( ドアで魅せる家づくりのヒント集 )

( ドアで魅せる家づくりのヒント集 )VERITIS MAGAZINE

( interview )

和モダンを叶えた、格子ドアリノベ

2026.03.02

interview
片桐 絵都
text
片桐 絵都
photography
林 直幸

和モダンを叶えた、
格子ドアリノベ

iroさん

ここは、iroさんが夫と2人の子どもとともに暮らす家。すっきりとした空間に、ドアリノベで設えたVERITIS(ベリティス)の格子戸が静謐な温かみを添えている。

建売住宅を自分好みにしようと、インテリアやクロスを変えて少しずつアップデートしてきた。なかでもドアリノベは当初からの夢だったという。

そのプロセスにあった想いとは──。iroさんに話を聞いた。

和にも洋にも合うバランス

iroさんが新築の一軒家を手に入れたのは3年前。南向きの明るいリビングとシンプルな内装が決め手になった。

iroさん「注文住宅に憧れつつも、建売のモデルハウスを購入しました。後悔はしていませんが、やっぱり『もっとこうだったらいいのにな』と思う部分もあって。既存の内装を活かしながら、DIYでコツコツと手を加えてきました」

入居時から感じていたのが、リビングと和室を仕切る引戸の無機質さ。

iroさん「白にシルバーのサッシが入った引戸で、色自体は馴染んでいましたが、温かみと重厚感に欠けていました。自分で木目のリメイクシートを貼ることも考えましたが、面積が広いのでなかなか踏み出せなかったんです。

リビングドアはもともとべリティス。いつかこの引戸もリノベできればと、べリティスのInstagramをひたすら見ていました」

Before
After

3年越しに叶ったドアリノベの夢。デザインはどのように決めていったのか。

iroさん「ポイントにしたのは『和にも洋にも合う』こと。今、和室はクッションフロアを敷いて子どもたちの勉強部屋にしていますが、将来的には畳に戻す可能性もあります。そこで格子戸とガラス戸の2択に絞りました」

ガラス戸の洗練された雰囲気に惹かれつつも、和のバランスを考慮してStandard Label(スタンダードレーベル)のHC型に。

iroさん「普段の和室は勉強道具で散らかっていることが多いので、目隠しの目的も兼ねて。デザイン選びはそれほど悩まなかったです。3年間イメトレしていた甲斐がありました(笑)」

左:Before/右:After
引戸:ベリティス スタンダードレーベルHC型 採光部:フロスト調熱処理ガラス カラー:イデアオーク柄 引手:C3型オフブラック色
奥行きを生み出す
イデアオーク柄

格子の隙間から差し込む光とともに、優しいイデアオーク柄も空間によく馴染んでいる。

iroさん「最初はリビングドアと同じウォールナット柄を検討していたんです。キッチンカウンターもダークブラウンなので、深めの色にした方がまとまりが出るのかなと。そこでベリティスの担当の方に相談したら、『明るいイデアオーク柄の方が空間に奥行きが出る』とアドバイスをいただきました」

チェリー柄も候補に挙がったというが、なぜ最終的にイデアオーク柄を選んだのか。

iroさん「チェリー柄の方がイデアオーク柄よりも深みがあるので、リビングドアのウォールナット柄と馴染むのではないかと考えました。これも担当の方に相談したら、『チェリー柄は赤味があるので、黄色味のあるウォールナット柄とは相性がよくない』と教えていただいたんです」

アドバイスを参考に選んだイデアオーク柄。実際に取り付けるまでは不安だったというiroさんだが、完成してみると違和感なく空間に溶け込んだ。

iroさん「想像以上で感動しちゃいました。床やインテリアがオーク系だったのも馴染んだ要因だと思います。色柄を決める際にはChatGPTを使ったりもしましたが、なかなか答えが出なかったんですよね。やっぱり専門的なアドバイスを直接いただけるのがいちばん心強かったです」

空間の使い心地まで一変

ドアリノベは空間の印象だけでなく、使用感にも大きな変化をもたらした。

iroさん「まず、手に伝わってくる重厚感が全然違います。その上、開閉もしやすくなりました。直前にブレーキがかかる『ソフトクローズ機能』のおかげで、子どもたちが勢いよく閉めても指を挟みにくいので安心です。

以前の引戸はデザインがあまり好きではないこともあり、開けっ放しにしていることが多かったんです。でもドアリノベをしたことで、開閉する回数が段違いに増えました。子どもたちも自分のスペースという意識が高まったようで、勉強以外の時間も和室でよく過ごしています」

左:Before/右:After

ドアリノベとともに和室のクロスをサンゲツの「SP9733」に変更した。

iroさん「グレージュの絶妙な色合いのクロスが、イデアオーク柄の温かみを引き出してくれます。高級感も増して、和モダンな印象が強まりました」

引手もドアを彩る重要なパーツ。スタイリッシュな存在感を放つロングタイプを選び、リビングドアのシルバーのハンドルとはあえて合わせず、オフブラック色を採用した。

iroさん「インテリアも黒をちょこちょこ差し色にしているので、さりげなくリンクしている点がお気に入りです。引き締め効果もあって大満足です」

工夫次第で
理想の住まいはつくれる

ドアリノベだけでなく、キッチンカウンターのクロスや和室の収納棚、玄関のクッションフロアなど、気になる箇所はできる範囲でDIYしているというiroさん。使用頻度の低いリビングの窓は、なんとニッチに生まれ変わらせた。

iroさん「ニッチって意外と建売には付いていないことが多いんですよ。ここはもともと開閉できない窓だったので、埋めても問題ないかなと。窓枠のサイズに合わせてベニヤ板をカットし、壁と同じクロスを貼りました。

板をはめ込んでいるだけなので、掃除をする時や光を取り込みたい時は簡単に取り外すことができます。飽きたら変えられるように、現状復帰ができることも我が家のDIYのポイントです」

左:Before/右:After

今回のドアリノベで、内装やインテリアにも少しずつ変化が。

iroさん「和室のクッションフロアを木目調のヘリンボーンからモルタル調に変えて、時計はイデアオーク柄の雰囲気に合う落ち着いた色味にしました。今後はジャパンディの要素をもっと取り入れていきたいと思っています。

次のドアリノベ欲もふつふつとわいてきました(笑)。引戸は結局ガラスにしなかったのですが、やっぱり見てみたい気持ちも。リビングドアをイデアオーク柄にして、クリアガラスのハイドアにしたらどうなるだろう?と、日々妄想するのが楽しいです」

新しい引戸を見た友人の感想も、iroさんの心を弾ませる。

iroさん「いちばん嬉しかったのは『注文住宅みたい!』と言ってもらえたこと。建売に住む人は、少なからず注文住宅に憧れがあると思うんです。私がInstagramで家のことを発信しているのは、同じ思いを持っている人に、工夫次第で理想の住まいはつくれることを伝えたいから。

全てが思い通りというわけにはいかないかもしれませんが、だからこそ面白かったりもします。これからもポジティブに、この家に住まうことを楽しんでいきたいですね」

随所に工夫が散りばめられた空間。イデアオーク柄の格子戸がやさしいアクセントとなって微笑みかける。制限をあえて楽しみ、無理のない速度でこの家と歩む。その積み重ねが、既存のデザインをiroさんだけの色に染めていく。

iroさん

夫と2人の子どもの4人暮らし。建売の家で楽しく過ごすためのヒントや、オススメのアイテムをSNSでシェアしています。

*記事内でご紹介した商品は、2026年3月2日時点の仕様となっております。
ご検討の際は、ショウルームやカタログ等でご確認ください。