施設内で不慮に転倒した際の不安を少しでも減らしたい
ご家族の不安にも配慮できる
衝撃吸収フロアー
「クラウドステージ」
洛和グループホーム宇治

安全に自分らしい生活ができるようにICT機器も駆使して
入居者様の毎日をサポートしている洛和グループホーム宇治。
最新設備などを活用して見守っていても、
不慮に転倒した際の不安の原因(衝撃)を少しでも減らしたいと
考えていた施設側の思いを汲み、設計者が提案したのが
パナソニックの衝撃吸収フロアー「クラウドステージ」。
実際に運営がスタートした施設でその使用感や効果などについて
施設長・スタッフ・設計者の3者に話をお伺いしました。
中:洛和グループホーム宇治 管理者 平川係長
左:㈱シモガモ建築事務所 北川代表取締役
転倒時の衝撃を大幅に軽減

高い衝撃吸収性

近い歩行感

への配慮も
- 掲載写真は株式会社 Magic Shieldsより提供。
- 「メカニカルブロック」は株式会社Magic Shieldsの発明品です。
ACTION
衝撃吸収フロアー
「クラウドステージ」を
施設の居室すべてにご採用
転倒してもその衝撃を
いかに少なくするか。
「クラウドステージ」は
使い心地もいい
そもそも高齢の方の転倒は、骨折に直結するので大きなリスクを伴います。大腿骨などを歩行にかかわる箇所を骨折すると寝たきりになってしまう恐れがあり、ADL(Activities of Daily Living)※1低下の大きな要因になります。
夜間に自分の居室で転倒が起こることが多く、寝起きでトイレに立つ時など頭も体も覚醒していない状態で歩行しようとすることで、フラついて足を引っかけたり、前のめりに倒れてしまう…。もちろん私たちスタッフは、夜間でも各部屋に導入しているICT機器を通じた見守りはもちろん、転倒らしき音がすればすぐに駆け付けるのですが、稀に夜中の転倒にスタッフが気づけず大きな事故になることがあると聞きます。
そのためこの施設は、万が一のために衝撃吸収フロアー「クラウドステージ」をすべての居室に敷いています。クッション性の高いフロアーは通常歩行の時に沈み込みが感じられ少し違和感があるものもあるようですが、体重のある私でも通常のフローリングと同様の感触で、「クラウドステージ」の居室から廊下に出た時でもその違いに気づかないほどです。杖やシルバーカーをご使用の方でも、通常のフローリングより歩きにくいといったお声もないようで、何より通常のフローリングに見えることがQOL(Quality of Life)※2の面からもいいと思います。

実際に発生した入居者の転倒で
「クラウトステージ」の
衝撃吸収力を実感。
今や施設紹介の重要ポイントに

地域密着型サービス課 山根課長
高齢の方の特に夜間の転倒は、高い確率で骨折が発生します。開所して数か月がたった頃、夜中に居室で入居者の転倒が発生したことがあります。後に部屋に設置していた見守りカメラで確認したところ、ベッドから立ち上がろうとした時に頭から前にそのまま倒れてしまっていました。居室のフロアーが「クラウドステージ」だったことが功を奏したのか、転倒時の衝撃を低減できたようで、ほっとしました。
もし施設内で骨折が発生すると、ご本人のADL※1の低下だけでなく、ご家族に心配をお掛けすることに加え、スタッフへの負荷がとても大きくなることにもつながります。歩けない方の介助は、毎回複数人が必要になるためです。入居者の転倒をゼロにするのは困難ですが、発生しても骨折の不安に配慮できることは施設運営の面でも大切だと思っています。
また、見学に来られる方への施設紹介には、ICT機器での見守りに加えて、居室に「クラウドステージ」を採用していることも施設の魅力としてスタッフに伝えてもらっています。入居者の日常の安全だけでなく、ご家族の不安の配慮にもつながることを実感しています。
衝撃吸収性能に加え、
採用しやすい
商品設計が魅力
洛和会ヘルスケアシステム様の他の施設では別のクッションフロアーを提示しましたが、パナソニックの衝撃吸収フロアー「クラウドステージ」を知り、実際に現物を見て触ってその性能の高さを感じて、今回洛和グループホーム宇治様にご提案しました。
「クラウドステージ」はクッション性がある分、当事務所がよく取り扱う塩ビ製シート床材やクッションフロアーと比べると厚みはあります。しかし厚さは12mmですので、レベリングでの調整が可能な範囲であり、設計面でも採用しやすいと思いました。また、宇治という京都らしさを演出するための内装コーディネートにも調和する落ち着いた色柄を選定することができたことも良かったです。また高齢の方はトイレの立ち上がりの際にもふらつきによる転倒の危険性があるため、万一転倒した際に衝撃を低減するために居室だけではなく多目的トイレにも採用しています。
今後は設計者として、これからさらに様々な空間で使える色柄や性能バリエーションの展開を期待しています。

- 1 ADL…Activities of Daily Living(日常生活動作)のことで、日常生活を営むために必要な基本的な動作のこと
- 2 QOL…Quality of lifeのことで、人がどれだけその生活を豊かに満足しているかを示す幸福度や充実感の指標

洛和会ヘルスケアシステム
洛和グループホーム宇治
デイセンター、居宅介護支援事業所、グループホームの3機能を備えた施設。ICT(情報通信技術)機器など最新技術・システムを活用し、地域全体で高齢者支援を行う拠点。
転倒時における高い衝撃吸収性を実現
衝撃吸収フロアー
「クラウドステージ」

転倒時における高い衝撃吸収性とフローリングに近い歩行感の両立を実現。利用者様の転倒への不安や、介護現場が抱える見守りの負担軽減に貢献します。
洛和グループホーム宇治は、京都を拠点に医療や介護など各分野のプロフェッショナルが結集する洛和会ヘルスケアシステムの新たな施設として2025年にサービスを開始。これまで蓄積してきた入居者様ファーストの施設づくりの視点を取り入れて設計が進められました。その際、高齢になると転びやすくなることをふまえ、ポイントのひとつになったのが、転倒への不安や見守りの負担に繋がる転倒時の衝撃を低減するための床材選定でした。