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住まいと暮らしのトレンド調査隊

居心地を左右する!?色から考える空間づくり

色には心と体を元気にする力がある?

色の持つ力で心と体を元気にする空間づくり

住まいの空間は、ほとんどが床・壁・天井に囲まれています。居心地がいい空間は、実はあなたが好きな色、元気になれる色が空間に使われているのかもしれません。選び方次第で、部屋の雰囲気や居心地が変わってしまうので、色選びは設備を選ぶ時と同様、重要なポイントです。
カラーイメージコンサルタントで、住まいのインテリアの色選びにも詳しい花岡ふみよさんは、「色は、人の心と身体に影響を与えます。例えばレッド・オレンジ・イエローなどの暖色系は、体温も気持ちも高める作用があります。逆にブルーなどの寒色系は、心身を鎮静させます。レッドの補色のグリーン系とイエローの補色のパープル系は、どちらも中性色と言われ、血圧や体温を平常にしたり、気持ちをおだやかにしたりする作用があります」と話されます。
見ることで、自分の気持ちが高揚したり、落ち着いたりするという色の作用を知っていれば、住まいづくりの時にどんな色を選べばいいのか悩んだ時のヒントになりそうです。

好きな色で、短所をちょっとプラスに転換する

色の持つパワーを使うと、自分の短所をプラスに変えることができるそうです。花岡さんは、「自分の好きな色で性格がわかります。たとえばレッドが好きな人は、エネルギッシュだったり、情熱的だったりする反面、攻撃的で怒りっぽい部分があることも。そういったマイナス部分を補うのが、補色です。レッドの補色のグリーンを、カーテンやカーペット、観葉植物などでプラスすることで、イライラした気分を鎮めたり、おだやかな気分にすることができます。模様替えをするのは大変な場合は、ランチョンマットや、クッションカバーなどの小物にアクセントで色を取り入れるだけでもいい」と話されます。

暖色と寒色といった対比にある色は、色の持つ作用も正反対になり、ないものを補い合う関係

©株式会社ラピス/花岡ふみよ「色相環」図を参考に作成

居心地がいい空間を実現する色選び

花岡さんは、「大人が普段生活しているときは、目の高さにある壁が一番目につくので、その部分の色選びが重要になります。壁やカーテンの色にこだわることで、住まいの居心地が変わるのです。人が何色を見たら緊張したり、弛緩したりするかを数値で表した『ライト・トーナス値』では、一番リラックスできる色はベージュとされています。これは人の肌色や木を切った時に見える木肌色、畳の色などです。旅館で畳に、薄いグリーンの聚楽壁(土壁)の和室に入った瞬間、ホッとするイメージ、と言えばわかりやすいかもしれません。住まいのインテリアもベースをベージュ系にすることで落ち着け、部屋は広く見えます。暗い色は圧迫感が出て狭く感じるようです。小さなお子さんは、背が低いので床を見ることが多くなります。カーペットやラグなどに明るい、オレンジやベージュなど楽しい気分になる色を選ぶといいですね」と話されます。

■色の持つ効果と使い方

  心理・生理効果 向いている部屋と使い方
レッド 意欲的になる
はれやかな気分になる
アクセントカラーとして
キッチン・子ども部屋などに
オレンジ 食欲がわく
楽しい気分になる
キッチン・ダイニングルームなどに
ブラウン 気分が落ち着く 床・建材・家具に使いやすい
ベージュ 心身がおだやかになる 飽きのこない色で、どの部屋にも使える
イエロー 脳を刺激し明晰にする
神経集中
あざやかなイエローはアクセントに使う
トイレ・バスルーム・高齢者の部屋などに
グリーン ストレスを軽減し、
心身のバランスを保つ
ナチュラルなイメージをつくりやすい
キッチン・バスルーム・リビングなどに
ブルー 睡眠作用
精神を集中し安定させる
寝室・勉強部屋
夏のリビング
パープル 非日常的な感覚になる
薄いパープルは心身を癒す
薄いパープルは、リラックスしたい部屋に
寝室・書斎など
ピンク 情緒を安定
優しい気持ちになる
寝室や高齢者の部屋など
ホワイト 心身が開放される
気持ちがクリアになる
空間を明るく見せる
グレー 気持ちが落ち着く どんな色とも合わせられる
ブラック 圧迫感
閉鎖的
圧迫感を与えるので、少ない面積で使う

©株式会社ラピス/花岡ふみよ

カラーイメージコンサルタント花岡ふみよさんから!

ポイント!

色は省エネにも貢献します。実際の温度と身体が感じる体感温度には差があって、部屋を暖色で統一した場合と、寒色の場合では、体感温度は約3℃違います。季節に合わせて夏は寒色、冬は暖色とカーテンの色を変えると実際の室温以上に快適に過ごせます。季節ごとに変えるのが面倒という方は、中性色のグリーン系のカーテンにしておくと年中快適に過ごせます。

花岡ふみよ(はなおか・ふみよ)
株式会社ラピス代表取締役。ラピスアカデミー校長。1991年にパーソナルカラー&イメージコンサルタントの資格を取得。1992年株式会社ラピスを創業。国際レベルのカラー&イメージコンサルタント養成スクール「ラピスアカデミー」での指導の他、企業・ブランド・商品のカラーコンサルティングや講演、企業研修を行う。日本人としては数少ない「AICI国際イメージコンサルタント」の国際ライセンス他、国内外の資格を多数保有。

床やキッチンパネルの色選び

床や壁、キッチンのパネルなど大きな面積を占めるものは、選んだ色によって部屋の印象が大きく変わります。ショウルームの色見本は、小さいサンプルですが、面積が広くなると明るさがワントーン上がります。鮮やかなものはより鮮やかに、明るいものはより明るく感じられるのです。サンプルで選ぶ時は、ちょっと地味かなと思うくらいの色や柄がちょうどいいのです。

色によって、部屋の印象や居心地が変わる!?

色の持つ作用でみんなが快適な住まい

部屋の用途によって、取り入れたい色や最適な組み合わせがあります。色の持つ効果を最大限に生かして、快適な住まい環境をつくることができます。

会話が弾むリビング テーマカラー:
オレンジ

空間全体は、オフホワイトでリラックス効果を。グリーンとオレンジ色のクッションを置くことで、明るい気分で、家族の会話が弾みます。

楽しく料理ができるキッチン テーマカラー:
レッド

空間全体をホワイトで明るく、清潔な印象に。キッチンパネルはレッド系にすることで、料理が楽しく、はかどります。

食事がすすむダイニング テーマカラー:
オレンジ

壁はアイボリーで落ち着いた空間に。ランチョンマットやカーテンに暖色のオレンジ系を取り入れることで、食欲が刺激されます。

仕事・勉強がはかどる書斎/勉強部屋 テーマカラー:ブルー・ブラウン

床や本棚、テーブルなどは、気分が落ち着くブラウンに。カーテンにブルー系を使うことで集中力が高まり、精神を安定させるので、仕事や勉強がはかどります。

楽しむ・育む子ども部屋 テーマカラー:
イエロー・オレンジ

子ども部屋はオフホワイトを使い明るく楽しい空間にします。机の天板に脳細胞を活性化させるイエローを取り入れます。おもちゃはレッド、ブルー、イエローなどのカラフルなものを

ぐっすり眠れる寝室 テーマカラー:
パープル

天井をベージュ系、床をダークブラウンにし、落ち着いた空間にします。ベッドカバーはパープル系の色に。薄いパープルの色は、心身を癒し、リラックスさせてくれます。

くつろげるバスルーム テーマカラー:
グリーン

浴槽や、壁の一部にグリーン系を取り入れます。グリーンは、ストレスを減少し心身のバランスを保ってくれるほか、中性色なので、季節を問わず快適に過ごせます。

広く見える玄関 テーマカラー:
オフホワイト

玄関を広く見せたい場合は、オフホワイトなどの明るい色を取り入れます。壁と収納の色を合わせることで、より広く明るく見えます。

好きなインテリアスタイルをアレンジする方法

快適に過ごすためには、好きなインテリアスタイルを取り入れる方法もあります。自分が心地よい、好きだと思うスタイルを取り入れることも理想の住まいに近づきやすくなります。

パナソニックが提案する8つのインテリアスタイルをベースにカラーイメージコンサルタントの花岡さんにインテリアスタイルの雰囲気を生かしながら、もっと暮らしやすくなる色の生かし方を教えていただきました。

■あなたの好きなスタイルは?

スタイリッシュモダン シャープで都会的な印象

スタイリッシュモダンのインテリアには、ワインカラー・ブルー・シルバーなどをプラスすると洗練された印象はそのままで部屋に温かみをプラスします。

ジャパニーズモダン 落ち着いた雰囲気の和のスタイル

モスグリーン・ティーグリーン・レンガ色・藍色など、落ち着いた色を追加すると、より和の雰囲気を活かしたホッとする空間になります。

ヴィラリゾート 自然とリラックスするヴィラスタイル

レッド・オレンジ・マスタード・ターコイズブルーなど、エキゾチックな色を追加すると、晴れやかな気分を演出してくれます。

モダンクラシック 格調高く重厚なスタイル

アイボリー・ダークブラウン・ボルドー・深いグリーンなど、重厚感のある色をさりげなくプラス。ゆったりと落ち着ける部屋になります。

カジュアル シンプルでありながら、色で遊ぶポップなスタイル

レッド・オレンジ・イエロー・グリーン・ブルーなどの明るめの色を追加。より一層、楽しい雰囲気を演出します。

ナチュラル 自然にあふれた郊外のカフェのようなスタイル

ブラウン・アップルグリーン・オレンジで、気分が落ち着きホッとすると同時に楽しい気分になれます。

フレンチシック フランス郊外の家をイメージした古い味わいを楽しむスタイル

ピンクベージュ・ココアブラウン・ラベンダーグレーなど、柔らかい雰囲気の色で温かみをプラスし、安らぎの空間を演出します。

ヴィンテージ 古さと新しさを活かしたスタイル

ブラウン・ダークグリーン・いぶしゴールドを追加すると、使い込んだ雰囲気と新しさを融合したかっこよさを生かしながら、落ち着ける空間になります。

あこがれの「住まい」を考えるヒントや、日々の暮らしを少しの工夫でより快適にする情報などをお届けしています