
くらしスペシャリスト#004 テーブルコーディネイター 光田 愛さん

Vol.1 和モダンで魅せるクリスマスのテーブル
キラキラのクリスマスもいいけれど、今年のクリスマスは食事とお酒を楽しみながら、シックでモダンな大人の聖夜を過ごしてみたい…。初心者でもすぐ実践できるテーブルコーディネイト術を、光田愛さんに教えていただきました。
ニューヨーク カーネギーホールにて和食文化を総指揮。
光田さんがテーブルコーディネイターになったのは、今から23年前、実家の和食器店のお客様向けにお料理に合った器の選び方、並べ方を教える「おもてなし教室」を開いたのがきっかけ。その後、光田さんは軽い気持ちで応募した、雑誌『家庭画報』主催のテーブルコーディネイト・コンテストで優秀賞を受賞。光田さんの「西洋の文化に和を融合した和モダンの演出」は各方面から注目を集め、2009年にはNPO法人「和食文化とおもてなし促進機構」主催のニューヨークフェアで、会場になったカーネギーホール全体のコーディネイトを任せられるまでに。ニューヨーカーたちに、和食器の素晴らしさを大絶賛された光田さんは、改めて「日本の和食文化を絶やすわけにはいかない」と実感したそう。光田さんの提唱する「和モダンのテーブルコーディネイト」には、そんな想いが込められています。

「テーブルコーディネイトをより完璧にするなら、アクセントカラーと同じ色味の洋服を選ぶと、より素敵に見えます」と光田さん。
コーディネイトはメジャーで寸法を測ることから。
クリスマスの食卓も、もちろん毎年「和モダン」という光田さんに、パナソニックのショウルームで実際にテーブルコーディネイトをしていただきました。「テーブルコーディネイトは、実はベース作りが一番の基本」と話す光田さん。まず、最初にメジャーを取り出し、テーブルのさまざまな場所を測り始めました。テーブルクロスや人数分のランチョンマット、それぞれの器の位置がずれてしまうと、全体がきれいに見えないそう。「テーブルの端から何センチの位置にランチョンマットやお皿を置くのか、お皿同士の間隔は何センチ開けるのかなど、すべてメジャーで図って均等にすることで美しさが格段にアップします。ぜひご自宅でも試してみてください」。

メジャーできちんと計ってテーブルクロスやお皿を均等に置くことが、全体をキレイに見せるコツ。コーディネイトの基本です。
定番カラーを使わない大人の聖夜を!
クリスマスカラーは基本、緑・赤・金・銀・白ですが、光田さんの和モダン・クリスマスは、黒・白・グレー(銀)にアクセントカラーでパープルを使っているのがポイント。日本の伝統文様である『青海波』の帯を使ったテーブルランナーを中心に、刷毛目の入った磁器プレートに銀の漆器を重ねたシックな演出。モノトーンの抑えた色調で大人のクリスマスをイメージさせる中、蘭の淡いパープルの色彩が華やかさを添えています。また、今回のコーディネイトでは花の代わりにお重を持ってくるだけで、お正月のバージョンに早変わり!クリスマスからお正月までは1週間しかないので、アレンジがきくコーディネイトはうれしい限りですね。このように器の使い方はアイデア次第で、コーディネイトの可能性は広がります。木の器と白い大きなお皿を重ねてみたり、おわんのフタを別の器と組み合わせてみたり、持っている器でいろいろと工夫してみるのも楽しそうです。 (本文終わり、2014年10月15日取材)

青海波のテーブルクロスと銀の漆器が和モダンの極み。

ナプキンリングにお箸を入れるのはカジュアルで素敵です。

クリスマスカラーを使わなくても小物使いで聖夜を演出。

「和モダン テーブルコーディネイト」のスペシャリスト
テーブルコーディネイター 光田 愛さん
広島県広島市出身。1994年から首尾一貫して西洋の文化に和を調和させた「和モダンスタイル」のテーブルコーディネイトを追求。家庭画報主催の「祝いの食卓大賞」優秀賞ほか受賞歴多数。また、日本人で初めてニューヨーク カーネギーホールにて和食文化を総指揮するなど、グローバルに活躍中。NHK文化センターの講師歴は12年、生徒総数は2,000人以上に上る。
http://mami-mitsuda.tokyo/
「すむすむ くらしスペシャリスト」は、専門家の皆様のライフスタイルや暮らしのアイデアなどを紹介するコンテンツです。ご自身の暮らしに取り入れられる際は、必要に応じ専門家に確認するなど、自らの責任において行っていただけるよう、お願いいたします。また、ご紹介している写真の設備機器等は、パナソニック製以外のものが含まれます。お問い合わせいただきましても、お答えできない場合がありますことを、予めご了承ください。