
1.ダイニングキッチンとリビングを隔てていた壁を撤去してひとつの空間に。

築55年の家は、あちこちの老朽化が目立っていました。子どもたちが独立してからは使わなくなった部屋がいくつもある反面、物が多くてスペースにゆとりのない家になっていたと思います。
それでも愛着のある大切な家です。古くなったからと建て替えたり住み替えたりするよりも、この家で長く暮らしていきたい。そして、これからの夫婦二人の生活をもっと充実させたいと思い、妻の定年退職を機にリフォームすることを決めました。
2.キッチンまわりはすっきりと。対面カウンターはホームパーティーにもぴったり。
3.隣室への引き戸はテレビ用のニッチに作り変え、壁もスタイリッシュに。少しの工夫でおしゃれな空間になります。
特に悩んでいたことは、ひどい結露と騒音、リビングの暗さです。
建てた当時からの窓サッシのため、梅雨の時期や温度変化が大きい日には、毎日のように結露が起きていました。水気のふき取りも大変ですし、カーテンや床がカビてしまわないかも心配でした。
また、リビングは家の中央にあって壁に囲まれているため、日中も薄暗く、どうにかしたいと思っていました。コンクリート造なので壁を壊せるか分かりませんでしたが、一級建築士の設計士さんが「解体できる」と言ってくれ、窓から光が差し込む新しいリビングへの期待が高まりました。
リフォームにあたって希望したのは、悩みや課題の解決と、これからのセカンドライフが居心地よく、かつ、アクティブに過ごせるようになることです。
妻は退職後もキャリアを活かして様々な仕事をする予定でしたし、私も会社を勤め上げた後はボランティア活動や農作業をやりたいと考えています。
これまでの家は、子育て中は子ども中心、大きくなってからはそれぞれが快適に過ごせるようにと整えてきました。今後は夫婦二人で、家で仕事をしたり、勉強をしたりすることが増えます。お互いに忙しくしながらも一緒に楽しめる、そんな家にしたいと思いました。
リフォーム後、私が特に気に入ったのは1階の仕事部屋。荷物置きになっていた二部屋を繋げてできた14畳のワークスペースです。仕事をする妻と同じ空間で、私は勉強をしたり本を読んだり、お互いの気配を感じながら自分の時間を過ごすことができます。
妻のお気に入りはリビングダイニングです。「お客様を招待することもあるので、リビングはおしゃれにしたい」と伝えていましたが、まさにその通り。アイランド型のキッチンは残し、ダイニングキッチンとリビングを隔てる壁を取り払ったことで4ヵ所の窓から光が入る、広くて明るく素敵なリビングになりました。ソファで寛ぎながらキッチンで料理をする妻と目が合うのも良いですし、濃い木目の壁やアクセントクロスもモダンで、好みにぴったりです。
悩みの種だった結露と騒音は、担当建築士が提案してくれたペアガラスですっかり解消できています。結露を予防でき、外からの音も気にならなくなって毎日を快適に過ごせるようになっただけでなく、設置には補助金も使えて大満足です。
4.玄関は袖壁を撤去して明るく。仕事部屋の入口(写真奥)は外付け戸を高くして閉塞感を緩和。
5.二間続きの和室は一部をフローリングに。客間としても使えます。
6. 二室の間の壁と押入れを撤去して広い仕事部屋へ。3 ヵ所の窓から明るい光が入ります。
我が家のリフォームは想像以上の出来で、悩みをすべて解消して希望を叶えてくれました。私たち夫婦にとって、リフォームが人生の新たな出発点になりましたし、これからの生活を力強く後押ししてくれます。仕事もくらしも二人で楽しんでいきたいと思います。
リビングダイニングは壁などを撤去して広々とした一部屋に。二面採光できるようになり、部屋全体が明るく。使わなくなった部屋や動線の見直しで、より暮らしやすい家になりました。
猫のための工夫も。引き戸上のキャットウォークはリビング側はキャットタワーから登り降りでき、廊下側は棚板がステップ代わり。人の生活空間を制限することなく、猫がリビングと廊下を自由に行き来できる提案をしてくれた設計士さんの気配りがありがたいです。
1.エレベーターに載せられず階段で運んだ大型のカウンターキッチン。ダウンライトで明るく、温かい雰囲気に。

きっかけは、息子の結婚・独立と、自分は将来どうしたいのかを家で過ごしたコロナ禍の間に見つめ直したことでした。
キッチンは広くても使い勝手が悪くて間取りに不満がある。でも、せっかくお料理が好きなのだから、知り合いを呼んで小さな料理教室やランチ会を開催したい!と。
家の中を見渡すと、息子が使っていた部屋が余っている、キッチンはシンクとコンロ・冷蔵庫が離れていて使いにくく、設備も古くなっているなど、それまであまり気に留めずに受け入れていたことがいくつも気になり始めました。
夢に向かって動き出す第一歩としてモデルルームに通ううちに、リフォームするなら今だ!と思うようになりました。
このマンションは築21年で、水廻りの設備が特に古くなってきていました。キッチンの耐用年数も過ぎていたようです。
趣味である料理を活かして料理教室を開くことが将来の夢。そのためにキッチンを使いやすくすることが一番の希望でした。
元のキッチンは小さな窓が2つあるので昼間は明るいのですが、夜はそうもいきません。ダイニングを背に、壁に向かっていると、圧迫感と薄暗さが感じられました。シンクが一番奥にあるのも、もちろん料理教室には向きません。シンプルな動線で手際よく料理ができ、広さも明るさも欲しい。担当の建築士さんに相談したのも、とにかくキッチンのことばかりでした。
マンションリフォームでどこまでできるのか分かりませんでしたが、天板が広く、ダイニング側を向いたシンクはどうしても譲れないと思っていました。キッチン奥にある息子が使っていた部屋をなくしても良いと建築士さんに伝えると、このマンションでできる最大限の広さでキッチンのリフォームプランを作ってくれました。おしゃれにしようか、スタイリッシュにしようかと迷いながら、天板や扉の色柄を選ぶのは楽しかったです。
リフォームのメイン、キッチンは、言うことなし!の大満足です。自分の希望がカタチになって見えるというのは嬉しいですね。
息子の部屋を狭め、部屋へのドアとキッチンの間を仕切っていた壁を撤去してくれたので、十分な広さが確保できました。カウンター型で3面から囲んで作業できるシンクまわりは、料理教室を開いたときのイメージをかき立ててくれます。
横並び3口のIHコンロも広々としていてとても使いやすいです。収納も多いので食器や調理器具などもゆとりをもってしまえるようになりました。食器や調理器具を増やしてしまわないように気を付けようと思うほどです。
2.ダイニングに向かって料理ができる解放的なキッチン。全体が清潔感ある白色でまとめられています。
3. IHコンロは3口横並び。複数の鍋やフライパンを同時に使っても位置が重なりません。
4.キッチンからリビングダイニングまで同じ床材で貼り替え、木目のフロアから一新。
リフォーム後、料理をしていると「ニコニコしている」と娘に言われるくらいなので、料理教室を始めたら毎日がどれだけ充実するか、楽しみで仕方ありません。
リフォームという“カタチ”から入りましたが、漠然とした想いだった夢が、「これができる、あれをやりたい」と具体的にイメージできるようになり、とても良かったです。
きっと3年後も5年後も、このリフォームのおかげで私らしい暮らしができていると思います。
マンションのため制限がありましたが、マンションの構造を細かく把握してプランを組み、壁の撤去や配管の敷設も予算内で実施。何度も現場で調整を重ね、ご希望のレイアウト・サイズでリフォームができました。
キッチン脇の壁を撤去し、洋室の扉を奥へ。キッチンのスペースを広く確保しました。
1.和室があった場所にキッチンを移し、ハイカウンターで手元を目隠し。使い勝手と空間の美しさが共存するリビングに。

子どもの独立で夫婦二人暮らしになった頃、同じマンションでリフォームされたお家を見学して衝撃を受けました。「こんなに間取りを変えられるなんて!」と。それをきっかけに、これから二人で暮らす、自分たちらしい家にしよう、とリフォーム計画を立て始めました。
悩んでいたのは使っていないスペースが多いことと、南側のキッチンです。
子ども部屋とロフトは足を踏み入れることも少なく、物置は雑然としていて、日常的に使うのは家全体のほんの一部。
それにキッチンは日当たりが良すぎるほどで、洗い物をする手が日焼けしてしまうことも。壁に囲まれて閉鎖的なのにリビングからは丸見えという点も気になるところ。
スペースをフル活用できたら暮らしがどんなに広がるか…。具体的な間取りのイメージはないものの、変えたいとは考えていました。
私たちに提案してくれたのが、TPOに合わせて柔軟に空間の使い方を変えられるプラン。
部屋と収納には複数の動線があって2方向から出入りできたり、リビングの一角をゲストルームにできたり。
玄関の2つの通路はお客様用と家族用。家族は、買い物帰りには洗面室で手を洗ってリネン庫やパントリーにストック品を収納、食材はキッチンへ抜けられます。一筆書きで完結する動線は毎日のちょっとしたムダを省け、とてもラクになると思いました。
北側に移して高めのカウンターで生活感を隠すキッチンプランにも期待が高まり、「これだ!」と二人で顔を見合わせました。
2.あたたかいデザインと黒の取手、上質感があるキッチン。
部屋や収納、どこに行くにも複数の動線があるためアクセスが良く、暮らしのそのときどきで移動しやすいルートやぴったりの空間を作れるようになりました。それに、すべての引き戸を開けておくと、光や風が遮られずに家の奥まで届くのも大満足ポイントです。
対面キッチンはカウンターが目隠しの役割をして、リビングから見えにくいだけでなく、内側に調味料などを収納できるのもうれしい点。妻がショウルームで一目ぼれした木の素材感やグレーの上品さもお気に入りです。
デザインを変えたリビングの天井は今まで以上に開放的に感じられ、やさしい間接照明などでよりリラックスできる空間になりました。趣味のワインを楽しむときは、間接照明だけを点けて落ち着いた雰囲気を楽しんでいます。
3.曲線や間接照明の光を活かしたリビングは、穏やかな時間を過ごせそう。
4.玄関には来客用通路と扉を閉められる家族用通路を設け、動線も空間もすっきり。
5.部屋と収納は2方向から出入りできます。
リフォームで美しい空間に仕上がっても、使いづらかったり面倒に感じたりすることがあると暮らしの快適さは長続きしないと思います。今回のリフォームではストレスなく暮らし続けられる工夫が随所に盛り込まれていて、私たちの「家の美しさを無理なくキープでき、永く暮らしたい」想いを汲んだ理想の住まいを実現してくれました。思ってもみなかった間取りへの大変身には帰省した子どもも感動しています。
日々の不満を解消して希望も叶えてくれたリフォーム、決断して本当に良かったです。居心地も使い勝手も良い我が家で、これからも夫婦二人の時間をゆっくり味わいながら暮らしたいと思います。
間取りを全面的に見直し、複数動線で空間活用の幅を広げたプラン。
1.二面採光で明るく開放的なLDK。

始まりは、2階に一人で暮らす母のためにエレベーターの設置を相談したことです。母は高齢ですが外出や入浴なども自分でできていました。それでも、私たち夫婦も60代、いずれは階段の昇り降りが大変になることも考えられ、それならば元気なうちにエレベーターをつけたいと思ったのです。
しかし、残念ながらエレベーターを設置することはできませんでした。担当建築士さんも役所に確認したり、何か手立てがないか検討したりと力を尽くしてくれましたが、建物の状況から難しく、考えていた案は諦めざるを得ませんでした。
それから3ヵ月間、どう暮らしていくかを夫婦で話し合い、母にも考えを聞きました。そして、母の住まいに私たち夫婦が入るかたちで同居することを決めたところで、改めて建築士さんに相談することに。エレベーターの工事はできませんでしたが、親身になって方法を探ってくれた担当建築士さん以外にお願いすることは、私も妻も全く考えませんでした。
どんなリフォームをするか、母は私たち夫婦に任せてくれましたが、ひとつだけ、「自分でできることは自分でしたい」と。
母の担当ケアマネジャーさんからも、転倒に注意して安全に暮らせるように、と聞いていましたので、母が転倒しないようにバリアフリーにしたい。それに、家で過ごす時間が一番長いのは母なので、母の部屋は南側の日当たりが良い場所にしたい。
さらに、オープンな空間のキッチンにしてパントリーも欲しい。高齢な犬のためにすべりにくい床が良い。仏壇を置き、神棚を設けるための場所も作れないか。
次々に出る私たちの希望を、担当建築士さんはすべて叶えるプランにまとめてくれました。
2.大型のカウンターキッチンにはパントリーも。
3.トイレもバリアフリーに。大きく開く三枚引戸で、介助が必要になっても安心。
最終プランは、ガラッと間取りを変えたものになりました。
4DKとスペースを細かく区切っていた壁を撤去し、約25畳の広々としたリビングダイニングキッチンと洋室2室、納戸の2SLDKへ。カウンターキッチンは十分な作業スペースで母にとっても使い勝手が良く、北欧家具好きの妻が選んだパントリーの入口やカップボードの木目と床タイルの組み合わせもおしゃれです。
築45年の建物なので冬は底冷えするのですが、提案してくれた床暖房と二重窓のおかげで人も犬も快適に過ごせています。
バリアフリーは母がつまずかないようにということでもありますが、段差や敷居がなくなったことで掃除がしやすくなり、その点でも大いにプラスになっています。
また、仏壇と神棚専用のスペースやシンプルな洗面台、玄関の大きなクロークボックスとニッチ棚など、家のいたるところに使いやすさと温かみのあるデザインが共存している点も、とても気に入っています。
4.温かみのあるシンプルで無駄のない洗面台。
5.リビングに設けた南向きの仏壇と神棚の専用スペース。
6.段差を最低限にした玄関には遊び心あるニッチ棚を。壁付けの大容量クロークボックスで足元もスッキリ。
初めに考えたエレベータ設置とは全く違うリフォームになりましたが、住まいを変えたことでより暮らしやすくなりました。「自分でできることは自分で」と言っていた母も、一人で買い物や病院に行ったり、庭の花の水やりをしたり、快適に過ごしています。
リフォームして本当に良かったですし、また別のリフォームをするときにもお願いしたいと思っています。
鳥瞰図。間取り変更や什器の配置も分かりやすく。
様々な角度から見たイメージパース。クロスや床材の変更も反映してくれるので、リフォーム後の家をより具体的にイメージできました。
ダイニング奥からのLDK。仏壇と神棚も。
キッチンは使い勝手や動線の判断材料に。