メゾネットマンションの上下階をフルリノベーションするにあたり、各部屋の雰囲気をそれぞれ変えることも大切にされたI様。団らんの中心となるLDKは、海外から持ち帰ったダイニングテーブルに合わせてグレーを基調としたシックなデザインに。寒色系で統一した壁紙や家具とのバランスを取るため、床材には木目のやわらかさと暖かみを感じられる床材を選ばれました。「スタイリッシュさだけでなく、住んでいる人の“人となり”が感じられるような空間にしたかったので。暖色系の床材のおかげで、住む人もお客様もくつろげる空間になったと思います」と奥さまは満足のご様子です。
お気に入りのダイニングテーブル。大きめサイズなので来客時も皆でゆったり食卓を囲むことができます。
リビングはもともと和室でしたが、今回のリノベーションで洋室に。間接照明がくつろぎの時間を温かく包み込みます。
リビングダイニングはグレーを基調に仕上げられていますが、他のお部屋はそれぞれ違ったテイストに。寝室はベージュを基調に、落ち着きを感じられる空間になっています。壁の一部を額縁に見立てたしつらえにし、間接照明を埋め込みました。「目覚まし時計などちょっとした小物が置けるスペースにもなり、ベッドサイドテーブルを置かなくてもよくなりました。実は以前”死んでも床にモノを置かない”(注)という本を見て、それから床にモノを置かないことを意識しています。だからベッドサイドテーブルを置かなくて済むのは、とっても嬉しかったですね」とご夫婦は話されます。
他にもイエローを基調とした個性的なデザインのトイレ、素材の質感を生かして南欧風に仕上げた階段ホールなど、場所を変えることで気分も変わる“遊び心”にあふれた住まいに仕上げられています。
額縁風のしつらえにより、洗練された雰囲気に仕上がった寝室。フローリングではなく、畳風の質感が足裏に心地よい床材を選ばれ、冬場も足元のヒヤッと感がなく快適に。
階段下のスペースは寝具の収納として活用。ぴったり収まる棚はご主人が選ばれたもの。
「トイレは個室空間だしちょっと遊んでみようと、思い切った内装にしてみました。壁紙はティッシュボックスのデコレーションにも使っています」。開き扉からアクセスの良い引戸に変更されています。
今回のリノベーションでは階段まわりも一新。吹き抜けの玄関ホールに上階の天窓からたっぷり光が降り注ぐよう、腰壁からスリットタイプの手すりに。 結露が発生しがちな北側にあるため、調湿機能付きの壁材を採用しています。
(注)須藤昌子(2019)『死んでも床にモノを置かない。』、すばる舎
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