( interview )
北海道札幌の西区に拠点を構え、地域密着型で住まいづくりを行うサンオーホーム(三王建設興産)。
今回、西区八軒に新たなモデルハウスをオープン。回遊動線や収納による「住みやすさ」と、建具をはじめ「愛着を持てる」もの選びにこだわった。
この家でどんな暮らしが叶うのか。サンオーホーム・営業部の杉本さんと、インテリアコーディネーター及川さんに話を伺った。
愛着のあるものを
──最初に、サンオーホームさんの家づくりの特徴を教えていただけますか。
杉本: まず、家づくりの特徴としては「ハイブリット工法」を採用しています。間取りの自由度が高く、リフォームもしやすい「在来工法」と耐震性の高い「ツーバイフォー工法」のいいとこ取りした工法ですね。
それからサポート面では、西区西野の事務所から車で60分圏内で行ける場所に住宅を建てていまして。アフターフォローにすぐに駆けつけることができるんです。
──地域に根付いていらっしゃるんですね。施主さまとのやりとりで意識していることはありますか?
杉本: お客さまにとっての「住みやすさ」を追求すること、ですね。日頃のルーティンやどう過ごしたいかをヒアリングして、ご要望を踏まえ、生活動線や収納の提案をさせてもらっています。
及川: 今はみなさん、Instagramを見てこの部材を使いたいというアイデアをお持ちですから。できる限り取り入れて、整えて、全体像を3Dパースで見ていただくようにしています。
流行りのスタイルに当てはめるのではなく、キッチンでも床でもドアでも、お客さまが惚れ込んだものからオリジナルの空間をつくっていきたい。そんなふうに思っているんです。とことん考えて選べばその分、愛着が湧くと思うので。弊社のカラーはなく、住まう方によって違う色の家が出来上がることを大切にしたいんですね。
住みやすさを追求
──今回のモデルハウスでは、どんな「住みやすさ」を追求したのでしょう?
及川: 共働きの子育て世代の家族がくつろげる家を目指しました。ポイントはまず、「回遊動線」。キッチンからランドリールーム、お風呂場、洗面をまとめて“名もなき家事”の時短を叶えます。
玄関から入って正面に壁を立て室内窓を設けることで、アイランドよりも予算が抑えられる、壁付けのI型のキッチンをリビングの中心に置くことができました。
及川: 特徴的なのは、キッチンの室内窓。透明ガラスにして、汚れが溜まりやすい桟を減らした変形型に。キッチンからリビングや玄関を眺めることができ、匂いが漏れるのも防げる。私も試しましたが、ガラス面が大きいので水はねしても拭きやすくキレイが保てる。利点が多く、室内窓のいい使い方ができたなと思います。
──キッチン背面のカップボードも使いやすそうですね!
及川: 家族みんなが使いやすくてしまいやすい「収納」にもこだわりました。カップボードがかなり長いでしょう?キッチンからダイニングにまではみ出している。そうすることで、食品から食器、日用品から備蓄品まで大容量の収納が叶うんです。パナソニックのシステムキッチン・ラクシーナのマットホワイトを壁に馴染ませました。
及川: これだけの収納があれば家具を置かなくてもいいし、収納場所がまとまっているのでわかりやすく、散らかることも少ないと思うんです。
くつろぐ
──リビングの小上がりは「家族がくつろぐ家」のポイントにもなりますね。
及川: 小上がりは、寝転んで休んだり、お子さんを遊ばせたり。ちょうど腰掛けられる高さで、下の引き出しにはおもちゃやブランケットなども収納できます。
及川: 家族それぞれが自分の居場所を見つけてくつろげるように、ほかにもポイントがありまして。一つは、階段の踊り場に設けたワークカウンター。勉強してもいいし、仕事をしてもいい。振り返るとキッチンが見えて、スリットからはリビングが見渡せます。
──どこにいても、家族の気配のある一体感がありますね。
及川: それから階段下にあるヌック。子どもが遊んだりお昼寝したり、大人のシーズンものを収納してもいいかもしれません。子どもの成長によって、可変的に活用いただけたら。
空間全体をつくり込む
──内装デザインはどのように決めていったのでしょう?
及川: 一番のこだわりは、マイスターズウッドフロアー、赤みのあるバーチラスティッククリアの床です。少し値は張りますが、シートではなく付き板の美しさを知っていただきたくて。実は私、前職がパナソニックのショウルームアドバイザーでして……。3年間みっちり務める中で、いつもお客さまに一番おすすめしたい床だったんです。
──なんと!建材を知り尽くしているからこその選択なんですね。
及川: 私、部材オタクなんです(笑)。今回は、自分がとことん惚れ込んだものを採用させていただいています。部材選びには、情熱を注ぎました。
インテリアスタイルは設定していないものの、一本筋の通った空間をつくり込みたかった。だから、素材や構造にも信頼があり、キッチンからドアに床、何から何まで選択肢が豊富で自由度が高く、色味も揃えられるオールパナソニックでいかせてもらいました。
──情熱を感じます(笑)。ドアにイデアオーク柄を選ばれたのは?
及川: 流行りのスタイルではなく、10年住んでも飽きが来ない普遍的な家にしたかった。その点、イデアオーク柄は長く愛される色柄だろうという確信がありました。なんと言っても、一番の魅力はシートでありながら本物さながらの木目の美しさ。無垢の家具にも馴染みやすいですよね。
赤みのあるバーチラスティッククリアの床には、同じく赤みのあるチェリーやウォールナットを選びがちなんですが、重たい印象になってしまうことも。あえて黄味のあるイデアオークを合わせてみました。
床の存在感に負けず、軽やかさもあっていい感じだなって。ドアと収納扉はすべてイデアオーク柄で統一しています。デザインはリビングのみガラス面が広いLH型、あとはシンプルなPA型ですね。
──空間全体にイデアオーク柄が活きていますね。
及川: 数が多くてもうるさくないのはイデアオーク柄だから、ですね。全体の統一感を演出するために、小上がりの下の引き出しはイデアオーク柄の補修部材であるタックシートを貼っています。
──そんな使い方もできるんですね!
及川: ほかにも、コンポリア、洗面ドレッシング「C-Line」、笠木、カウンターのシートなども同系色にしました。パナソニックで揃えているからこそ細部に至るつくり込みができるんですね。
──最後に、今回のモデルハウスの反響はどうですか?
杉本: 反響は、すごくいいです!玄関のガラス扉から室内窓が見えて、さらに回遊動線があって、収納もできて、小上がりにワークスペース、ヌックもある。飽きの来ないデザインで、お客さまの満足度が高く、「ここいくらですか?」ってよく聞かれます。
若い世代からご年配の方まで「まるごと買いたい」とおっしゃってくださる方が多く「2年待っていただけたら販売できます」と伝えています。
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華やかな木目が美しいバーチラスティッククリアの床に、普遍性の高いイデアオーク柄のドア。惚れ込んだ建材の組み合わせが、既存のスタイルにはまらない、独自の空間の色を描く。部材に愛着を持っているからこそ、細部にまでこだわり、1本筋の通った空間のつくり込みが叶う。サンオーホームは、地域、住まう人、部材、そのすべてに想いを寄せて、家づくりを担っていく。
*記事内でご紹介した商品は、2024年12月1日時点の仕様となっております。
ご検討の際は、ショウルームやカタログ等でご確認ください。