日々を楽しむ小さな工夫 
コラージュ作家 
オギハラナミさんvol.3

日々を楽しむ小さな工夫015-vol3 自分の“好き”を寄せ集めたコラージュで日用品を飾って

「余り素材で手軽にできるし
組み合わせる楽しさが好きですね」

オギハラさんがコラージュを作るようになったのは、高校生の頃。美術部に入ってこの技法を知り、すぐに気に入ったそうです。
「部活ではコラージュばかり作っていましたね。今とは作風が少し違って、人型に切り抜いて貼るなど絵画的な作品にすることが多かったです」。
その後もコラージュ作品を作り続けたオギハラさん。次第に、日常的に使う物をアレンジするようになり、暮らしにフィットするデザインになってきました。

「封筒や手帳など、紙ものを見ると
つい、コラージュしたく
なるんです」

親しい人に送る書簡や手帳カバー、さらにはラッピングなど、オギハラさんの身の回りの品には、随所にコラージュの技が生かされています。なかには、コラージュの作品を柄として取り入れて作った一筆箋やカレンダー、包装紙も。
また、雑貨店の商品の買いつけを兼ねて海外に行く機会が度々あり、現地で手に入れたポストカードやチケット、写真など旅の思い出をコラージュして残すこともあるそうです。
画一的な市販の品や思い出のアイテムも、ちょっと手を加えることでオリジナリティが生まれ、一層愛着の沸くものになりそうです。

「アクセントになるロゴや
切手などの
素材を
ストックしています」

「コラージュしよう」と思い立ったときに、使いたい素材が揃っていると便利。種類が多いほど作品の幅が広がり、眺めているだけでアイディアが沸きそうです。オギハラさんは、日頃から気に入った素材があると必ずストックしています。
「包装紙の余りのほか、商品パッケージにあるかわいいロゴを切り取っておいたり、シールや外国の切手をアクセント用に集めています。外国語の伝票なんかも、味わいがあってお気に入りの素材ですね」。
好きな色や柄、素材、形……。コラージュは個人の“好き”を寄せ集めてつくる小さな世界。暮らしのなかに自分らしい色づけをするのにぴったりです。

フレームに似合うコラージュを
上手に作るポイント

フレームを飾るとき、中に何を入れようか迷うことはありませんか? アートや写真だけでなく、オギハラさんは、フレームの色やデザインに合わせてコラージュを作るそう。ここでは、ダークブラウンのフレームに収めるコラージュを例に、レイアウトのコツを伺いました。

▼今回使用した材料

  • ・フレーム(ダークブラウン)
  • ・外国の切手(コラージュの主役として)
  • ・外国の雑誌の切り抜き(文字メインの部分。
    下地として)
  • ・印刷物や紙類(切手と調和する色や反対色など
    いろいろな素材)
  • ・マスキングテープ(アクセントになる色柄)

▼コラージュの作り方

  1. 雑誌記事の切り抜きをフレームに合わせてカットしておく。
  2. 1の上に残りの素材を並べレイアウトを決定。
    この際、フレームの窓から見える範囲を把握しておくこと。各素材を重ねたり、すき間を空けたり、レイアウトはお好みでOK。マスキングテープは長さを生かして、アクセント的に使うと効果的。
  3. レイアウトが決まったらのりで貼り付けて固定し、フレームに入れる。

【色合わせのポイント】
淡い色合いの切手をメインに、同系色や反対色の素材もバランスよく配置。引き締め役としてストライプのマスキングテープを使い、コラージュのアクセントにしました。

Fin

次回は、
ビューティーコラムニストの
福本敦子さんに登場いただきます。

Profile

オギハラナミ Nami Ogihara

オギハラナミさん 写真

コラージュ作家。キッチュでパンチの効いた国内外の雑貨や文具、ラッピング素材などを集めた雑貨店「stock」の店主でもある。コラージュの作品はカレンダーや雑貨に仕立てて店でも販売している。著書に『雑貨&フード ラッピングブック』(誠文堂新光社)、『ラッピングアイデアブック』(朝日新聞出版)など。

stock_namiogihara

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