日本三大名湯・有馬温泉老舗旅館の情緒と調和するバスルーム

山と川に囲まれた当館の魅力は、四季折々の美しい景色と温泉ならではの風情を感じていただけることです。
歴史ある三古湯、日本三名泉に名を連ねる有馬ならではの泉質の良さには自信があり、多くのお客様からも高評価をいただいています。
65年以上に渡る歴史を大切に、日本旅館の佇まいを継承しつつ、最新バスルームの機能性や利便性を融合させたい。
お客様にゆったり過ごしていただける、旅館としての調和を最優先に考えました。

パナソニックのお風呂は、以前から部屋風呂として使用していたので、メーカーに対する信頼度は高かったです。
今回、客室の水廻りの改修にあたり、他社メーカーのカタログも取り寄せて、当館に合うのはどれか、という点で比較検討をおこないました。機能やメンテナンスのしやすさという点と、ひのき調の木目や黒御影調の床の落ち着いた色味が日本旅館の雰囲気に馴染むと思い、決めました。
最近のお客様は生活水準が上がってユニットバスが当たり前になっているので、そこに旅館として対応していくのは大切なポイントなのではないかと思います。昔ながらの旧式のお風呂から時代に合わせて機能性などを改善していくことが必要だと思っています。

今回の改修で最も重要だったポイントは、狭いスペースに現代のユニットバスが設置できるのか、という点でした。
もともと天井に勾配がついていて、通常のユニットバスでは納まりませんでした。その点を試行錯誤していただき、特注の対応でなんとかクリアできたので満足しています。
今後、少しずつ改修を進めていくことになると思いますが、基本となるベースが決まったら、他のお部屋もそれに倣っていくことになります。

当館は純和風の造りになっているので、お風呂だけ洋風のユニットバスでは違和感が出てしまいます。
せっかく有馬に来たのだから、日本の温泉の風情を感じてもらいたい。Lクラスバスルームは天井まで木目調で統一できるので、雰囲気を損ねることなく、部屋風呂でも和の雰囲気を楽しみながら、くつろいでいただけると思います。

今回、Lクラスバスルームを採用したお部屋は3室です。
昔ながらの構造を活かした造りになっているので、狭い空間に設置するという点で何度も相談させていただきました。
落ち着いた色味の木目のバスルームは、純和風のお部屋の雰囲気にもしっくり馴染んで、海外から来られるお客様や赤ちゃんを連れたファミリーにも喜んでいただけると思います。
この先、東京オリンピックや大阪万博もあるので、どんな風に活気づくのかが楽しみですね。
TKB株式会社 管理課　副課長　出口 健太　様（写真右）
美樹工業株式会社 建設事業部リフォーム課 課長　竹内 明 様（写真左）