日々を楽しむ小さな工夫 
文筆家 甲斐みのりさんvol.3

日々を楽しむ小さな工夫029-vol3 モノを管理するための自分なりのルールを持つ

「物量が多くても、
自分が整理できていれば
いればいいと思っています」

「“たくさんの好きなモノに囲まれて過ごす幸せ”を生きようって思っています」。
心の琴線に触れるモノは、数に躊躇せず取り入れている甲斐みのりさんですが、アトリエは居心地よく整った空間。聞いてみれば、今の仕事を始めてから整理整頓が好きになり、モノが多くても自分にわかりやすく整理しているとのこと。
かわいいお菓子の缶にショップカードを集めたり、靴の箱にポストカードをしまったり。整理整頓を通してモノと向き合う時間ができることもまた、暮らしの楽しみの一部となっているのかもしれません。

  • 子どもの頃から本が大好き。造り付けの本棚には、ざっくりとジャンル分けして保管しています。

  • 広島を旅している際、廃棄されるしゃもじに遭遇してごっそり引き取ってきたそう。カゴにまとめて。

  • コレクションアイテムのひとつ、マッチ。ジャンル別に分けながら、箱の中に収納しています。

  • 招き猫やだるまなど、工芸品が飾られた玄関。日々の暮らしのなかで眺めて愛でています。

「モノによっては定期的に見直しをして、
一定量をキープしています」

暮らしやすさを保つためには、自分なりの決め事も作っています。まず、大好きな本は気づくと本棚に入りきれない量になるので、半年に一度のペースで見直して古本店に持ち込むようにしているそう。服は年に一度友人たちとフリーマーケットを開催して、ご縁のある人へ。著書のテーマにもなっているお菓子の包み紙や箱は、資料としても保管しておきたいので減らしません。その代わり、段ボールに入れて倉庫に預けられるサービスを活用。1年で集まったものを預けるというサイクルを繰り返し、手元に置くモノが一定量を超えないように工夫しています。
「使用頻度が低ければ、人に譲ることもあります。想いがあって手放しづらいモノも多いので、写真に残して気持ちに折り合いをつけています」。
日常的に撮影している“好き”の写真は主にインスタグラムへアップ。情報発信の場としてだけでなく、ハッシュタグをつけて分類するなど、自分のための情報整理の場としても活用中。ジャンルごとにルールを決めることで心地よい空間を維持しながら、探求心を大切にする日々を大事に過ごしています。

  • 保存しておきたい包装紙は丸めて立てて収納。一年間手元に置いてストックし、その後倉庫に移動させています。

  • 包装紙同様、増え続けるお菓子の箱。折り畳みできるコンテナにためて、1年更新で倉庫に預けています。

  • 日常の散策やおやつなどの情報を発信するとともに、自分のための記録の場としてもSNSを役立てています。

一部画像提供/甲斐みのり

Fin

次回は、整理収納アドバイザーの
Emiさんに登場いただきます。

Profile

甲斐みのり Minori Kai

甲斐みのりさん 写真

文筆家。雑貨やイベントなどを企画するプロダクション「loule」主宰。旅や散歩、地元パン、お菓子や包み紙、クラシック建築、雑貨など、心ときめかせるモノやコトをテーマに、執筆活動や商品プロデュースなどを行う。著書に『くらすたのしみ」(ミルブックス刊)、『日本全国おみやげおやつ』(白泉社刊)、『地元パン手帖』『お菓子の包み紙』(ともにグラフィック社刊)など。

http://www.loule.net/

@minori_loule

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