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テレビや雑誌などで『収納』が大きく取り上げられ、 いろいろなアイデアや収納方法が紹介されています。
しかし、いざ自分の家となるとうまくいきません。どうしてでしょうか。
『新しい住まいづくり』で収納を考える際のポイントを、建築家の麻野敏夫氏に伺いました。
新しい住まいづくりを考えるとき、ウォークインクローゼットや納戸などの収納を、多く作ってくださいという要望があります。
収納はスペースを作るのではなく、どこで、どう使いたいのか、何をどれぐらい収納したいのかを生活者の視点から考えていく必要があります。
収納の整理は、今までの暮らしを見直し、新しい暮らしにチャレンジするいいチャンスととらえ、現在の持ち物を見直し、新しい暮らしにぴったりする収納方法を考える参考にしてください。
特に基準はありません。
※収納率は、収納できる部分(納戸、押入など)の合計面積を床面積で割った割合です。
しかし、ハウスメーカーなどは今までの事例やお客様のアンケートを基に8%〜15%という基準を作っています。
家族構成や持ち物によって、収納量は変わるのであくまで目安と考えておきましょう。
一概に言えません。
収納率が高くなれば収納するスペースが増えるので、収納がうまくできるように思われますが、使うという視点から考えるとそうとばかりは言えません。
自分の生活の中で、どれぐらい収納する物があるのか(収納ボリューム)どこで使うのか、またはどこに収納しておきたいのか(収納場所)どのように収納しておきたいのか(収納方法)などを考えて収納のスペースを決めていくことが大切です
収納するものがどれくらいあるのかを考えましょう
住まいの中で、どこに何を収納しているかを考えましょう
どのような方法で収納されているか考えましょう
今、収納に使われている部分の大きさを測りましょう。
押入や納戸など比較的寸法がわかりやすい部分だけでなく、家具や階段下なども測っておきましょう。
押入など建物と一体になっている部分
タンス、食器戸棚など部屋においてある物
壁の奥行きを利用している部分や階段の下など
測っておくことで、どこに何が収納できるかがわかります。
収納に向いている場所というのは特にありません。
収納には二つの考え方があります。この考え方を基準に収納場所を考えていきましょう。
自分の部屋で使う物、決まった部屋で使う物
家族で使う物、季節によって使う物
収納方法はそれほど多くありません。
使いやすさを考え、収納方法を工夫することが大切です。
スペースと収納する物を考えましょう。
収納スペースと収納する物を立体で考えておきましょう。
上手な収納には、必要な時の出しやすさも含まれます。
一般的には、シールを貼ったり見える物に入れるなどの方法があります。しかし、最近ではデジタルカメラやインスタントカメラを使って整理する方法もあります。
押入などは建具をはずして写真を撮っておく
文字を書き込むとよりわかりやすくなります
写真を2枚作っておいて1枚はボックスに、
もう1枚はクリアファイルなどに入れて整理すると場所と内容がわかります
出した物(使った物)は元の場所に戻すことが基本になります。
収納スペースを広くとれば収納しやすいように思われがちですが、広くすればそれだけまた収納する物が増えるということにもなりかねません。
最小限のスペースで効率よく使うことができれば、生活空間を広く快適にすることができます。
物を増やさない、処分する物と取っておく物をはっきりするなど、日常の生活の中で実行していくことも多くあります。
収納計画は、住まいづくりにとって大切な要素です。
スペースの確保だけでなく、生活に合わせた収納計画を実行してみましょう。