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「アートDEリノベーション」
~出張アートスタイリング~

機能性だけでなくデザイン性、ものの価値より内面の豊かさへの関心が高まっている今、「アート」への注目が集まっています。ホテル、旅館、オフィス、カフェ、医療施設や福祉施設などでも、アートのある素敵な空間を目にすることが多くなりました。アートは見る・飾るといった従来の楽しみ方だけでなく、実は私たちの豊かなライフスタイルの実現に大きく貢献しています。このように、“アートのあるくらし”は、私たちが抱える様々な問題を改善する大きな可能性を秘めていると考えられています。

企画展ブース
「マイセンと書と
華のあるくらし」

そんな注目の高まるアートの力を私たちの日常生活の中にも、気軽に取り入れることができるリノベーションの方法を『TOKYO リノベーション ミュージアム』にてご紹介しています。
企画展ブース「マイセンと書と華のあるくらし」では、19世紀に造られたアンティークのマイセンのディナーセットと書家・白石雪妃と華道家・塚越応駿からなるユニット「書樹」のアートワークが洗練された和の空間を演出しています。

コンセプトは“ 個性を愛する 古きものを見直す そして、美しく調和する”古きもの、朽ちたものに命を吹き込む「融合、創造、再生」をテーマに、アートワークを構成しています。
コンセプトは“個性を愛する古きものを見直す そして、美しく調和する”
古きもの、朽ちたものに命を吹き込む「融合、創造、再生」をテーマに、アートワークを構成しています。

出張アート
スタイリング

アーティストと共にはじめる、“アートDEリノベーション”を、実際に日常を過ごす生活空間の中でも体験していただきたいと、二人のアーティストが一般のご自宅を訪れました。この試みの名前は「出張アートスタイリング」。アートのある豊かなくらしを届けることを目指し設立された「アートのある暮らし協会」がはじめた新たな取り組みです。その名の通り、実際にご自宅に訪問し空間に合ったアートを設置いたします。

「出張アートスタイリング」にご協力いただいたのは『TOKYO リノベーションミュージアム』でも作品を展示中の書家の白石雪妃さん(右)と華道家の塚越応駿さん(左)
「出張アートスタイリング」にご協力いただいたのは『TOKYO リノベーションミュージアム』でも作品を展示中の
書家の白石雪妃さん(右)と華道家の塚越応駿さん(左)

今回ご依頼を頂いたのは、6月にご自宅マンションのリノベーションを済まされたばかりのY様。
間取りは中心に水回りと収納部分をまとめ、左側にダイニング、右側をプライベート空間にすっきりとまとめられ、あえて扉を設けず建物自体の奥行きを上手に利用した開放的で落ち着いた空間になっています。

2004年にフルスケルトンの大規模なリノベーションを行った後、15年が経過し、所々修繕が必要になったことが今回のリノベーションのきっかけだったそうです。
リノベーションを決めた当初は、二重サッシの設置やLED照明への切り替えなど、機能性やエコ面の改善をのみを予定されていたということですが、次第に、この機会に自分自身のパーソナリティをご自宅にも反映したリノベーションがしたいと思うようになり、今回のリノベーションに至ったそうです。

もともとインテリアや雑貨が好きだったY様は、アンティークショップや蚤の市に直接足を運び、時間をかけて一つひとつ吟味してインテリアを集めていたそうですが、前回のリノベーションをした時から時間が経ち、好みのスタイルやご自身のパーソナリティの変化もあったことで、どことなくお部屋のスタイルにインテリアが合わないものになってしまったそうです。
今回は、思い切ってこだわりの家具や雑貨をインテリアをメインに、そのインテリアに合った部屋になるようにイメージを固めていったそうです。

店舗のディスプレイのような印象的な空間1
店舗のディスプレイのような印象的な空間2

今までの倍以上の広いスペースに拡張され広々とした玄関土間。普段はご主人の趣味の自転車を置くスペースに。タイル張りの床、壁に張ったシマウマのステッカーや海外で購入した雑貨がアクセントとなり、店舗のディスプレイのような印象的な空間になっています。

アイアンやウッドなど素材感を活かしたアンティークのインテリアがシックに統一された空間

蚤の市でひとめぼれした子ども用の椅子。「シャビーシックなインテリアが好きでしたが、近年はインダストリアルな質感により魅力を感じています」とY様。アイアンやウッドなど素材感を活かしたアンティークのインテリアがシックに統一された空間をより引き立てています。

インテリアの雰囲気に合わせて選んだアクセントクロス1
インテリアの雰囲気に合わせて選んだアクセントクロス2

使い込まれて味がある雰囲気のインテリアがアクセントとなり、部屋全体がそのイメージで統一されています。インテリアの雰囲気に合わせて選んだアクセントクロス、色を合わせたカーテンが空間にまとまりを生んでいます。

コレクションの中でも100年前に造られたというアンティークのダイニングテーブルは圧巻。カジュアルな椅子と合わせることで、飾らない魅力を生んでいる。
コレクションの中でも100年前に造られたというアンティークのダイニングテーブルは圧巻。
カジュアルな椅子と合わせることで、飾らない魅力を生んでいる。

アートを取り入れようと思ったきっかけは?

Y様がアートを取り入れようと思ったキッカケは、どことなく物足りなさを感じたことでした。
こだわりのインテリアで統一された空間には満足していたものの、どこか殺風景さを覚えるようになり、また季節感がないことを気にされていたY様。
そんな状況を変えたいと、今回「出張アートスタイリング」を依頼することに決めました。

アート選びで大切なこと

もともとアートが好きで、美術館などにも足を運んでいるY様。
しかし、いざご自宅となると「好きだけどそこまで詳しくはない」「アートをどう飾ったらいいのかわからない」という思いから、なかなかご自身でアートを選んで飾ることには抵抗があったそうです。

アートを選ぶ基準には、色、テイスト、モチーフなど数えきれないほど様々な切り口がありますが、アートのある暮らし協会がアートを提案する上で大切にしていることは「ライフスタイルの中で何を大切にしているのか?どんな思いをかなえたいのか?」という部分です。

今回、Y様にお話しをお伺いする中で見えてきたのは、丁寧なくらしを大切にしている様子や、「心地よいくらし」や「美意識をはぐくむ」といった内面的な豊かさを重視していることでした。

「心地よいくらし」に寄り添い「美意識をはぐくむ」生活をアートで

Y様のご自宅にアートワークをご提案させていただくにあたり、アートのある暮らし協会のスタイリストがY様にヒアリングを行った後、実際にアートワークを作成する白石さん塚越さんと一緒に今回のアートワークの方向性を決める打ち合わせを行いました。
アートを入れる上では、このヒアリングと打ち合わせがとても大切になってきます。

実際にY様にお話しをお伺いするのは一回だけですが、その中でY様の好きなスタイルや、住まいのテイストだけでなく「何を大切にしているのか?どんな思いをかなえたいのか?」を確認し、あとはアーティストと一緒にコンセプトを共有し、アートワークのイメージを膨らませていきます。

今回キーワードとなったのは、「心地よく自然な時間と流れとともにあるくらし」「季節のうつろいが育む美意識」「忘れたくない大切な人との思い出」でした。

7月某日。お二人のアーティストと共に実際にY様のご自宅を訪れました。
ご自宅を訪れるのは、アーティストのお二人もスタッフも初めてでしたが、事前にご自宅の間取りとお写真を拝見し、ヒアリングを実施していたためスムーズに作業に取り掛かることができました。

設置場所を直接確認する白石さんと塚越さん。
設置場所を直接確認する白石さんと塚越さん。
今回、アートワークを飾るのは普段Y様が作業机として使用しているデスクの上。建物の南側に面し、ベッドルームも兼ねているプライベートな空間です。
今回、アートワークを飾るのは普段Y様が作業机として使用しているデスクの上。建物の南側に面し、ベッドルームも兼ねているプライベートな空間です。 段はY様のプライベートな作業空間として使用されている左奥のデスクの上にアート設置することに。

ご自宅にアートを取り入れる際、来客のある玄関やリビング応接室といった場所を最初に思い浮かべますが、常にご自宅にいるのは家主の方だからこそプライベートな空間にアートを入れる楽しみを感じていただきたいと、今回はベッドルームの作業デスクを選びました。

まず、作業デスク脇の壁面に貼って剥がせる壁紙「いろかべ(提供:COTA-labo)」を貼っていきます。最初から裏地にノリがついているこちらの壁紙は、シールのように台紙からはがすだけで誰でも無理なく壁に貼ることが出来るのが特徴です。賃貸住宅など原状回復が必要な場所にアートを入れる時も大活躍する壁紙です。

壁紙がずれないように慎重に壁に合わせていきます。ずれてしまっても何度でも貼ってはがせるので安心です。
壁紙がずれないように慎重に壁に合わせていきます。ずれてしまっても何度でも貼ってはがせるので安心です。
花器も作品の一部としてこだわっている塚越さん。今回選んだのは面白いテクスチャーと表情の花器。あつらえたようにデスクと色も合っている。
花器も作品の一部としてこだわっている塚越さん。
今回選んだのは面白いテクスチャーと表情の花器。あつらえたようにデスクと色も合っている。
今度はシーリングライトの調整作業を行います。今回のアートワークは作品を照らす光、そして壁面にできる影が、作品の重要な一部となります。
今度はシーリングライトの調整作業を行います。今回のアートワークは作品を照らす光、そして壁面にできる影が、作品の重要な一部となります。 作品に光を当てながら、影の表情を念入りに調整していく。
影の形から作品のイメージを膨らませていく白石さん。
影の形から作品のイメージを膨らませていく白石さん。
次に作品の影に沿って、書家の白石さんが文字をしたためていきます。流れるような筆先が、時には影に沿って、そして出来た影の先へと流れていきます。
次に作品の影に沿って、書家の白石さんが文字をしたためていきます。
流れるような筆先が、時には影に沿って、そして出来た影の先へと流れていきます。
白石さんがしたためているのは、なんとアルファベット!「書」という概念に縛られない自由な発想。どんな作品に仕上がるか期待が膨らむ。1
白石さんがしたためているのは、なんとアルファベット!「書」という概念に縛られない自由な発想。どんな作品に仕上がるか期待が膨らむ。2
白石さんがしたためているのは、なんとアルファベット!「書」という概念に縛られない自由な発想。どんな作品に仕上がるか期待が膨らむ。3
白石さんがしたためているのは、なんとアルファベット!「書」という概念に縛られない自由な発想。どんな作品に仕上がるか期待が膨らむ。
壁面の書が完成した後は、塚越さんが最後の仕上げとして葉と花を活けていきます。
壁面の書が完成した後は、塚越さんが最後の仕上げとして葉と花を活けていきます。 全体のバランスを見ながら、花を生けていく塚越さん。
壁紙の貼り付けなどの準備作業に1時間、アートワークの作成に1時間のトータル2時間で完成したのがこちらの作品です。

壁紙の貼り付けなどの準備作業に1時間、
アートワークの作成に1時間のトータル2時間で完成したのがこちらの作品です。

大胆で開放的な印象を生む樹木の美しさ。
壁面に生まれる樹枝の影、そして影に濃淡と動きをつけ表情を生み出す書が生命を感じさせるアートワークです。

Before
Before
After
After

照明の灯りと自然光で見た時、異なった印象を与えてくれるのもこの作品の魅力。
樹木の影が、窓から差し込む自然光で刻一刻と変化していく様は、一日の時間の流れや季節のうつろいといった、普段の生活の中で見落としてしまいがちな変化を視覚的に伝えてくれます。

昼間の自然光のもとでは季節・時間帯によって異なる影の変化を楽しむことができます。
昼間の自然光のもとでは季節・時間帯によって異なる影の変化を楽しむことができます。
夜の灯りのもとでは、静けさに満ちた自分だけの時間をそっと感じさせてくれるひと時。
夜の灯りのもとでは、静けさに満ちた自分だけの時間をそっと感じさせてくれるひと時。

今回、塚越さんが選んだ植物はグレビレア・バイレヤナとエリンジウム。
グレビレア・バイレヤナはイスラエルを原産にする植物。裏表で美しい緑とゴールドを楽しむことができます。今回はY様のご自宅のイメージに合わせてゴールドを選びました。
オセアニア大陸を原産とするエリンジウムは美しいブルーグレーが特徴。今回、アートワークを作成するにあたって何種類か花を用意した塚越さんですが、その中から迷いなくエリンジウムを選択しました。

裏表のコントラストが印象的なグレビレア・バイレヤナと、ブルーグレーが美しいエリンジウム。
裏表のコントラストが印象的なグレビレア・バイレヤナと、ブルーグレーが美しいエリンジウム。

「どうしてこんなにすぐに自分の好きなイメージや色が分かったのか」と感動されるほど、エリンジウムはY様のイメージ通りの理想的な花だったそうです。
迷いなくエリンジウムを選んだ塚越さんに「お任せしたら絶対に間違いないな」という思いが確信に変わったと伺いスタッフも嬉しくなりました。

アートワークとして展示する1カ月の期間を考えて、グレビレア・バイレヤナとエリンジウムもドライフラワーとしても楽しめる素材を選んだ塚越さん。
さりげない心遣いも、アーティストと一緒につくるアートワークの魅力です。
最初に生けた花を生花そしてドライフラワーとして楽しんだ後は、花器に季節の草木を自分でアレンジすることで、肌で感じる四季の移り変わりを部屋の中に持ち込むことができます。
アートワークは見る人自身の内面を写す鏡のようなものでもあります。作品がアーティストの手を離れた後も、今度は自分の手で作品を変化させていくことが出来るのです。

光の変化から時間のゆったりとした流れを感じる「心地よいくらし」、そして季節の流れによりそい四季を取り入れる「美意識をはぐくむ」生活をアートがそっと寄り添いかなえてくれる。今回、アートワークに込めたのはそんな思いでした。

アートだからかなう「自分らしさの表現」

Y様のご趣味は音楽。
玄関を入ればそこに電子ピアノがあり、音楽が身近にある生活を送っています。
聞いたり演奏したりする音楽のジャンルも多岐に渡り、中でも最近はリフレッシュのためにはじめたドラムの練習に打ち込んでいるとのこと。

ヒアリングの際に白石さんから提案があったのは「大切な一曲を作品にしませんか?」というものでした。
普段からミュージシャンと一緒にライブペインティングを行うなど、音楽を作品の中に表現することを続けてこられた白石さん。今回はY様の「自分らしさ」の表現として、大好きな音楽を作品にすることを提案し、Y様も「ぜひその作品をお願いします」と方向性が決まっていきました。

一度ノートに書き起こし、解釈した詩を丁寧に作品にしていく白石さん。
一度ノートに書き起こし、解釈した詩を丁寧に作品にしていく白石さん。
そこには言葉に対する書家ならではのひた向きさと真摯さを感じます。
今回アートワークに取り入れたのはY様にとって大切な一曲。カーペンターズの『We've Only Just Begun』。

若くして亡くなってしまったY様の大切なご友人が大好きだったこの曲は、運命的にも現在のY様のドラムレッスンの課題曲にもなっているそう。
いつまでも忘れたくない大切な思い出がこの歌詞の中に込められています。

生けた蔦の一部にも別の詩が書きつけてあり、壁面の書とデスクの上の作品を立体的に繋いでいる。
生けた蔦の一部にも別の詩が書きつけてあり、壁面の書とデスクの上の作品を立体的に繋いでいる。

アートが与えてくれたもの

今回実際にアートを入れたことで、Y様が一番印象的だったのはアーティストと一緒に空間を創っていくことの楽しさだったそうです。
単にアートを買って飾るというだけではなく、実際にアーティストとの打ち合わせを通して作品を創るという体験は、「自分だけのとても贅沢なもの」。
そして、一度ヒアリングをしただけでY様の思いが、想像した以上の形でアートワークとなっていることは、まさに嬉しい驚きでした。

Y様のご友人への思いを伝えるように、伸びやかに天へと広がっていくかのような蔦。

Y様のご友人への思いを伝えるように、伸びやかに天へと広がっていくかのような蔦。
「何気なく言葉にした自分の思いを、アーティストのお二人が目に見えるカタチにしてくれたことに感動しました」とY様。

好きなもの・大切にしているもの、自分だけの唯一無二の表現がかなうのがアートの魅力でもあります。
既成概念にとらわれないアーティストならではの創造性に触れ、アーティストと共に新しい価値を創造する何物にも代えがたい創造体験は、きっと誰しもを夢中にしてくれるはずです。
今回、Y様からの「出張アートスタイリング」のご依頼を通してさらにアーティストと共にはじめる、“アートDE リノベーション”の魅力を再確認することが出来ました。
ぜひ多くの方に自分自身と見つめ合い、自分自身を再発見するクリエイティブな体験をお届けしたいと願っております。

「出張アートスタイリング」体験モニターをプレゼント

受付期間2019年924日まで。

TOKYOリノベーションミュージアムにご来場の方でアンケートに答えて応募いただいた方限定2名様に、白石さん塚越さんによる「出張アートスタイリング」体験モニターをプレゼントしております。受付期間は2019年9月24日まで。
今までと同じ空間に「アート」が入る事によって空間そのものがどう変わっていくかを、ご自宅で体験してみませんか?皆さまの『TOKYOリノベーション ミュージアム』へのご来場をお待ちしております!

*ご自宅に訪問してアートを設置するのは、10月~11月末までとなります。
ご自宅への作品設置期間は1カ月間で、設置終了後は、ご自宅まで引き取りに伺います。

  • 施設案内

  • TOKYO リノベーション ミュージアム

    TOKYO リノベーション ミュージアム

    TOKYOリノベーションミュージアムでは、建築家やインテリアコーディネイターを講師に迎えたセミナーや、リアルサイズでリノベーション後の空間を体験ができます。自分らしいリノベーションを探しにきてはいかがでしょうか。

    https://sumai.panasonic.jp/trm/