2025.09.01

第2章 住宅部位別プランのポイント ⑧主寝室

心身を整える、プライベートなくつろぎ空間へ

一日の疲れを癒し、明日へのエネルギーをチャージする主寝室は、ただ寝るだけの空間ではありません。
心地よい眠りのための快適性はもちろん、在宅ワークや趣味、健康管理の場としても使えるよう、多様な役割を担う場所へと進化しています。

1)ライフスタイルに合わせた主寝室のスタイル

住まう人のライフスタイルや年齢によって、主寝室のあり方はさまざまです。

ベッドで休む洋室タイプ

最も一般的なスタイル。ベッド周りの空間確保や動線にゆとりを持たせ、落ち着いた配色・素材で快適な睡眠環境をつくります。

布団で休む和室タイプ

布団の上げ下ろしが可能で、スペースを有効活用しやすいスタイル。落ち着きのある和の空間として人気があります。

畳コーナー付きの洋室タイプ

洋室の一角に畳スペースを設け、昼はくつろぎ空間、夜は就寝スペースとして活用できる多用途スタイル。

セミセパレート型の独立就寝タイプ

夫婦それぞれの生活リズムに配慮し、クローゼットなどを間に挟むことで、ほのかな距離感を保ちつつ快適に過ごせます。

2)寝室に+αの機能性

主寝室には、寝るためのスペースに加え、衣類の収納や身支度、読書や趣味に使えるスペースも確保しておきたいところ。

  • ウォークインクローゼット(WIC)併設:2帖程度の広さがあれば、衣類だけでなく季節家電やスーツケースなどの収納にも活躍。動線や出入り口の位置にも配慮を。
  • 書斎・ワークスペース併設:2帖ほどのミニ書斎があれば、在宅勤務や趣味のスペースとしても重宝。照明やコンセントの配置も忘れずに。
  • クローゼットとの2WAY動線:クローゼットを通って、寝室から洗面室や廊下へ直接アクセスできるプラン。朝の身支度や夜間の動線に配慮できます。
  • 水廻りへの2WAY動線:主寝室から洗面・トイレ・浴室へ直接アクセスできる動線。夜間のトイレ利用時も安心で、生活動線に配慮された設計です。

洋室(8帖)+ 壁面クローゼット

洋室(8帖)+ ウォークインクローゼット(2帖)

洋室(8帖)+ 書斎(2帖)

クローゼットとの2WAY動線

水廻りへの2WAY動線

寝室の動線に必要なスペース

洋室(ベッド)の場合

和室(布団)の場合

3)ほどよい距離感が心地いい、“分離スタイル”の寝室プラン

夫婦であっても生活リズムや睡眠スタイルはそれぞれ違うもの。就寝時間のズレやいびき、夜間のトイレ移動などによるストレスを避けるため、夫婦で寝室を分ける間取りも増えつつあります。音や光のストレスを最小限に抑えられるだけでなく、自分だけの空間として趣味や仕事にも使えるという利点があります。最近では「ほどよい距離感」を保つ寝室レイアウトが注目されています。

ウォークインクローゼットで仕切る、行き来できるセパレート型

2つの寝室をウォークインクローゼットでゆるやかに仕切るスタイル。お互いの気配は感じつつ、就寝環境は別々に確保できます。必要に応じて行き来できる通路を設けておくと便利です。

間仕切り建具で開閉自在なフレキシブル空間に

可動間仕切りを活用することで、日中は広く開放的に、就寝時はお互いの空間を分けてプライバシーを確保できます。将来的に同室化・個室化を切り替えられるのも魅力です。

こうした“ほどよい距離感”を生む寝室づくりは、夫婦だけでなく、親世帯との同居や将来の介護・子育てにも柔軟に対応できるスタイルとして支持されています。音や光だけでなく「心地よい関係性」をつくる空間設計として、今後の住まいづくりのスタンダードになるかもしれません。

4)寝るだけではない、プライベート空間

近年では、主寝室に“自分だけの時間”を楽しむ要素を取り入れるケースが増えています。

  • プライベートバルコニーとつなげたアウトドア感覚のくつろぎ空間
  • 洗面台やトイレを寝室内に設けたセミスイートのようなプラン
  • シアタールームやリラクゼーションスペースとしての活用

ベッドルームシアター

ベッドで映画や録画した映像を楽しむ

くつろぎのある寝室

寝室から外部デッキやバルコニー空間とつなぎ外部空間でのくつろぎを楽しむ洗面化粧台を設置して、リラックスしてパウダールームとしても活用

ベッドルームとは別にプライベートスペース

ベッドルームとは別に同じ空間内にリラクゼーション空間を設置マッサージチェアーや健康器具もリラックスした空間で使用

寝室にプライベートな水廻り

いつでも気兼ねなく使えるプライベート水廻り朝のひとときもリラックスできる空間です

調光照明やスマート家電連動の快適設備を設置するなどして、寝る・休むだけでなく、心と身体をリセットする場所として、主寝室をデザインすることもおすすめです。

その際、照明器具の位置・器具を覆うカバーは、寝たときに直接、光源(電球など)が目に入らないように考慮しましょう。器具の点灯消灯もベッドから操作できるタイプを選ぶと便利です。

カテゴリTOPに戻る

Panasonicの住まい・くらし SNSアカウント

  • すむすむ公式 Facebook
  • すむすむ公式 X
  • すむすむ公式 Instagram
  • すむすむ公式 LINE
  • すむすむ公式 Youtube