インタビュー[建築家:岸 研一]

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PROFILE

岸 研一 Kishi Kenichi
1971年、岡山県出身。2002年 岸研一建築設計事務所 一級建築士事務所 設立。
http://www.k-kishi.jp/

ーPHOTOBOOKに掲載された「茶山台の家」について、建築コンセプトやポイントを教えてください。

敷地は1965~70年代の高度成長期に開発された泉北ニュータウンにあり、重厚な家が立ち並ぶ閑静な住宅地であります。この住宅街の殆どの敷地は、道路から1.5m~2.5m高くなっている為、アプローチはし難いがプライバシーが守られた敷地です。道路との高低差を利用して、地下にRC造の掘込み駐車場を設け、地上2階を木造の構成としました。アプローチは3枚の壁の間を折り返して通り抜けて玄関へと導きます。1.8mずつセットバックさせて建てた3枚の壁は、外側から2枚の壁をRC打ち放しの壁とし、最も内側の壁を木造板張りの壁にすることで、構造の変化を緩やかにスイッチしていきます。また、町並みに対する高さの圧迫感を軽減させ、深い奥行きで幾重にも重なる軒庇と共に建物外観に様々な影を落とし、見る角度や時間によって多彩な表情を見せてくれます。外からは見えない内部空間は、4.5mの天井高で2方を庭に囲まれた明るく開放的なリビングを中心に、家族が集まり、時が経つのを忘れて心から癒される空間で、日々の生活を送ることが出来ることを願って設計しました。

ーArchi-spec TOI を採用することで、どのようなメリットがありましたか?

建物にとって雨風をしのぐ屋根は欠かせない重要な存在です。気候や風土の違いで様々な形態の屋根が存在しますが、機能的であることは言うまでもなく、美しくあるべきだと思います。
この住宅は屋根勾配が緩く、軒庇が外観デザインの重要な要素であります。多くの場合は、街ゆく人の目線からは屋根の勾配は見えず、軒裏しか見えません。軒先と軒裏が美しく見えるように素材やディティールにこだわって設計しました。理想は軒樋の無いシャープな軒先なのですが、軒下の状況からそういう訳にもいかず、軒樋のデザインや見せ方を試行錯誤しました。Archi-spec TOIを採用することで、軒樋の存在感が無くなり、理想に近いシャープな軒先を作ることができました。

ー今後、Archi-spec TOI に求めたいことがあればご意見ください。

カラーバリエーションの展開と、できればもう少し低価格にしていただけたらありがたいです。


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