キッチンが、ナチュラルな癒し空間のアクセントに

実家の二世帯住宅へのリノベーションを機に、理想のキッチンをつくろうと決心されたW様。中学生の息子さんがいる共働き夫婦です。仕事で遅くなっても必ず家族みんなで夕食をとるので、準備はできるだけ省力化したいというのが本音。週の半分はホットプレートを使っていたそう。「ホットプレートなら料理の準備をしながら食べられます。夫も息子も好きな食材を焼いて、自分でお皿も出して。自然になんでも自分でしてくれるし（笑）、時短にもなるでしょ」と奥さま。

そのホットプレートスタイルを変えることなく、理想の形で実現したのが「いろりダイニング」。ホットプレートをわざわざテーブルにセットする必要も、洗って片付ける手間もいりません。「IHははじめてだけど、お手入れはサッと拭くだけ。こんなにラクとは思いませんでした。これまで活躍していたホットプレートはもう捨てちゃった（笑）」

引っ越し後、最初の夕食は“焼き肉”。旧居では、テーブルの真上のペンダントライトが煙にまみれて、油汚れが気になっていたそうですが、「いろりダイニング」なら真上がレンジフードなので煙の心配がなくなったとお喜びです。「いろりダイニング」で、ホットプレートスタイルはずいぶん手間が省かれ、そのうえ洗練された空間にバージョンアップされました。

キッチンと感じさせない、生活感のない空間にしたかったという奥さま。電子レンジをはじめ冷蔵庫まで家電類はまとめて3畳ほどのパントリーに収納したことで、キッチンはほとんど雑多な印象はありません。日常使いの食器類や鍋は、手元のワゴンにまとめました。

「ワゴンは食事の前はコンロ側において、必要な食器をサッととって盛り付けられるし、食器洗い乾燥機のそばまでもってくればパパッと片付けられる。必要なところに移動して使えるから、とっても便利ですよ」

何よりデザイン性を重視したW様は、IHのガラストップは黒を選び、扉はマットな黒を合わせました。LDKのナチュラルな雰囲気のアクセントになっています。「すべてをナチュラルなテイストで統一するより、異色なテイストを少し加えるほうがよいと思って」と住空間コーディネーターの奥さまならではの視点で、癒し感たっぷりのキッチン空間が誕生しました。