日々を楽しむ小さな工夫
インテリアスタイリスト 窪田俊さん
フローリスト Harunaさんvol.1
「生活効率のアップと
納得できる空間を求めて、
リノベーションの新居を構えました」
今回は、本企画Vol.2にもご登場いただいたインテリアスタイリストの窪田俊さんとフローリストのHarunaさんが新居を構えたとの情報を得て、早速お邪魔してきました。
窪田さんはこれまでに8~9回もの引っ越しを経験し、その都度インテリアスタイルを変えて新しい暮らしを楽しんできた“賃貸派”だったはず。新居を構えたいと思うようになったその心境とは?
家づくりストーリーとともに、こだわりポイントを深掘りしてみます。
「住と職の空間を分けることで、
片づけの
ストレスから
解放されます」
フリーランスという立場上、基本的に仕事場=自宅だったおふたり。一時は事務所を別に構えた時期もありましたが、結局移動時間に負担を感じるようになったとか。その一方で、自宅には仕事専用の部屋がなかったため、ダイニングテーブルや寝室などの住空間に仕事の荷物が溜まることにかなりストレスを感じていたそう。
そこで新居では、職住をすみ分けできる広さを絶対条件に、賃貸では叶わなかった自分仕様の間取りやインテリアを追求。フローリストであるHarunaさんの店舗も構想に加えました。また、夫婦ふたりだけでなく、最近飼い始めた愛猫との時間を充実させることも、家づくりの先に描いた楽しみのひとつとなったそう。
「新居のインテリアスタイルは
モダン+アンティーク。
リノベーションで
理想の空間を叶えられました」
そんな折、知人の紹介で知ったのが今の住まい。かなり年季の入った長屋風の団地でしたが、すぐに“ここをベースに暮らしをリデザインできる”と判断。予算は新築するよりずっと手頃で、リノベーションのアイディアも次々と湧いてきました。店舗を建て増しできるスペースや、駅近でお客さまが来やすいこともメリット。
「賃貸住宅でさまざまなインテリアを試みてきて、ようやく本当に楽しめるスタイルが見えてきました」と窪田さん。変遷を経てたどり着いた今のベストは、“モダン+アンティーク”スタイル。リビングダイニングで実践し、アンティーク家具を取り入れたほか白い壁の一部にニッチを設けて、モダンな印象のオブジェなどを飾るコーナーをつくりました。今後もさらにディテールを進化させたいと、日常的にスタイリングの変化を満喫しています。
古い家屋ならではの構造は生かしつつ、
ふたりのインテリアの好みを反映
ご夫妻が購入したのは、築60年の物件。天井の高さなど、古い住宅の個性的な構造自体は生かして、全体の内装はモダンにしてみよう」とプランニング。コーナーごとにこだわりが光ります。
[玄関]
団地の共有物となる玄関ドアは変更できないものの、玄関は白を基調に明るくモダンな印象に刷新。たたきに張ったタイルもこだわり。
[水まわり]
バスルームを囲むレトロで変則的なデザインの壁の形や建具はそのまま生かし、白くペイント。塗装のみでがらりと雰囲気が変わりました。洗面も造作して刷新。
[スタジオ]
衝撃の変わり様! 2階の和洋室4室を、手前側は畳をはがしてモルタル塗装に、奥は古材のフローリングを張って、趣の異なる空間をつくっています。
一部画像提供/窪田俊
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vol.2 “気持ちの切り替えがしやすい
空間づかい”にクローズアップ
Profile
窪田俊・Haruna
Shun Kubota・Haruna
インテリアスタイリスト(窪田俊)とフローリスト(Haruna)によるデザインユニット「F.I.N.D UNIT」として、花や植物を積極的に取り入れた空間を提案。雑誌や広告、カタログなどの撮影用のインテリアスタイリング、ボタニカルスタイリングのほか、モデルルームや店舗のコーディネイト、コラム執筆、講師など、インテリアと花に関連する分野で広く活動する。
2020年末から東京都・中野区に拠点を構え、Harunaさんのショップもオープン。現在は予約制で営業中。
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