日々を楽しむ小さな工夫 
インテリアスタイリスト 大谷優依さんvol.2

日々を楽しむ小さな工夫027-vol2 自分のご機嫌を取る、癒しアイテムを常備する

「植物を常に飾っていると、
外出しなくても
季節の移ろいを感じられます」

以前から室内に切り花などを飾って楽しんでいたという大谷さん。出産後、里帰りから自宅に戻ったときに真っ先に買い求めたいと思ったのも植物だったそう。
「都市部に住んでいると便利で暮らしやすい一方で、殺伐としがちなので、花やグリーンに癒しを求める気持ちが強くなりますね」。
思うように外出しづらい状況が続く今、その志向は一層強まっています。視覚的な癒しだけでなく、葉を整えたり、花を切り分けてバランスよく配置したりと、生ける作業そのものも好きで、大切にしている時間。いいリフレッシュになっているそうです。

「お香やアロマ。生活シーンに合わせて
香りを取り入れています」

花と同様に、暮らしの中で癒しアイテムとして利用してきたのが、アロマオイルやお香類。お子さんが小さい今は控えているものの、日々のさまざまなシーンで使い分けているそうです。
「アロマやハーブはゆっくりしたいとき、お香は集中したいときに使っています。どちらもリラックス効果が期待できるとされていますが、お香は、気持ちを鎮静しながらも集中力を高めるように感じるので、仕事のときに活用しています」。
目的を持って使えば、繰り返す日常の中にもメリハリが生まれそうです。
子どもが成長して自分の時間が増えたら、香道を学んで香りの楽しみをさらに広げたいとか。そのときを今から楽しみにしています。

季節のイベントは、植物でさりげなく演出

「スタイリストという仕事柄のせいか、自宅では、イベントごとにちなんだディスプレイはしないんです」と大谷さん。その代わりに、植物のセレクトによってさりげない雰囲気づくりを楽しんでいます。

  1. クリスマスシーズンに多く出回るアマリリスと、クリスマスブッシュを生けたコーナー。赤×緑のクリスマスカラーが室内を彩ります。
  2. 松と菊を生けた花瓶の脇に正月飾りとしても使われる仏手柑を添えて。松の枝ぶりが映えるように生けるのもポイント。

お気に入りの器を花器に見立て、
小さな草花や枝ものを引き立てて

部屋のあちこちに植物を配置する中で活用しているのが、大好きな器類。「剣山を使えば、おちょこや浅い器にも生けられて、小さな枝ものやちょっとした草花を引き立たせることができます」。

画像提供/大谷優依、市原慶子(プロフィール写真)

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空間づくりの工夫についてクローズアップ

Profile

大谷優依 Yui Otani

大谷優依さん 写真

多摩美術大学環境デザイン学科インテリア科卒業。雑誌や書籍のエディトリアルデザイナーを経て、2012年インテリアスタイリストとして独立。ライフスタイル誌や広告などで空間演出やインテリアの提案などを手がける。

https://otaniyui.com/

otaniyui

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