あふれるホワイトをはじめ、ナチュラルな木目が流行しています。洗面化粧室の床は、ビニール系シートタイプからフローリングタイプが増え、建具に合わせて洗面化粧台まで丸ごと木目でコーディネイトする方も増えてきています。
建具と合わせたコーディネイトでナチュラルな木目タイプが人気に。カウンターは広いのがトレンド。
洗面化粧台でお化粧をするのに、便利な機能はありますか?
時間に追われて忙しい主婦層を中心に、洗面化粧台がお化粧の場となっています。そのお化粧のしやすさを実現するのが洗面化粧台の機能の数々です。ニーズも高く便利なのが、カウンターの大きなタイプの洗面化粧台です。カウンターの上に、化粧水のビンや化粧小物、ドライヤーといったものを置くことができます。
ドレッサー感覚のカウンター付きの洗面化粧台。
立ったままでも使いやすいようにカウンターが一段高く上がったタイプや、座ってゆっくりお化粧をしたい人には、スツール付きのタイプもあります。スツール付きでは、手の届く範囲に引き出しやお化粧用の照明が付けられるなど機能性も充実しています。
暗くなりがちな洗面化粧室で欠かせないのが、照明と三面鏡です。照明は上からの照明だけではなく、縦のラインの両サイドからの照明で、顔に影をつくらないように工夫したものがあります。
サイドミラーの内側から開くと収納。外側から開くと顔の近くまで鏡が引き寄せられ、見やすくお化粧も楽に。
カウンター下のスツールワゴンを引き出せば、座ってゆっくりお化粧ができます。
鏡に顔を近づけることの多いポイントメイクは、熱くなりにくいLEDの照明にすると夏場も快適です。 三面鏡は、普通の合わせ鏡としてだけでなく、冷蔵庫の扉でもよく見かける両開きのようなイメージの三面鏡が登場。立体的なお化粧がしやすいので人気を集めています。
収納部分は、化粧品や小物に便利な浅いタイプの引き出しをはじめ、洗面化粧台下のデッドスペース部分を奥まで有効に使える引き出しタイプが便利です。
間近で見られる手鏡感覚の三面鏡。
取り出しやすい鏡裏の収納スペース。
失敗しないプランニングのコツや、気をつける点はどこでしょうか?
洗面化粧室の使い方によって決まります。
例えば、「洗濯物のつけ置きをしたい」、「ペットのシャンプーをしたい」、「お化粧のしやすさを重視したい」など、使い方によって、ボールの大きさやカウンターの広さ、デザインなどが変わってきます。プランニングの前に、自分は洗面化粧室をどう使うか。具体的な目的を考えることがポイントです。
洗濯機を置くかどうかは1つのポイント。プランニングの段階で、洗面化粧台の使い方と同時にしっかり検討を。
>> 拡大図を見る
また、朝の使用時間が家族で重なる場合は、洗面化粧台を2台にすることを検討してもいいでしょう。洗面化粧室の広さは1坪タイプが主流ですが、洗濯機を置くかどうかによっても横幅サイズなどが変わってきます。
雑多になりがちな空間をスッキリしたいときに気をつけたいのが、洗面化粧台と洗濯機の間のすき間です。これまで洗面化粧台の幅は650mm〜750mmが主流でしたが、洗面化粧室のスペースが変わらない中、洗濯機のコンパクト化により、900mm幅タイプのものも増えています。
気になる洗面化粧台と洗濯機の間のすき間などは、適したサイズの洗面化粧台を選ぶことで解消します。
おしゃれで快適な洗面化粧台は、もはや洗面化粧室だけではなく、住まいのさまざまな場所に設置されるようになってきているそうです。
かつて住まいの北側の隅に追いやられていた洗面化粧台。住まいの中心で日の目を見せたいと、○○用など、さらなる研究が進められているそうです。ちなみに○○は、企業秘密だそうです。
僕だったらカラオケ付きもいいかな? 鏡を見ながら…、♪あ〜あー ∞□×▽○※ (@∀@;
趣味の時間をもっと快適にしてくれる洗面化粧台も。
洗面化粧台を選ぶときに、おすすめの便利な機能はありますか?
さまざまな便利機能が付いた洗面化粧台の中でも快適さからはずせない1つは、鏡のくもり防止対策です。従来のヒータータイプのくもり止めよりも一歩進んだ、くもりにくい鏡が登場しています。鏡全体に吸水コーティングのくもり止め加工を施したもので、全面がくもりにくく、ヒーターを使わないので電気代もかからず、スイッチの切り忘れの心配も不要な便利な機能です。
全面くもりにくくクリア。
一部分のみくもらない従来品
(くもり止めヒーター付き)
すぐにお湯の出るタイプの洗面化粧台はありますか?
お湯が出るまでの間の捨て水の無駄もなく、すぐにお湯が使える温水器があります。洗面化粧台に取り付けるタイプです。洗面化粧台を選ぶときに、検討をするとよいでしょう。
脱衣用の収納や、ゴミ箱置き場をすっきりさせる方法は?
洗面化粧台のカウンター下がオープンなタイプでは、そこにゴミ箱や脱衣用のかごを置くこともできます。見えないように収納したいのなら、脱衣キャビネットなどの収納もあります。置き場所に困りやすい、体重計を収納するキャビネットもあります。
固定位置にピッタリ収まり、洗面化粧室の空間もすっきりした空間に。
収納スペースを少しでも多く確保する方法はありますか?
限られたスペースで洗面化粧台に収納キャビネットが増やせない場合などは、洗面化粧台に向かって人が立つ後ろのスペースを活かした薄型の収納を考えてはいかがでしょう。1坪タイプなら、奥行き30cmほどの収納棚の確保が可能です。
洗面化粧台のキャビネットを日用品のストック場所に使っている人も多いそうです。
つい、買い込みすぎて、どこに収納したのか“行方不明”になることも多いのでは? そんなときに便利なのがパノラマスライドです。洗面化粧台のカウンター下の収納は、従来の開き戸タイプからスライドタイプになってきています。一番奥まで引き出 せ、収納物も一目瞭然に。これで、しまい込みによる“行方不明”事件も解決です!
スライド式では、高さのデッドスペースもなくなり収納量もアップ。奥のものも出し入れが楽に。
お手入れの簡単な洗面化粧台はありますか?
お手入れのしやすさなら、継ぎ目のない洗面ボール一体型のカウンターがおすすめです。水のたまりやすい水栓金具の取り付け位置が傾斜したものなら、水滴が残りにくくお手入れが楽に。排水口のゴミ取り(ヘアキャッチャー)の先端部分が取り外し可能なものもあり、お手入れが簡単です。
継ぎ目がない洗面ボール一体型。
水滴が残りにくい45°のスロープ形状
排水がスムーズなヘアキャッチャー。先端部が取りはずせ、お手入れも簡単。
排逆さにしてストッパーを外すと簡単に取りはずせます。
水はねによる汚れを防ぐ方法はありますか?
水の飛び散りによる汚れは水あかやカビが発生しやすくなります。水は小まめに拭き取ることが大切です。気になる水の飛び散りを減らす水栓もあります。また、水の飛び散りによるクロスの汚れを防ぐ、ボードなどもおすすめです。ボードは後付けが可能です。
目が細かくなり、従来より水ハネ量が軽減。手洗いや洗顔の時も派手に飛び散らず、また水が軟らかく感じられます。
クロスの汚れを防ぐボードの活用も。
洗面化粧室の悩みで多かった「換気」。どうもジメジメジトジトのイメージの強い洗面化粧室ならではのお悩みのようです。
湿気がこもらないように開口部を開放して新鮮な空気を取り入れるのも効果的。換気扇は小まめにお手入れをすることで換気効率もアップします。建材やシートなどで調湿するタイプもあるそうです。
調湿効果のある壁などで、さらに快適な洗面化粧空間に。