日々を楽しむ小さな工夫 
切り絵作家 YUYAさん 
パン・お菓子研究家 スパロウ圭子さんvol.3

日々を楽しむ小さな工夫023-vol3 コンパクトな空間でも工夫を凝らしてたくさんのお気に入りと暮らすコツ

「気に入って選び抜いたモノたちは、
しまい込まず一緒に過ごしたいんです」

東京・中野区の戸建て住宅にて、住まい兼オープンアトリエを展開するYUYAさんとスパロウ圭子さん。5年前にこの物件を内覧した時、三角屋根の形が印象的なロフトを見て、郷土玩具など民芸のコレクションを飾ることをイメージしたそうです。
「増え続けるモノたちをしまい込まずに一緒に暮らせるスペースを持つことが、ここに決めた理由のひとつでした」とおふたり。
ロフトに入るとすぐ目に飛び込んでくるディスプレイ棚の郷土玩具はまさに圧巻! 素材や色はさまざまですが、“気持ちよく見える”ように配置にこだわっています。

「手放すつもりがないので、
家に迎える時は、
かなり真剣に考えます。」

民芸品に限らず、お菓子やデザイン、民芸に関する本、YUYAさんの好きな音楽のCDやレコードも並ぶ、まるで秘密基地のような空間。中央のテーブルでくつろぎながら、それらを眺めたり、聴いたり、時に遊んだりと豊かな時間を過ごします。
ここに集まったモノは、それぞれかなり吟味して手に入れた宝物。飾る場所の有無や家に合うかまでをよく検討して購入するので、一度手に入れたら持て余すことはなく、ストレスも生まれないそうです。
お気に入りの数々に囲まれて楽しい時間を過ごしながら、新たな出合いにも期待して日々アンテナを張っています。

飾るモノが映え、圧迫感を与えない棚を造作

造作棚はどれもYUYAさんが希望した造りになっていて、飾るモノとの相性にも気を使っています。素朴な味わいが魅力の民芸品となじむように、できるだけ木を多く使い、ディスプレイが映えるように背板は白をセレクト。ロフトの棚の背景となる壁は、クロスではなく塗り壁をイメージしてペイントしてもらったのもポイント。

モノ別にしまい方を決め、
デッドスペースを生かしながら収納

趣味部屋としているロフトですが、実は季節外の衣類や使用頻度の少ないモノを置く納戸の役割も果たしています。ここでも、限られた空間を有効に使う工夫が凝らされ、モノが多くてもすっきり見せています。

  1. 郷土玩具が並ぶ棚の裏側は、屋根の勾配との間にできるデッドスペースを活用して、ハンガーパイプを設置しています。季節外の衣類や使用頻度の低いモノを隠しながら収納。
  2. 階段の手すりを兼ねたCD用の棚を造作。スペースの無駄なく収納場所を生み出すアイディアはおみごと!
  3. 「本は大きさを揃えて収納しています」とYUYAさん。本棚やカラーボックスを活用し、きれいな見た目を維持しています。
  4. YUYAさんが作った本棚。棚にキャスターをつけて、奥に置いた棚と気軽に入れ替えられるようにしています。

Fin

次回は、
住宅デザイナーのタブチキヨシさんに
登場いただきます。

Profile

YUYA・スパロウ圭子 
YUYA・Keiko Sparrow

YUYAさん スパロウ圭子さん 写真

個展の開催や各種媒体でのイラスト・デザインの仕事、商品制作など幅広く活動する切り絵作家のYUYAと、天然酵母を中心としたパンやお菓子、ジャムの販売や教室などを行うパン・お菓子研究家のスパロウ圭子。夫婦で東京・中野の「アトリエ・フォーク」を運営している。

http://atelier-folk.com/

yuya_chokkin_kirie

sparrow_kei

すむすむはSNSでも
住まいに関する情報をお届け!
ぜひフォローください