日々を楽しむ小さな工夫
インテリアスタイリスト 窪田俊さん
フローリスト Harunaさんvol.2
「仕事と生活の荷物を適所に配置すると、
動線や片づけがスムーズです」
窪田俊さんとHarunaさんの新居は都心の物件。職住一体と言っても、特別に広いわけではありません。それでも、“仕事と生活のスペースを区切ること”を第一条件にリノベーションしました。
1階は水廻りとリビングダイニング、4畳弱のデスクワーク部屋、そして、フローリストのHarunaさんの店舗兼アトリエ。2階はスタジオと寝室。それぞれのスペースに必要な収納を設けているので、モノが出しっぱなしにならず、動線もスムーズです。
「扉を開けたり、階段を上がったり。
小さなアクションで
仕事にスイッチできます」
店舗兼アトリエに続くリビングのガラス戸を開け、エプロンを手に取るHarunaさん。キュッとウエストを締めれば仕事モードです。また、主に窪田さんが使う2階のスタジオは、リビングダイニングから階段を上がると広がるオープンな空間。ちょっとした行動で場面転換がはかれるので、プライベートから仕事へスムーズに気持ちも切り替わります。
「“仕事がしやすい空間”をイメージして
色づかいを決めました」
ワークスペースと言えば、集中できる環境づくりも大切です。窪田さんがインテリアで配慮したのは、“仕事がしやすい”空間であること。
たとえば2階のスタジオ(左の写真上段)は、ビビッドな雑貨や植物の色がよく映えるグレーのモルタルやさわやかな白の壁を採用、1階のHarunaさんの店舗兼アトリエ(左の写真下段)は花色やグリーンと美しいコントラストを奏でる色ムラのあるグレーを基調に。どちらも、インスピレーションを刺激してくれる背景です。
また、1階のデスクワーク用の部屋は限られたスペースですが、内装や家具はすべて白で統一して圧迫感を軽減。窓からの光が明るく反射する中、心地良く作業に臨めます。
効果的な色づかいに、思わず仕事にも熱が入るというもの。必要な作業に没頭しやすい環境になりました。
使う場所に収納すれば
暮らしまで整理できる
適材適所という言葉通り、モノの収納も適所にあるのが理想的。片づけや移動など無駄な動きが省け、家事や仕事の効率もアップします。
[スタジオ]
もともとついていた押し入れを生かした、撮影小物や道具類の収納場所。奥行、間口の広さは昔ながらの押し入れならでは。扉を白くペイントしたので、現在のスタイルにもよくなじんでいます。
[キッチン]
生活感を出さないように配慮している窪田さん。仕切り壁を取り除いてオープンにしたので、LD、キッチン、洗面、お風呂がひと続きの空間になっています。キッチン家電は、専用の収納を造作して中にすべて収め、すっきり整えています。
[階段下]
玄関とリビングの間にある階下収納は、もともとあったスペース。掃除道具のほか、消耗品のストックなどの収納に重宝しています。ストックの買い足しに出かけた際、玄関からすぐ運べるのも便利。
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vol.3 居心地の良い空間づくりに
クローズアップ
Profile
窪田俊・Haruna
Shun Kubota・Haruna
インテリアスタイリスト(窪田俊)とフローリスト(Haruna)によるデザインユニット「F.I.N.D UNIT」として、花や植物を積極的に取り入れた空間を提案。雑誌や広告、カタログなどの撮影用のインテリアスタイリング、ボタニカルスタイリングのほか、モデルルームや店舗のコーディネイト、コラム執筆、講師など、インテリアと花に関連する分野で広く活動する。
2020年末から東京都・中野区に拠点を構え、Harunaさんのショップもオープン。現在は予約制で営業中。
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