( interview )
墨田区にあるフルリノベーションをした中古マンションにパートナーと5歳と2歳の娘さんと暮らす忽那(クツナ)さん。
VERITIS(ベリティス)のブラックオーク柄のドアに、温かみのあるカームチェリー柄の床を組み合わせ、素材の色味や質感を統一するため、システム収納「キュビオス」をはじめ、すべてパナソニック製品で統一した。
黒を基調としたモダンな空間が出来上がるまでのプロセスを辿る──。

悩みながらも貫いた夫婦のこだわり。
もともと同じ区のリフォームした2LDKのマンションで暮らしていた忽那さんご家族。ふたりの子どもが小学校に入学する前に引っ越しを検討し、リノベーション前提で中古マンションを購入。とはいえ「子どもがいることが前提の空間にはしない」と決めていたそう。
「家を購入する前から、PinterestやInstagramを眺めて、自分がいいなと思う空間画像を保存していたんです。その過程で、海外のホテルライクなモダンな空間が好きだという、自分の趣味嗜好がわかってきました。夫もシックでかっこいい空間にしたいと、意見が一致しました。
いかにも子どもがいますっていう感じの家にはしたくなかった。子どもは成長していくし、いつかは家を出ていく。家のほうが長い付き合いになるかもしれない。そう考えると、子どもが幼い数年間のために、私たち夫婦のやりたいことを抑えるのも違うなあと。自分たちの好みやこだわりを優先することにしました」
そうして行き着いたこだわりは「全体に黒を散りばめた空間にする」こと。
「リビングをはじめ各部屋につながるドア、クローゼットなどの10以上ある建具を黒で統一することを最初に決めました。とはいえ最後の最後まで悩みましたね。事例を見ていても黒を多用している空間はあんまりないし、全体のトーンが暗くなってしまうんじゃないか、手垢が目立つんじゃないかという懸念があって。でも、照明や床材の組み合わせで明るさは補えるし、清掃性だけあればきれいさも保てるだろうと、やっぱり自分たちのこだわりを貫き通すことにしました」

ベージュを組み合わせあたたかさを演出。
黒を基調にすることを決め、建具を探す中で出会ったのが、ベリティスの新レーベル「Standard Label」だった。シックでモダンなデザインのドアは空間をぐっと引き締める。
「リフォームをして暮らしていた以前の家でもキュビオスを使っていて、パナソニック製品の質がいいことはわかっていたんです。でも色が気になっていて。そしたらタイミングよく、キュビオスにブラックオーク柄の選択肢が増え、ベリティスにも新レーベルが登場した。新商品を使いたい、と強く思いました。
同じ黒でも、深い黒やライトな黒、質感も含めていろんな黒があります。色味や素材感が異なると散漫とした印象になってしまうかもしれないと思っていて。建具も収納もすべてパナソニック製品で統一すれば、色味と質感が同じ黒で揃えられるので、オーダーメイド感が出る。収納も合わせてパナソニックのブラックオーク柄を選ぶことにしました」
ブラックオーク柄と組み合わせる色にもこだわった。
「黒がベースでありながらも、温かみや明るさを出すためにベージュという組み合わせを選びました。床材は明るいけどチープ感がでないようにベリティスのカームチェリー柄を。木目調の質感も気に入ったので。TVの背面のタイルやパントリーも淡いベージュにしています。壁紙はベースは暗めのベージュにして天井だけワントーン明るくしました」
ショウルームで実物を見て納得のいく選択を。
とことん「色」にこだわった空間。どんな工程でかたちになっていったのだろうか。まずは設計・施工のパートナーとなる工務店選びから。
「パナソニックの製品を使いたいと思っていたので、暮らす区域のPanasonicリフォームClubを検索して、造作に対応してくれるアクシスジャパンさんにお願いすることにしました。一度相談に行って、自分たちのイメージを伝えて、その後は常にLINEでやりとりをしていましたね。機能性や収まり、技術的なところのアドバイスをその都度もらっていました」
建材を選ぶ段階では、汐留にある「パナソニック ショウルーム東京」にも足を運んだそう。
「自分たちの好みは自分たちがいちばんよく知っているので、質感や色味の組み合わせはショウルームに行って実物を見て決めていきました。
ショウルームには3回ほど行っています。最初は間取りが決まった時点でどんな建材があるのか夫婦でふらっと見に行って。2回目はインターネットで使いたい建材を絞ったあとにアクシスジャパンさんにも同行してもらって確認しました。最後は、使いたいものを決めて見積もりを出した段階で減額が必要だったので、グレードを落とした先の選択肢は大丈夫か、確かめに行った感じです。
ショウルームのアドバイザーさんは商品を知り尽くしているので、要望を聞いたうえで、適切なアドバイスをくれるし、新たな選択肢も教えてくれます。キッチンのカウンターの高さはオーダーメイドで変えられます、キッチンワゴンはこれがおすすめです、リビングドアのストッパーはオプションでこんなものがあります、と。ショウルームのアドバイザーさんの助言で決めたこともたくさんありますね」
特に、ショウルームで入念にたしかめたのは建具と床の組み合わせだった。
「床と建具の組み合わせは、空間の印象を左右するし長い付き合いになると思っていたので、最初に決めながらもショウルームで実物を何度も確かめて、やっぱりいいよね、と夫婦で納得して選びました。
ちなみに建具は基本ブラックオーク柄なんですが、子ども部屋のクローゼットの扉だけ可愛らしさを出すためにパールグレー柄にしたんです。夫のクローゼットはデザインをルーバー調に。ドアのデザインや色味を変えるだけで、空間の印象が変わることを実感しています」

在宅ワークの日々を
支えてくれる家。
引っ越しをして約2ヶ月。こだわってつくった新しい空間の暮らし心地は?
「とても快適ですね。思ったよりも暗くなかったし、照明で明るさを調整できるので、子どもを寝かしつけたあとに、リビングでくつろいで韓国ドラマを観るのが毎日の楽しみです(笑)。友達を招いたり、家で楽しむ選択肢が増えています」
コロナ禍、家族がいる在宅ワークが増える中でもリフォームした空間が救いになったそう。
「在宅ワークで1日中家にいることが増えたけれど、ストレスがなくって。もともと私は1日中家にいると頭痛がしてくるタイプだったんですが、家にいても苦痛がなく、大丈夫でした。
コロナ禍に関係なく今後も在宅ワークをしたいという思いもあって、リビングにつながるワークスペースをつくったんです。子どもの学習スペースとしても使えるように。ガラスの引き戸『Air View(エアビュー)』で空間を仕切ったんですが大正解でした。ドアだとリビングが狭く感じるし、導線的にもわざわざ開けないといけない。エアビューなら、個室でありながらも子どもが学習している様子をリビングから覗くこともできるし、圧迫感もない。コロナ禍、家族全員でこもっていたときも、このスペースには助けられました」

ベリティスの新レーベル「Standard Label」のブラックオーク柄のドアとカームチェリー柄の床材の組み合わせをベースに、シックでモダンだけれど、暗すぎずあたたかみもある落ち着いた空間が広がる。子どもがいる家族4人の暮らしの先にある、大人ふたりの生活を見据えて、夫婦が貫き通したこだわりは、いまも未来も、暮らしを明るく照らしてくれるはず。










