その照明の良さを空間の良さにする壁をつくりたい。目指したのは、あかりの種類・変化をうけ止め、美しく反射・反応する壁。すべてに共通するのは、遠景で見たときの驚きと、近景で見たときのおもしろさの両立。
メタリック鋼板とUV硬化インクジェット印刷の繊細な表現力を、照明効果と組み合わせることで、雲母(キラ)刷り調の表情を可能にし、日本人として美しいと感じる表現・手法・カラーで再現した。ここにもINTEGRALの思想がある。
雲母刷りは、 光と人の眼を結ぶところだけを光らせることができる表現。 陰影の中でこそ、壁の文様を印象的に浮かび上がらせる。
REFLECT PANELの光の反射イメージ図。メタリック鋼板とUV硬化インクにより光を反射。UV硬化インクの密度により、異なる表現が可能。
印刷されたシートを張り込む従来の壁と比較し、UV硬化インクジェットフルカラー印刷は格段に自由で豊かなグラフィック表現が可能。金属質の壁面に対して複雑に配列されたインクによって色を重ね、独特の質感をつくる。
これらの組み合わせにより、光の角度や強弱、色温度により視覚的な変化がおき、これまでは見ることのできなかった美しい空間が実現した。
それぞれのあかりにはあかりの重心をかえるという意図がある。その意図を受け、あかりの魅力とそれを受ける面としての魅力を最大限に引き出すグラフィックを開発。メタリック面とインクジェット印刷の特性を融合し、メタリック部分の床や天井の映りこみを利用。柄の消え入るようなグラデーションを用いたことで異なる面であった床・壁・天井が一体感を増し、あたらしい世界観を創りあげている。
REFLECT PANELの断面構造イメージ図