部屋を構成するうえで欠かせないドアと床材は、暮らしの中でも自然と視線に入り、インテリアの雰囲気に大きく影響します。特にドアは、空間のスタイルや色調を決める起点として選ばれることが多く、デザインや色柄によって空間全体の印象が変わります。
一方で、床材は日々の暮らしの中で直接触れる機会が多く、掃除のしやすさや傷・汚れへの強さといった「性能面」も重要な選定ポイント。施工後に取り替えるのが難しいため、慎重に選ぶことが大切です。
本記事では、家族みんなが心地よく過ごせる住まいを実現するために、ドアと床材の選び方をデザインと性能の両面から、わかりやすくご紹介します。
空間ごとに「デザイン・性能」を考える
リビング、水廻り、個室、廊下などそれぞれ空間には役割があり、その役割に応じてドアや床材に求められる性能も変わってきます。壁のように部屋と部屋を仕切る機能を持つドアは、隣接する空間とのつながりを意識して、開閉方式や採光部の有無・形状を選択しましょう。一方床材は、人の出入りが多く汚れやすい空間では「掃除のしやすさ」、子どもがおもちゃで遊ぶ空間では「傷のつきにくさ」や「安全性」など、「どの空間で、どのように過ごしたいか」を考えながら選ぶことが重要です。
ドアは、開き戸や引戸、折れ戸など種類もさまざま。間口や開閉スペース、使い勝手など空間によって選ぶ必要があります。また開き戸の中には、親子ドアや両開きドア、片側に採光がある袖ガラス付きドアなど、豪華な印象を与えるものもあります。
ドアのデザインは主に3タイプ。一般的なパネルタイプ、扉に採光部があしらわれた採光タイプ、小さな採光部がついた洗面・トイレタイプです。
パナソニックは色と形の組み合わせで、ドアのバリエーションは827通りもあり、好みのインテリアスタイルやライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
パナソニックのドア「ベリティスシリーズ」3つのレーベルと16柄
パナソニックの床材には、ドアや収納とのコーディネイトがしやすい、高意匠シート仕上げの「ベリティスシリーズ」と、より木味感が楽しめる天然木突き板仕上げの「マイスターズウッドシリーズ」があります。コーティング(表面仕上げ)に使用する塗装の種類や厚みによって、ベリティスシリーズは3つ、マイスターズウッドシリーズは2つの異なる性能グレードを用意しています。耐水性に優れ、溝部分まで掃除がしやすく清潔を保てる「トリプルコート」、ロール塗装で傷に強く、性能が長持ちする「ダブルコート」、基本性能を備えた「ベースコート」。床材は、各部屋での暮らし方に合わせて、色柄だけでなく性能にも注目して選びましょう。
これらの豊富なラインアップの中から、空間にぴったり合ったものを選ぶことで、暮らしの快適さはぐっと高まります。リビングや水廻り、子ども部屋、寝室など、代表的な空間ごとにドアと床材を選ぶ際に気をつけたいポイントやおすすめを解説します。
LDK
LDKは家の中でも特に使用頻度が高く、家族みんなが出入りする空間です。ドア選びでは、開放感や動線、デザインの統一感を意識して考える必要があります。高さのあるドアは空間を広く見せ、引戸は開閉スペースを取らずに回遊性を高められます。採光部の有無や大きさは、隣接する空間の気配をどのぐらい感じさせたいかで決めるとよいでしょう。
床材は、椅子の引きずりによる傷や重い物を落とした際のへこみ、キッチン周辺の油ハネや水濡れなど、日々の暮らしで負荷が大きくなります。髪の毛や細かなゴミが気になるため、掃除のしやすさも重要です。床板の幅の広さや溝の数、デザインにもこだわって床材を選ぶことで、好みのインテリアテイストに近づきます。
おすすめのドア
ベリティス プラスレーベル(ハイドア仕様)、採光タイプ
LDKを開放感のある上質な空間にしたいなら、天井いっぱいまでの「ハイドア」がおすすめ。部屋の中に光を取り込みたいなら、明かり取りの大きな採光タイプを選びましょう。
おすすめの床材
ベリティスフロアー トリプルコート、ベリティスフローリング トリプルコート、マイスターズウッドフロアー トリプルコート
表面だけでなく溝の中までしっかり塗装されており、水のしみこみによる汚れを抑え、清潔感を保てます。
水廻り(洗面室・トイレ)
洗面室やトイレは、住まいの中でも特に清潔さや快適さが求められる空間です。トイレはプライベートな空間でもあるため、中に人がいるかなど、最低限の様子がわかる工夫がドアには必要です。水ハネや毛髪などの細かいゴミが落ちやすく、湿気がこもりやすい環境でもあるため、床材には衛生面やお手入れのしやすさが求められます。毎日使う場所だからこそ、清潔さを保ち、快適に使える仕様を選ぶことが大切です。
おすすめのドア
明かり窓付き洗面・トイレタイプ
プライバシーを守りつつ、使用状況をさりげなく把握できます。また、抗菌・抗ウイルス加工のハンドルや、薬品に強い表面仕上げを選ぶことで、清潔な状態を長く保ちやすくなります。また、洗面室とトイレが隣り合っているなど、ドアを開閉するスペースが狭い場合は折れ戸がおすすめです。
おすすめの床材
ベリティスフロアー トリプルコート
抗菌・抗ウイルス・アレル物質抑制のトリプルガード塗装が施されており、見た目の美しさと衛生面への配慮を兼ね備えています。
子ども部屋
子ども部屋は、学びや遊びの場として日々活発に使われる空間です。まだ幼いお子様の場合、ドアを閉めきって室内が完全に見えない状態よりも、それとなく様子がうかがえる空間づくりができると安心感があります。また、おもちゃによる傷や落書き、ワーキングチェアのキャスターによるすり傷は、美観や耐久性に影響します。一方で、目地や溝に入り込む汚れは掃除のしにくさにつながります。そのため、耐久性と清掃性に優れた床材を選ぶことが大切です。
おすすめのドア
ベリティス 内装ドア 採光タイプ
ガラスのスリットから自然光をやさしく取り込みつつ、プライバシーも確保できます。ディズニーシリーズなど、お子様の好みに合わせたデザインを選ぶことで、楽しい雰囲気の空間づくりができます。
おすすめの床材
ベリティスフロアー ダブルコート、ベリティスフローリング ダブルコート、マイスターズウッドフロアー ダブルコート
傷に強く、落書きなどの汚れも落としやすい耐久性と清掃性を備えています。目地や溝の中まで塗装されているため、汚れが入り込みにくく、掃除がラクに。抗菌・抗ウイルス仕様も選べます。
寝室
寝室は一日の疲れを癒すプライベート空間です。光や視線を抑え、音の伝わりにも配慮できる仕様を意識しましょう。色柄は艶を抑えた落ち着いたトーンを選ぶと、空間にまとまりが出ます。
おすすめのドア
ベリティス 内装ドア パネルタイプ、簡易遮音タイプ(T-1等級)
採光部のないパネルタイプは、外からの視線や光を遮れて、プライバシーを確保できます。簡易遮音タイプのドアなら、扉と枠および床面との間にできる隙間をふさいで、音漏れを低減することができます。
おすすめの床材
ベリティスフロアー ベースコート
使用頻度が比較的低い寝室のため、耐久性と清掃性といった基本機能を満たしつつ、コストパフォーマンスに優れた性能に。
家族の暮らしにフィットする“プラスα”のこだわり機能
暮らし方が多様化する昨今、ドアや床材にも使い勝手や安全性、心地よさを高める“プラスα”の機能が求められています。具体的な生活シーンに合わせて、選び方の視点とパナソニックのおすすめを紹介します。
愛犬とともに快適に過ごせる住まいに
愛犬と暮らすご家庭では、室内でものびのび過ごせるよう、自由に移動できる範囲をドアでコントロールすることが大切です。床材は、すべりにくさや掃除のしやすさに配慮しましょう。特に小型犬にとって、ツルツルした床材は足腰への負担になる場合もあります。排泄物の汚れ、食べこぼしなどの掃除のしやすさも重要です。
おすすめのドア
内装ドア くぐり戸対応
ドアが閉まっていても、愛犬が自由に出入りできます。さらに、犬の爪でも傷つきにくい特殊シート仕上げで、ひっかき傷にも配慮しています。
おすすめの床材
ベリティスフロアー わんにゃんSmile
すべりにくさに配慮した塗装で足腰への負担を軽減。傷や水濡れに強く、食べこぼしやそそうもサッと拭き取れて清潔に保てます。
趣味のグリーンを楽しめるインナーテラスに
植物を育てる楽しみを暮らしに取り入れるなら、インナーテラスが理想的。日当たりや風通しを考慮しつつ、室内でも自然を感じられる場所として、癒しや季節の変化を楽しめます。効率よく光を取り込むために、採光デザインを意識したドア選びを。水やりで水濡れや土汚れが生じやすいので、床材は耐水性・清掃性に優れ、空間演出に馴染む質感を選びましょう。
おすすめのドア
大きな採光部をあしらったデザイン
広い採光で自然光をたっぷり取り込み、植物の育成環境にも配慮。空間全体を明るく開放的に見せます。
おすすめの床材
ラピスタイルフロアー
天然石やモルタルの質感を表現した新素材の床材。割れに強く、水濡れにも配慮されたつくりで、インナーテラスにおすすめです。
在宅勤務や趣味に集中できる部屋に
自宅で仕事や趣味に集中するうえで気になるのが「音」。家族の生活音や会話が伝わると集中しづらく、逆にこちらの作業音やオンライン会議の声を外に漏らしたくない場面もあります。ドアの遮音性能への配慮で、落ち着いた作業環境をつくりましょう。
おすすめのドア
ベリティス 内装ドア 簡易遮音タイプ(T-1等級)
人の話し声や生活音の伝わりを和らげる配慮ができ、オンライン会議や集中作業に適した環境づくりをサポート。ワークスペースはもちろん、ゲーミングルームや音楽の練習部屋にも有効です。
ドア×床材のコーディネイトであなたらしい空間に
空間を大きく占める垂直面のドアと、水平面の床材。この2つの色柄の組み合わせが、お部屋全体の印象を大きく左右します。好きな色や質感のコーディネイトを見つけることで、理想のインテリアにぐっと近づけることができます。まずは、自分の感性や思い描く暮らしに合ったコーディネイトを見つけましょう。パナソニックでは、7つのインテリアスタイルに合わせてドアや床材を選べるようにバリエーションを用意しています。それぞれのインテリアスタイルに合った代表的なドアと床材をご紹介します。
飾らない温もり「NATURAL Interior Style」
明るくナチュラルなトーンのメープル柄、メープル色は、幅広いインテリアスタイルにマッチ。少し黄味をおびたウッドを取り入れると、自然な色と素材であたたかさや親しみを感じる空間に。
優雅なくつろぎ「GRACE Interior Style」
パールグレー柄のドアに、くすみがかった中間色の床材を組み合わせると、やさしくやわらかな色と素材で、さりげない華やかさのある、気品を感じる空間に。
すっきり軽やか「CLEAR Interior Style」
しっくいホワイト柄のドアとアイボリーアッシュ柄の床材など、白やグレーを基調とした明るいカラーリングによる色合わせで、透明感や奥行きのあるスッキリ開放的な空間に。
大人の落ち着き「CHIC Interior Style」
グレージュを中心としたニュートラルカラーによる美しいコンビネーション。彩度を抑えた色と素材で、長く飽きのこない上質な空間に。
フォーマルと心地よさ「COMFORT Interior Style」
少し重さのあるウッドブラウンやブラックのコンビネーションで、落ち着いた雰囲気をつくります。重厚感を感じる色と素材で、ラグジュアリーでありながら穏やかに過ごせる空間に。
古き良き味わい「TRAD Interior Style」
イデアオーク柄のドアとアッシュクリア色の床材など、質感豊かな木目柄をアクセントにした個性豊かな空間に。エイジング感やアンティークなデザインが楽しめるスタイル。
シンプルさを洗練「MODERN Interior Style」
ソイルブラック柄のドアとグレージュ色の床材など、ホワイトやブラックのような無彩色の色合わせで、シンプルかつスタイリッシュな空間に。
これらのインテリアスタイルを参考に、スマートフォンで床材を試し張りできる〈Flooring AR〉や、WEB上でドア・床・壁の組み合わせを試せるカラーコーディネイションツールを活用して、インテリアコーディネイトを考えてみましょう。
好みが見えてきたら、ショールームで実物に触れながら、色柄やデザインに加えて、耐久性・清掃性・耐水性・すべりにくさなど、暮らし方に合う性能もあわせて確認することが大切です。
「こんな空間で暮らしたい」を叶える近道は、色や質感で“好き”を形にしつつ、日々の使い勝手を支える性能まで見極めること。──ドアと床材を「色柄×性能」の二軸で選ぶことが、毎日の心地よさと長く続く満足につながります。
この内容は2025年9月現在のものです。
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