工法・構造
自分の家の工法・構造をしっかり学ぶことが大切です。
ツーバイフォー・輸入住宅
ツーバイフォーの由来と構造
ツーバイフォー工法の名称は、基本的な部材の断面寸法が2インチ×4インチであることからきています。北米で生まれ育ったこの工法と、日本古来の木造軸組工法との違いは、建物の重さをどのように支えるかという構造上の考え方にあります。木造軸組工法では柱や梁(はり)という『線』で支えるのに対して、ツーバイフォー工法では構造用製材で作った枠組みに構造用合板を張り付けたパネルで床・壁・天井を構成し、『面』で建物を支えていきます。
広いスペースには威力を発揮
『面』で支えるというツーバイフォー工法は、設計面においても優れた特性を持っています。たとえば構造上、安全性が確認されれば、柱のない広々とした大空間をつくることができます。また、屋根を支えるための複雑な小屋組みを必要としないため、屋根裏を収納スペースや屋根裏部屋として活用することもできます。部屋に開放感を与え、より広く見せるための吹抜け空間をつくりやすいこともツーバイフォー工法の特徴です。
面構造だからこその耐震性・断熱性
ツーバイフォー工法では、パネル化された壁や床を使い、箱のように家をつくるために地震の揺れを床・壁・天井の6面で効率よく吸収し、力が一部分に集中することを防ぎます。各面は枠組材と構造用合板を一体化させたパネルになっていて、優れた耐震性の源となっています。また壁や天井には不燃材が使われ、各部屋が密閉されているので、木造ながら火災にも強くなっています。
おとぎばなしに出てきたような外観
いつか海外で見たまるで絵のような家。そんな美しい外観の住まいもツーバイフォー工法では可能です。ツーバイフォー工法では屋根を支える小屋組みが非常にシンプルなため、屋根を急勾配にしたり、ドーマー窓をつくったりと個性的な屋根をつくることができます。さらにサイディングやタイル貼りなど、外壁の仕上げについても住む人の好みによって自由に選ぶことができます。個性的で表情豊かな外観デザインをプランできる工法でもあるのです。
若干の制約も知っておこう
ツーバイフォー工法は、前述したように壁で支える工法です。そのため、窓などの開口部の位置や大きさなどには制約があることも知っておくべきでしょう。部屋を広くつくりたい場合も、可能な場所と不可能な場所があります。また、壁が構造材となっているため、リフォームの時にも設置位置が変更できない、あるいは取り除いたりできない壁があるなどの制約があります。将来、ライフスタイルにあわせてリフォームすることを考えているならば、それに対応した設計にするなど、プランニングの段階で考慮しておきましょう。
この内容は2004年8月20日現在のものです。