( ドアで魅せる家づくりのヒント集 )

( ドアで魅せる家づくりのヒント集 )VERITIS MAGAZINE

( interview )

ドアだけリノベ。予算内で好みの空間をつくる

2022.02.21

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徳 瑠里香
photography
きるけ。

ドアだけリノベ。
予算内で好みの空間をつくる

Mさま・Tさま邸

代官山から歩いて6分、という都心にある築49年の中古マンションに暮らすMさんとTさん。フルリノベーションされた物件を購入し、自分たちの好みに合わせて部分的にリノベーションを施して暮らす。ふたりがカスタマイズしたのは、VERITIS(ベリティス)のブルーグレーオーク柄のドア。物件購入から部分リノベまで、家づくりの過程を振り返ってもらった。

ライフスタイルと資産価値を考えて、
都心で中古マンションを探す

国際協力機構JICAの元同僚だというふたり。社会人1年目の夏に研修で飛んだカンボジアで仲を深めたそう。今もJICAで働くMさんは、訪ねた1週間後にはアフリカのトーゴに出張予定。世界中を飛び回るなか、中古マンションの購入に踏み切ったきっかけは?

Mさん「もともと賃貸物件で同棲をしていたんですが、家賃がもったいないなと思うようになって。彼女がリノベーションをしたい、ということだったので、2020年の秋口から中古マンションのリノベ物件を探し始めました」

Tさん「彼、今月マダガスカルに行く予定だったんですよ。結局なくなったんですけど、世界中のいろんなところに送られている(笑)。家を開けることが多いし、赴任する可能性もあるので、間取りは1LDKで十分。築年数は30年以上で、立地は代官山付近を中心に探しました。シティで遊びたいのと、都心ならいずれ売ることがあったとしても、物件価値が下がらないと思うので、一応資産価値も考えて」

一目惚れしたドアだけを
部分リノベするという選択肢

中古物件を購入してゼロからフルリノベーションをするのか、リノベーション済みの物件を購入するのか。ふたりは、その中間地点にある「部分リノベーション」という選択肢を選んだ。

Mさん「リノベ済の物件をたくさん内見したんですが、日当たりとか立地、広さ、間取り、デザイン……何かが欠けていていまいちで、完全にフィットするものになかなか出会えなかったんですよね。かといって、フルリノベは費用も時間もかかるし、ハードルが高い」

Tさん「リノベ物件を扱う『cowcom(カウカモ)』に、リノベ物件を購入して部分的にカスタマイズできるサービスがあって、これならいいとこ取りで、こだわりたいところだけアレンジができるなと。その選択肢の中に、たまたま、奇跡的にベリティスのドアがあったんです!」

“たまたま、奇跡的に”というのは、Tさんはこの部分リノベサービスを知る前に、ベリティスのドアと出会い、心に決めていたそう。

Tさん「ずっとリノベーションをしたかったので、情報収集はしていたんです。その中でもドアに惹かれるものがあって。Instagramでドア専用のアーカイブをつくって、Pinterestでもドアにピンをしていたんです。その中で、一番のお気に入りがベリティスのドアで。一目惚れして、詳しく調べたら価格も高すぎず現実的で、デザインや色の選択肢も多い。リノベするならこのドアがいい!って思ってました。だから、部分リノベの選択肢の中に見つけたときは嬉しくて、ドアだけ変えることにしたんです」

家具や食器と馴染み、明るい印象をもたらす
ブルーグレーオーク柄のドア

フルリノベ物件を購入し、部分的にドアだけリノベをすることを選んだふたり。キッチンにつながるドアと、洗面室の引き戸とトイレのドア──玄関から見える3つのドアをベリティスのブルーグレーオーク柄で統一した。色やかたちの決め手は?

Tさん「もともと持っている家具が薄いピンク色で、食器も花柄が多いので、馴染む色がいいなあって。薄いピンクとの相性がよくて、明るい印象、ということで、この色に決めました。完全に好みですね」

Mさん「明るいけど明るすぎない、ふたりとも好きな色だったので、意見が割れることも悩むこともなく、割とすぐに決まりました。彼女が事前によく調べていたので、ショウルームにも行かず、決めうちで、色とかたちをカタログで選んだ感じです」

印象を変えて個性を放つ。
ドアだけリノベ、大正解。

かかった費用は物件価格とリノベ費用込みで約4,400万円。部分リノベを3つのドアに絞ったことで、費用と時間のコストを抑えながら、ふたりの色が表現された空間が実現した。リノベ後、ドアを導入してみた印象は?

Tさん「すっごく気に入ってます。玄関から入ってすぐに三面のドアがあるので印象が強くて、遊びにきた友達も絶賛でした。ドアを開けるたびに気持ちが上がって、楽しい生活ですよ」

Mさん「もともと全体のトーンがモノトーンだったので、ドアを変えただけでずいぶん印象が変わりました。ドアだけのリノベ、いいですよ。大正解でした。今回は予算的に叶わなかったんですが、ゆくゆくはリビングと寝室をつなぐドアを変えたいと思っています。これで完成ではなく、変えたければまた部分リノベをしていきたいです」

リノベーションされた物件のドアだけを好みの色とかたちでカスタムする。明るい光と個性を放ちながらも、薄いピンクの家具と柔らかな空間に馴染むブルーグレーオーク柄のドアは、ふたりのその選択を肯定しているよう。ふたりはきっと、寝室のドアもこれからリノベを実現させるだろう。