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住まいづくりの基礎知識

家づくり・リフォームの流れ、工法、図面記号、用語集など、住まいの基礎を分かりやすく解説。


工法・構造

自分の家の工法・構造をしっかり学ぶことが大切です。

安全性

法律上の「安全性」の主な要素は「耐震性」「耐火性」「耐風性」の3つ

家を建てる際は「建築基準法」にそって設計や施工が行われます。この法律における安全性は、主に「耐震性」「耐火性」「耐風性」の3要素から成り立っています。耐震性は地震に対する強度を一定以上確保することを目的としており、在来木造工法では、柱や梁(はり)などの太さ、接合部の施工方法などが細かく決められています。なお、耐震性を高めるためには建物の躯体はもちろんのこと、基礎も強固なものにする必要があります。耐火性は、火災のときに一定時間は類焼・延焼しないことを目的としたものです。内装材や外壁材などに不燃性のものを使うことや、炎の出入口となる窓の大きさに関する制限など、さまざまな規定が設けられています。耐風性は台風などの強風を想定したもので、建物の重量や外壁の強さなどが規定されています。

防犯性の高さも安全性に関わる重要な要素

地震や火災などへの対策に加え、泥棒や空き巣などに対する防犯性や、セールスなどわずらわしい訪問者への対策も住宅の安全性に関わる重要な要素です。現代社会においては近所づきあいが希薄な傾向にあり、また住宅の設計においては各戸の独立性やプライバシーの確保が重視されるため、前や隣の家に不審者が侵入しても気づきにくくなっています。在宅時においても、セールス員など、迷惑な訪問者に悩まされることもあります。こうしたケースを想定して、テレビモニターつきのインターホンを設置したり、警備会社と契約してオンライン式のセキュリティーシステムを導入するなど、防犯性を高めておくといいでしょう。

地震に強い住宅にするために

地盤(宅地)
柔らかい土が厚くたい積している地盤に建てる場合は、硬い地盤のときよりも建物を強く。
沼、水田、湿地、谷などを埋め立てた地盤は、揺れやすいだけでなく建物を支える力が弱い場合が多いので、とくに基礎を丈夫に。
海岸沿いの埋立地では、地盤の液状化現象が起こりやすいので、地盤の改良や杭基礎の設置を検討。
山地や丘陵地などを造成した敷地は、不同沈下のおそれもあるので、とくに擁壁と基礎に注意。
基礎と土台
建物の外周壁と内部の主な間仕切りの下には、一体のコンクリート造の布基礎を設け、アンカーボルトで土台を布基礎に緊結します。布基礎には通常、鉄筋を入れます。とくに地盤が悪い場合は、ベタ基礎なども検討しましょう。
柱の太さ(在来木造の場合)
柱は、屋根や2階の床の重さを支える大事な部材なので、最低でも10.5cm角、12cm角を使うとよいでしょう。
耐力壁の量と配置(在来木造の場合)
筋交いなどの入った耐力壁の量と配置は、建物を地震や強風から守るうえでもっとも大切なことです。
耐力壁の必要壁量は法令に基づき、住宅ごとに算出し数値を満たすことが義務づけられています。
耐力壁はただ数値を満たすだけでなく、バランス良く配置することにより、その効力を発揮します。1、2階の上下の耐力壁を合わせると良いでしょう。
床、屋根(在来木造の場合)
床や小屋組の四隅には、火打ちを入れて全体がゆがまないようにします。床や屋根に合板を張りつめると、建物を固めるのに大きな効果があります。吹抜けをあまり大きなものにすると、耐震性が低下する場合もあるので、建築士に相談するとよいでしょう。
建物の形と重さ
建物の平面、立面の形状は、なるべく単純でまとまりのよいものにします。平面の形が凸凹していたり、壁が少ないと耐震性が低下するおそれがあります。また、建物の重量が重い場合は、耐力壁の量や柱の太さを増す必要があります。

参考/地震にそなえて<(財)日本建築防災協会>

 

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この内容は2004年8月20日現在のものです。