S様ご夫婦のお住まいは、下町風情が感じられる人気のエリアにあるマンション。住み始めて十数年が経過し、徐々に水回りに不具合が生じ始めたり、部屋をうまく使いこなせないなど不便を感じるようになったそうです。
そして、あるとき奥さまは「リノベーションをしよう!」と思い立ち、パナソニックのショウルームへ。マンションの現地調査からイメージCGを作り、実現に向けて進めていましたが、タイミングが合わず一旦見送りとなりました。それから4年が経過し、お子さまが独立、ご主人も定年退職したことで、奥さまのリノベーション熱が再燃。その思いがご主人にも伝わり、いよいよフルリノベーションへと本格始動することになりました。
角住戸のため窓が多く、専用庭もあり、もともと開放感あふれるS様邸。しかし以前の間取りでは「家具の配置が定まらなくて困っていた」そうで、ご夫婦はフルスケルトンでのリノベーションを行うことを決意。完成後への期待は、テレビを観ながら、庭も眺められるくつろぎのリビング・ダイニングを手に入れることでした。
リノベーション前の住まいでは、「窓が多いぶん壁面が少ないので、テレビは部屋のコーナーに置いてみたり、いろいろ試しました。でも、それに合わせてソファを置くと、今度はせっかくの庭が眺められないのが残念で」とご主人。さらに、隣接する洋室が物置状態になっており、部屋として機能していなかったのも悩みの種でした。また、間取り変更のイメージが図面だけでは想像しづらいので、S様ご夫婦のお悩みを解決するためのプランをCGで作成。プラン案には、LDKをさらに拡張し、住まいの中心にコの字型の大きなキッチンを備えた大胆なものも。
「あまりに素敵で一瞬迷いましたが、やはり現実的な使いやすさを考えて」今回の間取りに決められたそう。テレビと庭の両方を見てくつろげる空間を手に入れたほか、キッチンの向きを変え、洋室は取り払ってウォークスルーの収納スペースにすることで、回遊性のある家事動線も生まれました。
大きなダイニングテーブルもゆったり置ける開放的なLDK空間。テレビの置き場所問題は、キッチンの並びに間仕切りとなるAVボードを造作することで解決しました。ソファに座ると、左手に庭も眺められる理想的な配置です。
物置状態になっていた洋室は、キッチンからもリビング・ダイニングからもダイレクトに出入りできるウォークスルー収納に。日常的なストックから掃除機、季節のものまで一箇所に集約することで、散らからず、LDKをすっきりとキープすることができました。
マンションの友人家族を招いて食事会を開くこともあるため、大人数が座れる伸長式のテーブルを用意。このテーブルを置くことを想定し、ダイニングにゆとりのスペースを確保しています。
ロボット掃除機の充電台をセッティングする場所にコンセントを設置。さらにウォークスルー収納のコードレス掃除機収納スペースにも、充電用のコンセントを設置するなど、必要を見極めながら随所にコンセントを設けました。
今回のリノベーションで、ご主人の心を動かしたきっかけのひとつに、書斎兼寝室のイメージCGがありました。これを奥さまから見せられたときに初めて「リノベーションをすれば、こんな素敵な書斎もつくれるんだ」と驚いたそう。その結果、ご主人の部屋は、CGの雰囲気をほぼそのまま再現。壁面には『キュビオス』でデスクカウンターを、もう一方の壁面にはご主人の蔵書と趣味の骨董をディスプレイした棚を配置し、お気に入りの空間へと仕上げています。
『キュビオス』のインテリアカウンターと収納を用いた書斎スペース。本を読んだり、パソコン作業をしたり、ゆったりとした時間を過ごされているようです。
ご主人の部屋は、重厚感あるダークなインテリアカラーに合わせて、引き戸の内側もダークな色調に。一方、廊下側のフローリングは明るいブラウンなので、引き戸の外側は明るいカラーに仕上げ、表裏で異なるカラーで仕上げました。
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