日々を楽しむ小さな工夫
洗濯家 洗濯ブラザーズさんvol.3
「外干しよりも部屋干しがおすすめ。
屋内で温度、湿度、風を調整します」
天気がいい日は“洗濯日和”と言われますが、茂木さんによるとそれはちょっと違うよう。
「紫外線が生地にダメージを与えます。特に現代は昔よりも紫外線が強く、PM2.5や花粉、黄砂なども衣類を傷めたり汚したりするので要注意です」。
屋内でもおすすめなのは、温度や湿度が管理しやすい狭い空間だとか。除湿器を使い、サーキュレーターで衣類の下から風を送ることで、スピーディーに乾かします。布団乾燥機を使うのも有効だそうです。
「干し方の工夫で、
アイロンの手間も軽減できます」
また、洗濯でがっかりしがちなのは“シワ”。干すときにのばしたつもりでも、効果を感じられないこともあります。
「たとえば、シャツなら縫い目を伸ばすように干すといいですよ。アイロンがけの時間も短縮できます」。
茂木さんが共有したいのは、生地の性質を知って、少しの配慮を加えれば、後の“ラク”にも、衣類の長持ちにもつながるということ。
「気に入った服はずっと気持ちよく着たい。汚れや生地の仕組みを知れば知るほど洗濯はおもしろくなりますよ」。
洗濯ブラザーズさんおすすめ!
日々の洗濯のひと工夫
シャツは生地ではなく
縫い目をのばす
袖、前立て、脇、ヨーク(肩や胸の切り替え部分)を両手で強めに引っ張って縫い目をのばします。薄手でシワになりやすいシャツは、あらかじめ脱水時間を短めにしてシワを予防するのもポイントなのだそう。
冬物をしまう前にはスチームで虫食い対策
悩ましい虫食い対策は防虫剤だけに頼らず、スチームでさらに予防。3月は虫の卵が孵化する時期なので、卵のうちにスチームの熱によって処置すると効果的。衣類を広げ、アイロンを少し浮かせるようにして、全体にまんべんなく当てていきます。
《注記》
本記事をご参考に洗濯される場合は、大切な衣類が傷まないよう、事前に衣類の洗濯表示やご使用になる洗濯機の取り扱い方法、洗剤の表示をご確認ください。ご判断が難しいものについてはクリーニング店をご利用になることをおすすめいたします。
Fin
次回は、
山田奈美さんに登場いただきます
Profile
洗濯ブラザーズ Sentaku Brothers
長男でオーガニックコスメの知識を持っていた茂木貴史さんとアパレル業界で繊維の知識を積んだ次男の茂木康之さんに、製薬会社やIT企業出身の今井良さんが三男として合流した洗濯のプロ集団。クリーニング店「LIVRER YOKOHAMA」で一般の衣類から国内外のアーティストの舞台衣装もクリーニングを担当。同時にその知識を生かして、家庭でできる洗濯ノウハウを伝える活動も行っている。オリジナルのナチュラル洗剤も販売。著書に『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム刊)。
すむすむはSNSでも
住まいに関する情報をお届け!
ぜひフォローください