取材日2017年12月
面手すりと棒状手すりの両方を備え、低い位置からの“立ち上がり”から“歩き出し”までの一連の動作をサポートする「スタンディ」。また使用しない時は面手すりを収納できるので、家族の移動の妨げになりません。しかも工事不要で、簡単に設置可能。「住環境プランナー」が手すりの重要性を、「開発担当者」がこの商品の特長を語りました。
移動がラクになると、身体が衰えたことで億劫だと感じていた日常の動作(新聞取りや買い物)も意欲的に取り組めるようになります。その観点から私たちエイジフリーでは手すりを、転倒予防や立ち上がり・移動の補助のための用品だけでなく、できる事を続けられるための重要なアイテムであると捉え、設置をおすすめしています。
手すりの設置は、単に取り付けて完了というわけではありません。ご利用者一人ひとりで、握りやすい太さや、つかまりやすい高さが異なるので、丁寧に検証しています。エイジフリーでは介護の知識を持った建築士「住環境プランナー」が、実際にお住まいに訪問し、ご利用者の状況を確認し、ヒアリング。さらに間取りや動線などもチェックした上で、最適な手すりと設置位置をご提案いたします。
例えば、賃貸住宅や手すりを設置する場所が土壁であったり、新築のような壁に穴を開けたくないといった場合でもエイジフリーでは、営業担当だけでなく、住環境プランナーや福祉用具専門相談員などと連携して、工事が不要な福祉用具なども検討しながら、住環境が改善するように改めてプランをご提案いたします。また、現場で直面した問題・課題などを開発にフィードバックし、介護用品の開発に活かしています。
「手すりを設置する壁がない」、「家族の生活の妨げになる」などの現場からの課題を受けて、エイジフリーではさまざまな工事不要の手すりを開発しています。そのひとつが棒状手すりと面手すりを備えた「スタンディ」です。自立式で壁の工事が不要なので、ベッド脇などへの設置が可能です。しかも、面手すりは折りたたみ式で、玄関など狭小スペースでも使用でき、家族の日常生活の邪魔にもなりません。
現場からの声で、布団やベッドからの起き上がりや上がり框での立ち上がりなど低い位置から動作する際、身体を支えるため「台(面)」を使用されていることがわかりました。スタンディの面手すりは、そんな「台」として使えるように最大使用者体重を100kgに設計。安心して身体を預けられます。しかも、面手すりなら手のひらや腕、肘などを使って身体を支えられるので、握力の低下や疾病などで「握る」ことが難しくなった方にもご利用をおすすめできます。棒状手すりも備えているので、面手すりを利用して立ち上がった後の歩き出しまでをこの一台でサポートできます。
設置する場所の広さやご利用者の身体状況は、ご依頼ごとに異なります。「スタンディ」をさまざまなケースでご利用いただけるように、手すりは土台(ベース)の縦、横、中央と設置できます。さらに、特別な工具を使わず、付属の六角レンチで調節でき、高さを3cmごとで変えられるようにするなどフレキシブルに調節ができます。