エイジフリー・ライフ コラム
介護付有料老人ホームの
Q&A
<施設でのくらし編>
入居後のくらしをイメージすると心配や不安を感じることも。
そんな介護付有料老人ホームへの入居後の「くらし」について、よくある質問をまとめました。
「認知症」が年々進行して…入居は可能?
基本的に介護付有料老人ホームは老人福祉法の定める専門職の配置や設備・空間の確保をクリアしているので、認知症の方の受け入れは可能です。
ただし、認知症の状態によっては受け入れ不可のケースも…。症状は人によってさまざまですが、認知症の方が穏やかに暮らすには、24時間365日の見守りができる介護職員の存在が不可欠です。介護職員の人員配置が高いユニットケアを実施しているホームなら、より安心でしょう。
社交性に乏しく内気な性格。
周囲になじめる?
集団生活をイメージすると社交性が必要に感じられますが、老人ホームでは必ずしもそうではありません。
介護付有料老人ホームには介護の専門職が複数配置されています。
介護や福祉の理念には「声なき声に耳を澄ませる」という考えがあり、対象の方が自己主張をしなくても個人の人間性や性質を把握したうえで、その時々のお気持ちなどを察しながら適切な声掛けをする訓練を積んでいます。活動に参加したくない方に無理強いはしませんし、参加したいけれど行動に移せない方がいれば、さりげなく声をかけ促してくれるはずです。
入居してすぐに嫌になってしまったら…?
施設を気に入って入居したとしても、いざ暮らし始めてみるとイメージと違うということもあるでしょう。老人ホームに限らず、一般的な引っ越しでもそのようなことはあります。
どうしても退居したいという場合は、90日以内であればクーリングオフ制度が利用でき、それまでにかかった実費をのぞく前払い金が返還されます。
とはいえ、せっかく新生活をスタートしたのですから、まずは施設の職員に相談するなど改善策を探したいもの。また、そうならないためにも体験入居や施設見学を利用して、本人に合う施設かを確認し、より具体的にくらしをイメージしておくと良いでしょう。
本人がなんでも「自分でやりたい」と思う性格。介護付有料老人ホームは向いてない?
「介護」というと、身体を支えたり動作などを助けたりするイメージがあるかもしれませんが、介護には「見守り介護」といって、入居者自身で行う動作を見守る、という行為があります。
例えば、支えなしで散歩したい入居者が、身体状況としては「歩行時の転倒注意」が必要である場合、介護職員は何気ない会話をしながら歩行の様子を注視して見守っています。転倒せず歩けそうか、歩行能力は衰えていないか、など多角的な観点と高い介護スキルでサポートしているのです。
介護付有料老人ホームの介護サービスは24時間対応ですので、こうした見守り介護は常時行われています。その他の高齢者向け住宅では、介護サービスの提供時間が決まっていたり、自立を主軸として運営されていたりと、見守り介護が受けられない時間がある場合があります。こうしたサポートが必要だとお考えの方には、介護付有料老人ホームの24時間の介護サービスは大きな安心です。
※記事の内容は2023年3月末時点のものです