住宅リフォームのヒント集

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2022/12/12

プロに聞く!見つからない、片付かない…を減らすシニアのためのLDK収納術

長年暮らしてきたわが家はものがいっぱい。使いたいのに見つからない、取り出しにくい…ということはありませんか?片付けやすく、サッと取り出せるLDKの収納について、年間100件以上の片づけのサポートをされている収納のプロ 高山一子さんに聞きました。

ものに囲まれて暮らしていませんか?

旅先で買ったカップやいただきものの花瓶など、いつの間にかたまった小物や、すぐに使わないものに、リビングやキッチンの特等席を奪われていませんか?
もったいないから捨てられない。ものがあふれて人が小さくなって暮らす、そんな生活スタイルは見直しましょう。
片付いていないと、掃除もしにくく、つまずいたり、袖をひっかけたり、家庭内事故のリスクを高めることにもなりかねません。大切なのは今の暮らし。思い切って整理し、収納を見直して生活空間を使いやすくしませんか。

シニア世代の収納は安全を確保することがポイント

人がまっすぐに立った時、腰から目線の位置までの手が届きやすい位置の収納を「ゴールデンゾーン」と言います。かがんだり、背伸びをしなくてもよいので、よく使うものはゴールデンゾーンに収納するのが収納の基本ルールです。
通常、時々使うものならゴールデンゾーンより少し高い位置に収納しても問題ないのですが、シニア世代の方にはあまりおすすめしません。万が一の転倒やケガに備えて、使用頻度の高いものの収納は年齢にあわせて変えていく必要があります。

年齢を重ねると、手が伸ばしづらくなったり、しゃがみづらくなったりする

ゴールデンゾーンには頻繁に使うものをしまい、必要な高さに収納する場合は、極力たまにしか使わないものや軽いものを置くようにしましょう。重いものは足元に片付けるのがポイントです。目薬やペンなどの小さなものは、目線より低い引き出しに収納することで、見つけやすくなります。

普段使わないものは納戸に片付けてスッキリと

リビングの近くには納戸やパントリーなど大きめの収納があると便利です。リビングに置くものはよく使うものだけにして、普段使わないものは納戸に移動させることで、リビングにものがあふれることを防ぎます。納戸の収納はスーパーの陳列棚のようにしまっているものが一目でわかるような、見える収納がおすすめです。
リビングは、できるだけものを減らし、必要なものだけがある状態にしたいですね。

いつも目にすることで忘れない、リビング収納

リビングにおすすめなのが、オープンタイプの大容量の壁面収納。ふとした時に目に入るので忘れにくく、ものの定位置を決めることで、家族も片付けやすくなります。
完全にオープンにすると、小物などはゴチャゴチャして見えることもあります。その場合は、一部を扉付きの収納にしたり、細かいものはボックスに入れることでスッキリとした印象になります。

ダイニングは使いやすい収納で、いつでもスッキリ

ダイニングテーブルで新聞や本を読んだり、家計簿をつけたりする方も多いと思います。新聞や本の他、文房具、薬、ハンコなど、ダイニングで使うものを入れられる収納が近くにあることで、テーブルの上がスッキリ。食事の用意もしやすく、作業をするときもすぐに取り掛かれます。

キッチンでの作業効率をアップする収納

キッチンは電化製品や食品、食器など多くのものがあるので、収納場所が足りない…ということも。パントリーがあると缶詰などの保存食品やストック品を保管することができます。
キッチンは、いつも使うものすぐに使うものを集めるようにし、保存食品などはパントリーに収納するなど、分けておくことでキッチンまわりがスッキリします。
ものが少なく片付いたキッチンなら作業効率もアップ。調理もしやすくなります。パントリーは全体を見渡せるオープン収納にすることで、買い忘れや重ね買いを防ぐことができます。

キッチン収納は見やすく、取り出しやすく

キッチンの収納は、引き出し式がおすすめ。ラクな姿勢で開け閉めしやすく、奥のものまで見えるので、取り出しやすくなります。

シンク上の吊戸棚は、台に乗ってものを取らなくてもいいように目の高さまで降ろせる昇降式にすると、取り出しやすく作業も効率的。使い終えたら吊戸棚内に収まるので、見た目も片付いたキッチンになります。

取材協力

高山一子さん
収納コンサルタント/ライフオーガナイザー

SMART-WORKS主宰。一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会認定トレーナーとして活動するとともに、片付け収納サービス、新築・リフォーム時の収納コンサルティング、収納や片付けの各種セミナー講師として活動。

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