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色の力で毎日をハッピーにする専門家

秋山さんの顔写真

くらしスペシャリスト#016色の力で毎日をハッピーにする専門家秋山 千惠美さん

Vol.5 色から考える眠りのための空間

パーソナルスペースである自宅のインテリアを考えることは、自身の暮らしを見つめ直すことでもあります。そこで今回は、より快適な暮らしを送るために、寝室をはじめとした各空間にはどのような色を取り入れたらいいか? 実践的な考えをお聞きしていきます。

色は見るだけでなく「感じる」もの。五感に響く寝室づくりのコツを伝授。

インテリアカラーをアドバイスする際、秋山さんが重視しているのが、色が持つ生理的な影響力です。「暖色系は交感神経を刺激し、元気な気持ちになれるのに対し、寒色系は交感神経を静め、リラックスさせる働きがあります。色は見るだけでなく、心と身体で感じるものでもあるのです」と秋山さん。カラーワークスではこうした作用を踏まえ、色をはじめとした五感で感じる空間づくりを提案する「feel me」プロジェクトを展開。中でも寝室は「人生の3分の1を過ごし、睡眠の質を左右する重要な空間である一方、他人が足を踏み入れることがないプライベート性の高い空間なので、人目を気にせず自分の感性を活かした空間づくりができる場所」として、まずは見直してみてほしい空間だといわれます。具体的には、壁やベッドリネン、カーテンをやわらかな色にするほか、間接照明を用いたり、心地よい香りで空間を満たすなどの方法を提案しています。「個人的には、肌触りのよいカーペットを敷くのもおすすめです。私も寝室をやわらかな色のカーペットにかえたところ、寝室の雰囲気がやさしいものになりました。そして驚いたことに、裸足でカーペットを踏みしめた瞬間、脳が眠りモードに切り替わって、寝室に入っただけで眠くなるんですよね(笑)」。色がもたらす視覚効果にあわせて、触覚や臭覚といった感覚をひとつひとつ丁寧に味わうことで、質の高い睡眠をもたらしてくれそうです。

Feel me  http://www.feelme.jp/about_feelme.pdf

眠れる部屋の写真

feel meが提案する「眠れる部屋」は、女性なら誰もが憧れる夢の空間。気持ちをリラックスさせるブルーを基調に、ニュートラルなベージュがやわらかさを添えています。壁紙は全面ではなく一部にあしらうことで、柄ものでもすっきりした印象に。

眠れる部屋の要素の写真

色のセレクト以外にも、「眠れる部屋」のための要素はさまざまです。
(左)肌触りのよいカーペットを裸足で踏みしめることが、脳を眠りへのモードへと切り替えるスイッチ。(中央)ベッドにたくさん並べたクッションも、「やわらかくて気持ち良さそう」と感じさせ、眠りに誘う仕掛けに。(右)カーテンのタッセルなど、細かいパーツにもこだわることで、より自分らしい空間を演出できます。

もう一つの眠れる部屋の写真

feel meが提案する、もう1つの「眠れる部屋」。リラックスできるブルー系に対し、ピンク系やパープル系は幸福感を感じさせる作用があり、やはり寝室におすすめです。トーンを意識すれば、華やかになりすぎず落ち着いた空間に。

秋山さんの写真

feel meのコンセプトについて説明する秋山さん。右から、暖色系の「SPRING」「AUTUMN」、寒色系の「WINTER」「SUMMER」をイメージしたディスプレイを展開しています。

キッズルームにおすすめ! いくつもの色を組み合わせる上級者テクニック。

続いて寝室以外のお部屋に似合う色についてお聞きすると、「好きな色、というのが大前提ですが、やはり空間の目的によって、その部屋の役割に合った色の傾向はあります」と秋山さん。例えば、アースカラーを中心としたナチュラルな色合いは、気持ちを落ち着かせてくれるのでリビングや和室に、イエロー系は笑顔と元気をくれる色なので、ダイニングや子ども部屋にぴったり。また暖かさとエネルギーを持つ赤やオレンジは、ダイニングや仕事部屋に採り入れるのがおすすめです。子ども部屋を複数の色でカラフルに仕上げたい場合、難しいのが色合わせですが、「vol.2で紹介した色相環を参考に、色を引き立たせたい場合は反対側にある色を、なじませたい場合は横並びにある色を使うと、うまく合わせられますよ」とアドバイス。1枚の壁を複数の色で塗り分けるのは勇気が要りますが、その色合わせを壁と家具、壁と小物で行えば、カラフルかつ個性的なインテリアが簡単に作れるとのこと、さっそく実践したいテクニックです。

複数色を使ったインテリアの写真

複数の色を取り入れたいときは、壁面だけで完結するのではなく、家具や小物を取り入れるのも手。「壁が背景となって、家具や小物を引き立てる役割を果たしてくれます」。

アクセントカラー例の写真

本棚や壁、扉をニュートラルなグレーに統一することで、ライムグリーンのソファが一層の存在感を放ちます。

白で統一した上級者インテリアの写真

やわらかな白で統一された、ぬくもりと気品が共存する空間。暖炉の両サイドにあるクローゼットは、同じ白でも微妙に色合いを変えることで、ニュアンスが楽しめます。上級者ならではのカラーコーディネイト。

屋根裏の秘密基地のような子ども部屋の写真

屋根裏にある秘密基地のような子ども部屋は、天井も壁もすべてグレイッシュなブルーに。反対色にある赤いチェアがワクワク感をもたらすアクセントになっています。

秋山さんの写真

色の力で毎日をハッピーにする専門家
カラーデザイナー秋山 千惠美さん

一般住宅から企業、店舗まで、空間の色や商品の提案・アドバイスに幅広く活躍するカラーデザイナー。色に関する知識とスキルを駆使し、カラーマーケティング、マーチャンダイジング、プランニングやセミナーなどを行う。 『カラーワークス』のオリジナルペイント「Hip」(グッドデザイン賞受賞)では、色の開発も担当。インテリアカラーの第一人者として知られ、色彩を研究・分析する米国カラーマーケティンググループの日本人唯一ボードメンバーでもある。


カラーワークス ホームページ http://www.colorworks.co.jp
カラーワークス Facebook https://www.facebook.com/colorworks.jp/

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